5000万円の運用先はどこがいい?|9つの選択肢を利回り・元本・流動性で比較
5000万円を預金に置いたままにするか、運用に回すかで迷う人に向けて、置き場の選択肢を1つの表にまとめました。
5000万円の置き場に、安全性・収益性・流動性のすべてを満たすものはありません。使う予定の無い資金を、元本の扱いと換金の条件で分けて置くのが基本です。
預金・国債・投資信託から暗号資産レンディングまで9つの選択肢の違いと、利回り別のシミュレーション、税金の扱いが分かります。
- 3行要約
①5000万円の運用先は元本の扱いで3グループに分かれる9つの選択肢
②預金保険の保護は1金融機関1,000万円・NISAの非課税枠は1,800万円が上限
③年利5%なら1年目の運用益250万円・課税口座の手取りは約199.2万円
5000万円の運用先を9つの選択肢で比較
5000万円の資産運用で候補になる運用先は、元本が守られる選択肢・価格が動く選択肢・換金に制限がある選択肢の3つに分かれます。金融庁も、安全性・収益性・流動性の3つがそろった金融商品は無いと整理しています。
どれか1つに5000万円をまとめて置くより、使う予定の無い資金を性質別に分けて置く考え方が一般的です。下の表で、9つの選択肢の違いを1度に見比べてください。
※記載の金利・利率・制度の情報は2026年10月21日時点の情報です。
| 選択肢 | 利回り・利率の目安 | 元本の扱い | 換金のしやすさ | 購入の単位 | 運用益の税金 | 公的な保護 |
| 普通預金・定期預金 | 銀行ごとの金利(固定) | 預金保険の範囲で保護 | 普通預金はいつでも。定期は中途解約利率 | 銀行ごと | 20.315% | 1金融機関ごとに元本1,000万円と利息等 |
| 個人向け国債 | 変動10年2.05%・固定5年2.39%・固定3年2.07%(2026年10月募集) | 国が満期に額面で償還 | 発行後1年経過で中途換金(直前2回分の利子相当額を差し引き) | 1万円から | 20.315% | 国が元本と利子を支払う |
| 外貨預金 | 通貨・銀行ごとの金利 | 為替で円換算の元本が変わる | 銀行ごと | 銀行ごと | 利息は20.315% | 預金保険の対象外 |
| 投資信託 | 価格変動で決まる(固定の利回りなし) | 元本の保証なし | 売却して換金 | 商品ごと | 20.315%(NISAは非課税) | 投資者保護基金(証券会社の破綻時・1,000万円まで) |
| 個別株 | 株価と配当で決まる | 元本の保証なし | 市場で売却 | 銘柄ごと | 20.315%(NISAは非課税) | 投資者保護基金(同上) |
| 債券(社債・外国債券) | 銘柄ごとの利率 | 発行体が破綻すると元利金が支払われない場合あり | 途中売却は時価 | 銘柄ごと | 20.315% | 投資者保護基金(同上) |
| REIT | 価格変動と分配金で決まる | 元本の保証なし | 東証で売買 | 10万円前後から | 20.315%(NISAは非課税) | 投資者保護基金(同上) |
| 現物不動産 | 賃料収入と売却損益 | 価格が動く | 買い手が見つかるまで売れない | 物件ごと | 不動産所得(総合課税) | なし |
| 暗号資産レンディング | 事業者が定める利率(例:レギュラー年利10%・プレミアム年利12%・全通貨共通・固定・単利)※ | 元本保証はありません | ロック期間あり(例:レギュラー1か月・プレミアム1年)※ | 事業者ごと | 雑所得(総合課税) | 投資者保護基金の補償対象外・銀行預金ではない |
※暗号資産レンディングの行の利率とロック期間は、PBR LENDINGの条件を例にしています。PBR LENDINGは保有する暗号資産を貸し出して利息を受け取る暗号資産レンディングサービスで、銀行預金・元本保証型商品ではありません。
投資者保護基金は、証券会社が預かった資産を返せないときの補償で、値下がりや発行体の破綻による損失は補償しません。預金の分け方は1000万円を超える預金の預け方で詳しく扱っています。
出典:金融庁『資産形成の基本』、預金保険機構『保護の範囲』、日本投資者保護基金『投資者保護基金制度とは』
資産5000万円の位置づけ
野村総合研究所の推計では、純金融資産5,000万円以上1億円未満の世帯は準富裕層に区分されます。5000万円を持つ世帯が全体のどのあたりにいるかを、区分と世帯数で確認しましょう。
準富裕層・富裕層の区分
野村総合研究所は、預貯金・株式・債券・投資信託などの合計から負債を引いた純金融資産で、世帯を5つの階層に分けています。2025年2月13日に公表した2023年時点の推計は次のとおりです。
| 区分 | 世帯の純金融資産保有額 | 世帯数(2023年) | 純金融資産の総額 |
| 超富裕層 | 5億円以上 | 11.8万世帯 | 135兆円 |
| 富裕層 | 1億円以上5億円未満 | 153.5万世帯 | 334兆円 |
| 準富裕層 | 5,000万円以上1億円未満 | 403.9万世帯 | 333兆円 |
| アッパーマス層 | 3,000万円以上5,000万円未満 | 576.5万世帯 | 282兆円 |
| マス層 | 3,000万円未満 | 4,424.7万世帯 | 711兆円 |
富裕層は1億円からで、5000万円は準富裕層の入り口にあたります。富裕層・超富裕層の合計は165.3万世帯で、2021年の148.5万世帯から11.3%増えました。
富裕層向けの資産運用サービスには、後半で扱うファンドラップやプライベートバンクがあります。
5000万円以上を持つ世帯の割合
上の表の5区分を合計すると5,570.4万世帯です。このうち準富裕層・富裕層・超富裕層の合計は569.2万世帯で、純金融資産5000万円以上の世帯は約10.2%になります。
準富裕層だけでは403.9万世帯で、全体の約7.3%です。野村総合研究所の推計は世帯単位の集計で、年代別の内訳は公表していません。
出典:野村総合研究所『日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産の総額は約469兆円と推計』
5000万円を運用する理由とリスク
運用を考える理由は、物価が上がると預金の買える量が減ることにあります。一方で、運用には元本割れのリスクがあり、どちらのリスクを取るかの選択になります。
預金に置いたままの物価上昇リスク
総務省統計局によると、2026年8月の消費者物価指数(総合)は前年同月比1.9%の上昇でした。預金の利息が物価の上昇率を下回ると、金額は減らなくても買える量が減ります。
利息を考えずに計算すると、物価が1年で1.9%上がった場合、5000万円で買える量は約4,907万円分に下がります。1年で約93万円分の目減りです。
銀行ごとの預金金利は定期預金の金利が高い銀行の比較で確認できます。
運用で起きる元本割れと価格変動
金融庁は、株式や投資信託は預貯金より高いリターンが期待できる一方で、元本割れのおそれがあると説明しています。運用で起きる主なリスクは次の4つです。
- 価格変動:株式・投資信託・REITの価格が下がり、売るときに買った金額を下回ることがあります
- 為替:外貨預金・外国債券は、円高になると円に戻したときの金額が減ります
- 信用:債券や株式の発行体が破綻すると、元利金が支払われないことがあります
- 流動性:現物不動産やロック期間のある商品は、すぐに現金にできません
出典:金融庁『資産形成の基本』
5000万円あったら投資はいらない?
使う予定の資金が預金で足りていて、物価上昇による目減りを受け入れられるなら、運用しない選択肢もあります。
反対に、20年・30年先まで今の買える量を保ちたいなら、物価上昇を上回る収益を狙える選択肢を一部に組み合わせる考え方があります。どちらが正しいかは、資金を使う時期と元本割れを受け入れられる額で変わります。
9つの運用先の特徴と注意点
比較表の各選択肢について、利回り・利率の決まり方、元本、換金の条件を順に整理します。
銀行預金
預金保険で守られるのは、1金融機関ごとに預金者1人あたり元本1,000万円までと破綻日までの利息等です。5000万円を全額守るには、5つ以上の金融機関に分けて預ける必要があります。
分け方は預金保険の上限と分け方、途中で引き出すときの利率は定期預金の中途解約利率で扱っています。
個人向け国債
個人向け国債は、変動10年・固定5年・固定3年の3タイプが毎月発行されます。1万円から1万円単位で買え、金利の下限は年率0.05%です。
2026年10月募集の表面利率は、変動10年(第199回債)が2.05%、固定5年(第187回債)が2.39%、固定3年(第197回債)が2.07%です。募集期間は10月8日から30日まででした。
変動10年の利率は基準金利×0.66で、半年ごとに見直す仕組みです。発行後1年を過ぎれば国の買取で中途換金でき、そのときは直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれます。
個人向け国債はNISAの対象外で、理由はNISAで国債が買えない理由で扱っています。定期預金との比較や今後の金利の見通しは定期預金金利の今後の見通しを参考にしてください。
外貨預金
外貨預金は預金保険の対象外で、為替が円高に動くと円に戻したときの元本が減ります。向いている人の条件は外貨預金の注意点、通貨別の金利は外貨預金の金利ランキングで確認できます。
投資信託
投資信託は、多くの人から集めたお金を様々な資産で運用する仕組みの商品です。値動きが異なる複数の資産に分けて投資するため、1つの資産だけより価格の変動をある程度抑えられます。
NISAは年間360万円・非課税保有限度額1,800万円までの運用益が非課税です。5000万円を1人で持つ場合、NISAに入るのは1,800万円までで、残りの3,200万円は特定口座などの課税口座で持つことになります。
枠の詳しい扱いはNISAの上限、口座を開く金融機関の比べ方はNISA口座の比較を参考にしてください。
出典:金融庁『NISAを知る』
個別株
個別株は、株価の値上がり益と配当で収益が決まります。金融庁は株式を、収益性は高い一方で安全性は低い商品に分類しています。
1社の株に集中すると、その会社の業績や破綻の影響をそのまま受けます。
出典:金融庁『資産形成の基本』
債券(社債・外国債券)
債券は、発行体がお金を借りるために発行する有価証券です。満期の前に市場で売るときはその時々の市場価格になり、売却損が出ることがあります。
発行体が破綻すると、利子や元本が予定どおり支払われないこともあります。外国債券では、為替の変動で円に戻したときの金額も変わります。
出典:金融庁『資産形成の基本』、日本投資者保護基金『投資者保護基金制度とは』
REIT
REITは、多くの人から資金を集めて不動産を買い、賃料や売却益を分配する商品です。東証に上場していて株と同じように売買でき、10万円前後から不動産に投資できます。
市場で取引されるため、価格が購入価格を下回ることがあります。不動産の賃貸市場や金利の動きで、分配金が減ることもあります。
現物不動産
区分マンションや一棟物件を買い、賃料収入を得る方法です。借入を使えば手持ち資金より大きな物件を買えますが、空室・修繕費・金利の上昇がそのまま収支に響きます。
上場商品と違い、売るには買い手を探す必要があり、すぐには現金になりません。小口で不動産に投資する仕組みは不動産セキュリティトークンの解説で扱っています。
暗号資産レンディング
暗号資産レンディングは、保有する暗号資産を事業者へ貸し出し、利率に応じた利息を暗号資産で受け取る仕組みです。仕組みの基本はレンディングとステーキングの違いで解説しています。
PBR LENDINGを例にすると、利率はレギュラーレンディングが年利10%、プレミアムレンディングが年利12%です。利率は固定・単利で、暗号資産の種類にかかわらず全通貨共通となっています。
対象はBTC・ETH・XRP・ADA・USDT・USDCの6種類です。ロック期間はレギュラーが1か月(個別契約成立日から30日間)、プレミアムが1年で、その間は原則として返還請求ができません。
プレミアムの契約期間途中の解約などでは、対象暗号資産の20%相当の解約手数料が必要となる場合があります。返還後の出庫は、公式の案内では暗号資産が手元に戻るまで「最短2営業日」、約款上は7営業日以内です。
公式は、1,000万円以上の貸出を検討する人には専任スタッフが利用方法・相続・税務まで対応すると案内しています。
暗号資産には価格変動リスクがあり、利息分だけ保有数量が増えても日本円換算の価値が下がる可能性があります。元本保証はありません。
PBR LENDINGの公式FAQは、万一破綻した場合は利息を支払えない、または借り入れた暗号資産を返還できない場合があるとしています。破産手続では利用者は一般債権者として配当を受ける扱いで、暗号資産は投資者保護基金の補償対象にもなりません。
利率・対象通貨・特典内容は変更される場合があるため、参加前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
利率の上限と到達条件は事業者ごとに違います。各社の利率・ロック期間は暗号資産レンディング各社の利率比較で並べています。PBR LENDINGの条件はPBR LENDING公式サイトで確認できます。
出典:PBR LENDING『暗号資産(仮想通貨)を貸して増やすレンディングサービス』、『PBR LENDINGが破綻した場合の影響はどうなりますか?』、日本投資者保護基金『投資者保護基金制度とは』
ファンドラップ・プライベートバンク
ファンドラップやプライベートバンクは、金融機関に運用の判断を任せる富裕層向けの資産運用サービスです。商品の信託報酬に加えてサービスの手数料もかかるため、払うコストと期待できるリターンの見比べが欠かせません。
金融庁は2024年7月の報告書で、ファンドラップの一部のコースで、コスト控除後の期待リターンを総コストが上回る状況が見られたと指摘しています。申し込む前に、総コストと運用方針の説明を書面で受け取りましょう。
出典:金融庁『リスク性金融商品の販売・組成会社による顧客本位の業務運営に関するモニタリング結果』
5000万円の運用シミュレーション
5000万円を一括で運用した場合の評価額と、取り崩しに使える年数を計算しました。どの数字も運用成果を約束するものではありません。
利回り別の5年後・10年後・20年後
年1%・3%・5%で増え続けた場合の評価額です。税金と手数料は差し引いていません。
| 年率 | 5年後 | 10年後 | 20年後 |
| 1% | 約5,255万円 | 約5,523万円 | 約6,101万円 |
| 3% | 約5,796万円 | 約6,720万円 | 約9,031万円 |
| 5% | 約6,381万円 | 約8,144万円 | 約1億3,266万円 |
計算式は「5000万円×(1+年率)の年数乗」の複利です。投資信託や株式の値動きは毎年変わり、マイナスの年もあるため、表の数字どおりには増えません。
年利5%で運用した場合の運用益と税金
5000万円を年利5%で運用すると、1年目の運用益は250万円です。課税口座では20.315%の約50.8万円が税金で差し引かれ、手取りは約199.2万円になります。
NISAの1,800万円分から出た運用益は非課税になるため、NISAを使うかどうかで手取りが変わります。
取り崩しで何年暮らせる?
5000万円から毎月一定額を引き出した場合に、残高が尽きるまでの年数です。運用しながら取り崩すと、同じ取り崩し額でも年数が延びます。
| 毎月の取り崩し額 | 運用しない場合 | 年3%で運用しながら取り崩す場合 |
| 20万円 | 約20年10か月 | 約32年9か月 |
| 30万円 | 約13年10か月 | 約18年 |
| 40万円 | 約10年5か月 | 約12年6か月 |
運用しながら取り崩す場合は、年3%を12で割った月0.25%で残高が増える前提の計算です。税金と物価上昇は含めていません。
余剰資金の決め方と配分の考え方
5000万円をどこに置くかの前に、運用に回してよい余剰資金がいくらかを決めます。配分の比率はこの記事では推奨せず、分け方の考え方だけを整理します。
運用に回す余剰資金の決め方
手元の資金は、次の3つに分けると余剰資金が見えてきます。運用の対象にするのは3つ目の使う予定の無い資金だけです。
- 生活防衛資金:病気や失業など、急な出費に備えて預金に置いておくお金です
- 使う時期が決まっている資金:住宅・教育・納税など、数年以内に使う予定のお金です
- 使う予定の無い資金:当面使い道が無く、値下がりしても生活に影響しないお金です
相続で受け取った資金なら、相続税の申告期限(亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内)までの納税資金を2つ目に入れておきます。
元本の扱いで3つのグループに分ける
比較表の9つの選択肢は、元本の扱いで次の3グループに分けられます。資金の性質とグループを対応させると、置き場の候補が絞れます。
| グループ | 該当する選択肢 | 合う資金の性質 |
| 元本が守られる | 預金(1,000万円まで)・個人向け国債 | 生活防衛資金・使う時期が決まっている資金 |
| 価格が動く | 外貨預金・投資信託・個別株・債券・REIT | 使う予定の無い資金のうち、値下がりを待てる分 |
| 換金に制限がある | 現物不動産・暗号資産レンディング | 使う予定の無い資金のうち、長期間動かさない分 |
個人向け国債は発行後1年間は原則として換金できないため、1年以内に使う資金は預金に置くのが基本です。
一括投入と分割投入の違い
価格が動く選択肢に入れるときは、一括で入れる方法と、時期を分けて少しずつ入れる方法があります。金融庁は、決まった金額を続けて買う積立投資なら高いときにだけ買うことを避けられると説明しています。
一括で入れると、その後の値上がりも値下がりも全額で受けます。分けて入れると買う時期の偏りは減りますが、待っている間の資金は預金に置いたままです。どちらが有利かは、その後の相場で変わります。
出典:金融庁『資産形成の基本』
運用益にかかる税金
運用益の税金は、選択肢によって20.315%の分離課税か、他の所得と合算する総合課税かに分かれます。
預金・国債・株・投資信託は20.315%
上場株式等の売却益は、所得税15%と住民税5%の20%に、復興特別所得税(所得税額の2.1%)が加わり合計20.315%です。預金や国債の利子も、受け取るときに20.315%分が差し引かれます。
NISA口座と課税口座の違いは特定口座とNISA口座の違いで解説しています。
出典:国税庁『株式等を譲渡したときの課税』、『利息を受け取ったとき(利子所得)』、財務省『個人向け国債』
暗号資産レンディングの利息は雑所得
レンディングで受け取る暗号資産は所得税の課税対象で、暗号資産取引の利益は原則として雑所得に区分されます。雑所得は総合課税で、所得税の税率は5%から45%の7段階です。
計算の手順はレンディングの税金で扱っています。暗号資産の分離課税への見直しは検討段階で、開始時期は未確定です。動きは暗号資産の分離課税の解説で追っています。
出典:国税庁『暗号資産に関する税務上の取扱いについて(情報)』、『所得税の税率』
現物不動産は不動産所得
土地や建物の貸付けによる所得は不動産所得で、家賃などの収入の合計から必要経費を引いて計算します。給与など他の所得と合算する総合課税の対象です。
相談先の選び方
5000万円の置き場は、銀行・証券会社・IFA・FPに相談できます。窓口ごとに扱える商品と費用のかかり方が違うため、販売手数料・信託報酬・相談料のどれがかかるかを先に確認しましょう。
IFAは、証券会社や銀行の委託を受けて有価証券の売買を仲介する金融商品仲介業者です。金融庁は登録を受けた業者の一覧を公表していて、2026年9月30日現在で678者が載っています。
出典:日本証券業協会『金融商品仲介業者』、金融庁『免許・許可・登録等を受けている事業者一覧』
相談の前に次の4点を書き出しておくと、窓口がすすめる商品が自分の条件に合うかを判断しやすくなります。
- 目的:増やしたいのか、目減りを防ぎたいのか、取り崩して使いたいのかを決めます
- 期間:いつまで使わずに置いておけるかを年単位で決めます
- 取り崩しの予定:毎月いくら引き出すか、まとまった支出がいつあるかを確認します
- 元本割れを受け入れられる額:5000万円のうち、いくらまで減っても生活に影響しないかを決めます
5000万円の運用のよくある質問
5000万円の配当金だけで生活できる?
税引前の配当が仮に年3%なら年150万円で、20.315%の税金を引くと手取りは約119.5万円です。月あたりでは約10万円になります。
配当は会社の業績で減ったり無くなったりするため、毎年同じ額が入るとは限りません。配当だけで生活費をまかなえるかは、毎月の支出額と比べて判断してください。
貯金が5000万円を超えたら何が変わる?
1つは預金保険で、全額を保護の範囲に入れるには5つ以上の金融機関に分けることになります。分け方は預金保険の上限と分け方で確認できます。
もう1つは相続税です。遺産の額が基礎控除を超えると相続税の申告が必要になり、5000万円はその目安を超える場合があります。
5000万円に相続税はかかる?
相続税の基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。法定相続人が2人なら基礎控除は4,200万円で、遺産が5000万円なら差額の800万円に相続税がかかります。
法定相続人が4人なら基礎控除は5,400万円となり、5000万円の遺産では相続税はかかりません。
出典:国税庁『相続税の計算』
まとめ
5000万円の運用先に、収益性・安全性・流動性のすべてを満たす選択肢はありません。使う予定の無い資金だけを、元本の扱いと換金の条件で分けて置くのが基本の考え方です。
預金は1金融機関1,000万円まで、NISAは1,800万円までという上限があるため、5000万円では複数の選択肢を組み合わせることになります。冒頭の比較表で、自分の資金の性質に合う行を確認してください。
暗号資産を持っていて、貸し出して保有数量を増やす方法を比べたい人は暗号資産レンディング各社の利率とロック期間の比較が参考になります。NISAをまだ使っていない人はNISA口座の比較から始めてください。





