信用取引とは?|現物取引との違いとリスク

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信用取引は「危ない」と言われますが、現物取引と何が違い、どこに損をする仕組みがあるのかは分かりにくい取引です。

信用取引は、証券会社に約定代金の30%以上かつ30万円以上の委託保証金を預け、お金や株を借りて売買する取引です。保証金の約3.3倍まで取引でき、売りからも入れますが、損失が保証金を上回り元本を超える場合があります。

仕組み、かかる費用、何%の値下がりで追証になるかの計算、制度信用と一般信用の違い、主要7社の条件を順に説明します。

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3行要約

①信用取引は委託保証金を担保に、お金や株を借りて売買する取引
②保証金は約定代金の30%以上かつ30万円以上、取引額は保証金の約3.3倍が上限
③損失が保証金を上回り元本を超える場合あり、維持率20%割れで追証

目次

信用取引とはお金や株を借りて売買する取引

信用取引とは、委託保証金を証券会社に担保として預け、資金や株を借りて売買する取引です。借りたお金や株は、決められた期限内に主に反対売買で返します。

手元の資金を超える金額で買ったり、持っていない株を売ったりできる点が、現物取引との違いです。口座を開いてから決済するまでは、次の5段階で進みます。

  1. 証券会社で信用取引口座を開く
  2. 委託保証金(現金または株などの有価証券)を差し入れる
  3. 信用買いまたは信用売りで新規に建てる
  4. 保有中は金利や貸株料を払い、保証金の維持率を確認する
  5. 反対売買か現引き・現渡しで返済する

出典:日本取引所グループ『信用取引制度の概要』

信用取引がある理由

制度の目的は、手元に資金や株がない人も市場に参加できるようにし、売買を成立しやすくして適正な価格がつくようにすることにあります。2025年のプライム市場では、個人の売買代金のうち75%が信用取引でした。

出典:日本取引所グループ『信用取引の目的・仕組み』、『信用取引制度の概要(2026年9月)』

現物取引と信用取引の違い

現物取引は代金を払って株そのものを持つ取引で、信用取引は借りて売買し、返すときの差額で損益が決まる取引です。主な違いは次のとおりです。

項目現物取引信用取引
売買に使うお金や株自分で用意する証券会社から借りる(保証金を差し入れる)
取引できる金額自己資金の範囲内保証金の約3.3倍まで(委託保証金率30%の場合)
売りから入る取引できないできる(信用売り)
返済期限なし制度信用は6か月以内、一般信用は証券会社が決める
保有中の費用委託手数料など委託手数料のほか金利、貸株料、品貸料など
配当金受け取る制度信用は配当金相当額を売方が買方に払う
株主の権利すべての株主権を得る原則として金銭で処理し、議決権と株主優待は対象外
損失の大きさ投資した金額まで保証金を上回る場合がある

大きく違うのは損失の行です。現物取引は株価が0円になっても投資した金額を失うだけですが、信用取引は手元資金以上の損失が出る場合があります。

出典:日本取引所グループ『信用取引制度の概要(2026年9月)』

信用買いと信用売りの仕組み

信用取引には、お金を借りて株を買う信用買いと、株を借りて売る信用売りがあります。損益は返済した時点で確定します。

信用買い(買建)の流れ

信用買いは、借りたお金で株を買い、あとで売って返す取引で、株価が上がると利益、下がると損失になります。架空の株価で、保証金30万円を差し入れて1株1,000円の株を1,000株(100万円)信用買いした場合を計算しました。

返済売りしたときの株価売却代金損益(金利・手数料は別)
1,100円110万円10万円の利益
1,000円100万円0円
900円90万円10万円の損失

株価が10%動くと、損益は保証金30万円の3割を超えます。同じ30万円の現物取引なら損益は3万円です。

信用売り(売建)の流れ

信用売りは、借りた株を売り、あとで買い戻して返す取引で、株価が下がると利益、上がると損失が出ます。東京証券取引所の資料の例では、100万円で信用売りした株を80万円で買い戻し、差額の20万円が利益になっています。

信用売りと空売りの違い

信用売りは、手元にない株を借りて売る取引です。東京証券取引所は信用売りを空売りの一種と位置づけており、信用売りには空売り規制がかかります。

たとえば基準価格より10%以上安く約定した銘柄では、51単元以上の信用新規売り注文が価格の規制を受けます。

現引きと現渡し

反対売買のほかに、現引き(信用買いの返済)と現渡し(信用売りの返済)で決済する方法もあります。

  • 現引き:借りたお金を自分で用意して返し、信用買いした株を現物として引き取る
  • 現渡し:同じ種類・同じ数の株を自分で用意して返し、信用売りで得た代金を受け取る

出典:日本取引所グループ『信用取引制度の概要(2026年9月)』、松井証券『総合口座申込受付基準(商品)』

委託保証金と取引できる金額

委託保証金は、新規に信用取引をするときに証券会社へ差し入れる担保です。保証金の額で、建てられる取引の上限が決まります。

保証金は約定代金の30%以上かつ30万円以上

新規の信用取引には、約定代金の30%以上で、かつ30万円以上の委託保証金が必要です。差し入れの期限は、約定日から2営業日後(T+2)の正午までになります。

法令上の下限は30%で、証券会社はその範囲で自社の率を定めます。たとえばSBI証券の委託保証金率は31%です。

出典:日本取引所グループ『信用取引制度の概要(2026年9月)』、松井証券『委託保証金』、SBI証券『国内株式信用のサービス概要』

レバレッジ約3.3倍の計算

委託保証金率30%なら、建てられる上限は保証金÷0.3です。保証金30万円で100万円、50万円で約166万円、100万円で約333万円まで建てられ、自己資金の約3.3倍にあたります。

上限まで建てる決まりはありません。楽天証券ではレバレッジを1倍・2倍・3.3倍から設定でき、委託保証金率はそれぞれ100%・50%・30%以上になります。

出典:日本取引所グループ『信用取引制度の概要(2026年9月)』、楽天証券『信用取引の基本ルール』

株や投資信託を保証金にする代用有価証券

手元の株や投資信託を保証金の代わりに差し入れる代用有価証券は、時価に一定の比率(掛目)を掛けた額で評価されます。

東京証券取引所の資料の例では、時価30万円の株を掛目80%で24万円と評価し、現金30万円と合わせた54万円で約180万円まで取引できます。代用の株が値下がりすると、保証金の評価額も減ります。

出典:日本取引所グループ『信用取引制度の概要(2026年9月)』

制度信用取引と一般信用取引の違い

信用取引には、取引所がルールを決める制度信用取引と、証券会社と利用者の間で条件を決める一般信用取引があります。注文のたびにどちらかを選び、途中で切り替えることはできません。

項目制度信用取引一般信用取引
対象銘柄取引所が選定原則全上場銘柄(証券会社が選定)
返済期限6か月以内顧客と証券会社との間で決定
品貸料(逆日歩)取引所が発表顧客と証券会社との間で決定
権利処理取引所が定める方法顧客と証券会社との間で決定
貸借取引利用可能利用不可能

貸借取引は、証券会社が証券金融会社から資金や株を借りる取引で、制度信用だけが使えます。

出典:日本取引所グループ『信用取引制度の概要』、『信用取引制度の概要(2026年9月)』

返済期限6か月の意味

松井証券の場合、制度信用取引の期日は約定日から6か月目の応当日です。期日までに返済しなければ、損失が出ていても証券会社が任意で決済し、手数料は約定代金×1.1%(税込)かかります。

出典:松井証券『制度・無期限信用 取引ルール』

一般信用の種類(無期限・短期・一日)

一般信用の区分と期限は、証券会社ごとに独自に決まっています。名前が同じでも中身が違う点に注意しましょう。

  • 無期限:返済期限が原則ない区分(三菱UFJ eスマート証券の「長期」は建日から10年目の応当日の前営業日まで)
  • 短期:期限が短い区分(楽天証券は14日で、新規は売りのみ)
  • 一日・デイトレ:新規に建てた当日中に返済する区分(DMM株では当日中に返済しないと翌営業日に強制決済)

出典:楽天証券『信用取引の基本ルール』、三菱UFJ eスマート証券『信用取引(制度・一般) 取引ルール』、DMM株『信用取引の商品概要・取引ルール』

制度信用銘柄と貸借銘柄

制度信用取引ができるのは、取引所が規則に基づいて選んだ制度信用銘柄と貸借銘柄だけです。このうち信用売りもできるのは貸借銘柄で、制度信用銘柄は信用買いだけができます。

どちらにも選ばれていない銘柄は、証券会社が一般信用で扱っている場合に限って信用取引ができます。

出典:日本取引所グループ『信用取引制度の概要』、『信用取引制度の概要(2026年9月)』

信用取引にかかる費用

信用取引には、売買手数料のほかに現物取引にはない費用がかかり、買いと売りで払う費用が違います。

費用払う人かかるタイミングと計算の単位
売買手数料買方・売方新規と返済の約定ごと(0円の会社もある)
買方金利買方借りたお金に対して、保有した日数分
貸株料売方借りた株に対して、保有した日数分
品貸料(逆日歩)制度信用の売方株が不足した日に、日数分(買方は受け取る)
管理費買方・売方建ててから1か月ごと(楽天証券は1株11銭・税込)
名義書換料買方権利確定日をまたいだとき(楽天証券は1売買単位55円・税込)

出典:日本取引所グループ『信用取引制度の概要(2026年9月)』、楽天証券『信用取引の基本ルール』

買方金利と貸株料の計算

金利と貸株料は、建玉金額×年率×日数÷365日で計算します。日数は新規の受渡日から返済の受渡日までで数えるため、土日祝日をまたぐとその日数分もかかります。

架空の年率3.0%で100万円を信用買いすると、30日保有で約2,466円、180日保有で約14,795円です。保有期間が長いほど、値動きとは別に費用が積み上がっていきます。

出典:楽天証券『信用取引の基本ルール』

逆日歩(品貸料)

逆日歩は、制度信用取引の売りが増えて株が不足したときに、売方が払う追加の費用です。不足した株を証券金融会社が入札で調達し、その入札で決まった料率が品貸料になります。

料率は需給で決まるため、売りを建てる時点では金額が分かりません。休業日をまたぐと日数分かかり、翌日の返済でも3日分になることがあります。

出典:日本取引所グループ『信用取引の目的・仕組み』、『信用取引制度の概要(2026年9月)』

貸株料と貸株サービスは別物

貸株料は信用売りで株を借りる側が払う費用です。現物株を証券会社に貸して金利を受け取る貸株サービスとは別物で、こちらは貸株の記事で扱います。

配当落調整金

権利確定日をまたいで建玉を持つと、制度信用では売方が配当金相当額を払い、買方が受け取ります。

金額は同じとは限らず、松井証券では制度信用の売方が配当金×84.685%、無期限・短期・一日信用の売方が配当金×100%を払います。

出典:日本取引所グループ『信用取引制度の概要(2026年9月)』、松井証券『制度・無期限信用 取引ルール』

追証の仕組みと発生ライン

追証(追加保証金)は、保証金から損失や費用を引いた額が建玉金額の20%を下回ったときに、追加で差し入れる保証金です。この20%を委託保証金維持率といい、比較表の7社はいずれも20%を基準にしています。

出典:日本取引所グループ『信用取引の目的・仕組み』

維持率の計算式

維持率は、その時点の保証金÷建玉金額で計算します。その時点の保証金は、差し入れた額から確定損・評価損・金利などを引き、確定益を足した額です。

評価損は評価益と相殺できますが、評価益が出ていても保証金は増えません。含み損だけが保証金を減らしていく仕組みです。

出典:日本取引所グループ『信用取引制度の概要(2026年9月)』

追証が発生する下落率

保証金30万円(現金)で信用買いした場合を架空の株価で計算しました。上限いっぱいの100万円と半分の50万円を建てたケースで、維持率が20%を下回った行が追証の発生にあたります。

株価の下落率100万円建て:評価損/維持率100万円建て:20%に戻す追証額50万円建て:評価損/維持率50万円建て:20%に戻す追証額
-5%5万円/25%なし25,000円/55%なし
-10%10万円/20%なし(20%ちょうど)5万円/50%なし
-15%15万円/15%5万円75,000円/45%なし
-20%20万円/10%10万円10万円/40%なし
-30%30万円/0%20万円15万円/30%なし
-40%40万円/マイナス30万円20万円/20%なし(20%ちょうど)
-50%50万円/マイナス40万円25万円/10%5万円

100万円建てでは、株価が10%を超えて下がると追証が発生します。30%下がると保証金はゼロになり、それ以上下がった時点で決済すれば、損失は差し入れた30万円を上回ります。

50万円建てなら、追証は株価が40%を超えて下がったときに発生します。建てる金額を抑えると追証までの下落幅は広がりますが、損失がなくなるわけではありません。

※金利・手数料は含めず、追証額は維持率20%まで戻す額です(マネックス証券の公式の計算例は30%まで戻す額)。代用有価証券を使うと、表より早く追証になります。

出典:マネックス証券『追証発生の条件』

追証の差入れ期限と払えない場合

追証の差入れ期限は発生日の翌営業日から翌々営業日まで、会社ごとに違います(各社の期限は比較表)。

期限までに入金や一部の決済で解消できなければ、証券会社がすべての建玉を反対売買で決済します。SBI証券では、一度発生した追証は維持率が20%を回復しても解消になりません。

強制決済で損失が保証金を上回ると、足りない分を現金で入金しなければなりません。DMM株では、入金が滞ると預けている代用有価証券を処分して充てます。

出典:SBI証券『HELP-追加保証金(追証)』、DMM株『追加保証金』

信用取引のリスク

信用取引の大きなリスクは、損失が差し入れた保証金を上回り、元本を超える場合がある点です。東京証券取引所は、留意点として手元資金以上の損失・固有のコスト・追証・取引の規制の4つを挙げています。

東証の資料は「レバレッジをかけた取引では、手元資金以上の損失が発生する場合があります」と明記しています。上限まで建てると、損益が同じ資金の現物取引の約3.3倍の金額で動くのが特徴です。

上限いっぱいに建てると、株価が30%下がった時点で保証金はゼロになります。急落で返済が間に合わなければ、損失は保証金を超えて膨らみます。

出典:日本取引所グループ『信用取引制度の概要(2026年9月)』

信用売りは損失に上限がない

信用売りは株価が上がるほど損失が増える取引です。株価には上限がないため、理論上は損失にも上限がありません。

制度信用の売りでは、株が不足すると逆日歩もかかります。逆日歩は事前に金額が決まらないため、保有中のコストが想定より増える場合があります。

出典:日本取引所グループ『信用取引制度の概要(2026年9月)』

返済期限と取引所の規制

制度信用は6か月以内に返済するため、損失が出ている時期でも決済を迫られる場合があります。

また取引所は、信用取引の利用が過度になった銘柄に規制をかけます。規制の例は委託保証金率50%(うち現金20%)への引上げで、新たに建てるときの保証金が増えます。

出典:日本取引所グループ『信用取引制度の概要(2026年9月)』

代用有価証券の値下がりが重なる二階建て

保証金として差し入れた株と同じ銘柄を信用買いすることを、二階建てと呼びます。その銘柄が下がると、建玉の評価損と保証金の目減りが同時に起きます。

SBI証券は、二階建てでは委託保証金率が急激に下がり、強制決済などの売りが株価の下落をさらに進める場合があると注意しています。

出典:SBI証券『国内株式信用』

「やめとけ」と言われる理由

「やめとけ」と言われる理由は、損失が元本を超える場合があること、追証の入金を短い期限で求められることが中心で、返済期限や金利も負担になります。始めるかどうかは、仕組みを理解したうえで判断してください。

信用取引のメリット

東京証券取引所は、主なメリットとして手元資金以上の取引ができることと売りから入れることを挙げています。保証金の約3.3倍で取引すると、利益だけでなく損失も約3.3倍になり、保証金を上回る場合があります。

また2013年1月以降、返済した建玉の保証金は、銘柄を問わず同じ日の新規取引に何度でも使えます。

出典:日本取引所グループ『信用取引制度の概要』、『信用取引制度の概要(2026年9月)』

下落局面で売りから入れる

現物取引では、株価が下がる場面で利益を出す方法がありません。信用売りなら株価の下落で利益が出る取引ができます。

その反面、株価が上がると損失が出て、その損失には上限がありません。

保有株の値下がりに備えるつなぎ売り

つなぎ売りは、現物で持っている株と同じ銘柄を信用売りしておく方法です。東京証券取引所の資料では、保有株の株価下落リスクのヘッジを信用取引のメリットの1つとしています。

資料の例では、100万円の現物株が80万円に下がっても、同じ株を100万円で信用売りして80万円で買い戻せば、評価損20万円を利益20万円で埋められます。株価が上がれば、評価益と信用売りの損失が相殺されます。

出典:日本取引所グループ『信用取引制度の概要(2026年9月)』

信用取引口座の開設条件と始め方

信用取引は、現物取引とは別の信用取引口座で処理され、申し込んで審査を通らなければ取引できません。

出典:日本取引所グループ『信用取引制度の概要(2026年9月)』

信用取引口座の開設条件

開設の審査基準は、投資経験や預り資産などをもとに各社が設けています。楽天証券・松井証券・GMOクリック証券は金融資産100万円以上を示し、ほかの3社は金額を示さずに審査します。

証券会社年齢投資経験金融資産
楽天証券80歳未満信用取引または一定の現物株式の投資経験100万円以上
松井証券18歳以上(23歳未満は学生・無職・パート・アルバイトでないこと)現物株式の投資経験1年以上100万円以上
GMOクリック証券80歳以下信用取引の経験、または1年以上の株式取引の経験100万円以上
SBI証券75歳未満の成人(80歳未満は別途申請で可能な場合あり)株式の投資経験十分な金融資産や証券知識
マネックス証券未成年でないこと信用取引または現物株式の経験(同社の基準あり)審査の基準になる(金額の明示なし)
三菱UFJ eスマート証券18歳以上(80歳以上は個別審査を希望できる)投資目的と経験で通常の口座か「おためし信用」に分かれる十分な年収または金融資産

条件を満たしても、審査の結果で開設できない場合があります。

出典:SBI証券『信用取引口座の開設基準を教えてください』、楽天証券『信用取引口座開設』、松井証券『総合口座申込受付基準(商品)』

投資経験がない人向けの信用取引口座

投資経験がなくても申し込める口座もあります。いずれも自己資金の範囲内でしか建てられない口座です。

  • 楽天証券「らくらく信用取引口座」:委託保証金率100%(レバレッジ1倍)、70歳未満が対象
  • 三菱UFJ eスマート証券「おためし信用」:委託保証金率100%
  • SBI証券「はじめて信用」:委託保証金率100%(レバレッジ1倍)

レバレッジ1倍でも金利などの費用はかかり、値下がりで保証金が減る点も通常の口座と同じです。

出典:楽天証券『信用取引の基本ルール』、三菱UFJ eスマート証券『信用取引(制度・一般) 取引ルール』、SBI証券『国内株式信用』

信用取引口座を開くまでの流れ

信用取引口座は、総合口座を開いたあとに追加で申し込みます。東京証券取引所の資料が示す手続きに、総合口座の開設と入金を加えると次の順番です。

  1. 証券会社の総合口座を開く
  2. 契約締結前交付書面を読み、内容を確認する
  3. 信用取引口座の開設を申し込む
  4. 証券会社の審査を受ける
  5. 承認後に信用取引口座設定約諾書を差し入れる
  6. 保証金を入金して取引を始める

総合口座の開き方は株の始め方の記事、注文画面で信用買い・信用売りを選ぶ操作は株の買い方の記事で扱います。

出典:日本取引所グループ『信用取引制度の概要(2026年9月)』

主要7社の信用取引の条件比較

手数料・金利・一般信用の区分・追証の期限は会社ごとに違います。主要7社の国内株の条件は次のとおりです。

証券会社信用取引の売買手数料(ネット)制度信用の買方金利/貸株料(年率)一般信用の区分委託保証金率/維持率追証の差入れ期限公式サイト
SBI証券0円(インターネットコースで報告書などを電子交付にした場合)2.8%/1.1%無期限・短期・日計り31%/20%翌営業日に解消(3営業日目の正午までに未解消なら強制決済)公式サイト
楽天証券0円(ゼロコース。SORの利用同意が必要)2.80%/1.10%無期限・短期・いちにち信用30%(3.3倍設定時)/20%翌々営業日の12:00公式サイト
マネックス証券1注文99円〜385円(取引毎手数料コース・税込)2.80%/1.15%無期限・短期・ワンデイ・スペシャル空売り30%/20%追証期日の24:00公式サイト
松井証券1日の約定代金合計50万円まで0円(現物と合算のボックスレート)3.1%/1.15%無期限・短期・一日信用30%/20%翌々営業日の11:30(維持率10%未満は翌営業日)公式サイト
三菱UFJ eスマート証券0円(SOR注文の場合。名古屋証券取引所の上場株式は対象外)2.80%/1.10%長期・デイトレード30%/20%2営業日後の正午公式サイト
GMOクリック証券0円2.75%/1.10%無期限・短期30%/20%翌々営業日の12時公式サイト
DMM株0円2.8%/1.1%(ゲストコース)無期限・デイトレ30%/20%翌々営業日の12時00分公式サイト

※金利は通常の値です。条件を満たすと優遇金利になる会社や、規制銘柄などで委託保証金率が上がる場合があります。

証券会社そのものの選び方は、証券会社のおすすめを比べた記事で扱います。

出典:三菱UFJ eスマート証券『信用取引手数料・諸費用(金利等)』、GMOクリック証券『手数料』、DMM株『株式取引の手数料』

SBI証券の信用取引

SBI証券の一般信用の短期は売建のみで返済期限15営業日、日計りは建てた当日が期限です。手数料の全体はSBI証券の手数料の記事で扱います。

出典:SBI証券『国内株式信用のサービス概要』、『ゼロ革命』

楽天証券の信用取引

楽天証券の一般信用の「いちにち信用」は金利・貸株料ともに年0.00%です。超割コースなど手数料コースの違いは、楽天証券の手数料の記事で扱います。

出典:楽天証券『信用取引 手数料/金利/貸株料』

マネックス証券の信用取引

マネックス証券のワンデイとスペシャル空売りは売買手数料が無料です。手数料コースの選び方は、マネックス証券の手数料の記事で扱います。

出典:マネックス証券『手数料』

松井証券の信用取引

松井証券の制度・無期限・短期信用には、現物取引と合算した1日の約定代金合計で手数料が決まるボックスレートが適用されます。区分ごとの料率は、松井証券の手数料の記事で扱います。

出典:松井証券『制度信用取引、無期限信用取引 手数料』

信用取引のよくある質問

信用取引はいくらから始められる?

委託保証金は30万円以上が必要で、建てる金額が小さくても30万円に届かなければ始められません。

出典:日本取引所グループ『信用取引制度の概要(2026年9月)』

信用取引で株主優待はもらえる?

もらえません。信用取引の建玉では株主優待と議決権は対象外で、SBI証券も制度信用・一般信用ともに優待の権利は受けられないとしています。

出典:日本取引所グループ『信用取引制度の概要(2026年9月)』、SBI証券『国内株式信用のサービス概要』

NISA口座で信用取引はできる?

できません。信用取引はNISAの対象外で、SBI証券は現引き・現渡しも対象外としています。NISAで個別株を扱うときの注意点は、NISAの個別株の記事で説明しています。

出典:SBI証券『国内株式信用のサービス概要』、松井証券『制度・無期限信用 取引ルール』

まとめ

信用取引は、約定代金の30%以上かつ30万円以上の委託保証金を預け、お金や株を借りて売買する取引です。保証金の約3.3倍まで取引でき、売りからも入れますが、制度信用は6か月以内に返済します。

保有中は金利や貸株料がかかり、維持率が20%を下回ると追証を差し入れる必要があります。上限まで建てた場合、株価が10%を超えて下がると追証が発生する計算です。

何より、損失が保証金を上回り、元本を超える場合がある点を理解しておく必要があります。手数料や金利、追証の期限は会社で違うため、比較表で条件を確かめてから判断してください。

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