高配当株はおすすめしない?|やめとけと言われる理由と買ってはいけない銘柄の特徴
「高配当株はおすすめしない」「やめとけ」と言われても、配当がもらえるのに何が問題なのかは分かりにくいものです。
理由の中心は、配当が業績次第で減ること、配当落ちで株価が配当分下がること、税金で手取りが減ることの3つです。
減配の兆候を決算短信で見分ける手順、配当にかかる税金の3つの課税方式、VYM・SPYD・HDVの銘柄の選び方の違いが分かります。
- 3行要約
①配当は業績次第で減配・無配があり、配当落ちで株価も配当分下がる仕組み
②課税口座の配当は20.315%、米国株・米国ETFは配当控除の対象外
③利回りの高さより配当性向と業績の推移、ETFは指数の作り方の確認が先
高配当株はおすすめしないと言われる理由
高配当株がおすすめしないと言われる理由は、配当が業績次第で減ること、配当落ちで株価が配当分下がること、税金で手取りが減ることの3つが中心です。これに業種の偏りと、総リターンの見落としが加わります。
下の表は、それぞれの理由の仕組みと、この記事で詳しく扱う見出しをまとめたものです。
| 理由 | 仕組み | 詳しく扱う見出し |
| 減配・無配 | 配当は会社の利益から払われ、業績や会社の判断で減ったり無くなったりする | 減配・無配のリスク |
| 配当落ち | 配当を受け取る権利がなくなる日に、株価が配当相当額分下がる | 配当落ちで株価が下がる仕組み |
| 税金 | 課税口座の配当には20.315%の税金がかかる | 配当にかかる税金と配当控除 |
| 業種の偏り | 利回りの高い銘柄は特定の業種に集まりやすい | セクターの偏りと総リターン |
| 総リターン | 配当が多くても、株価がそれ以上に下がれば資産は増えない | セクターの偏りと総リターン |
高配当株の定義と配当利回りの計算
高配当株とは、株価に対して配当金の割合が高い株式を指す呼び方です。何%以上なら高配当株という法令や取引所の決まりはなく、線引きは使う人によって違います。
比べるときに使う指標が配当利回りです。日本取引所グループの用語集では、株式へ投資した資金と、それが1年間に生むと期待される配当金との比率が配当利回りの定義です。
計算式は「1株当たり年間配当金÷株価×100」です。例えば1株当たりの年間配当金が40円で株価が1,000円なら、配当利回りは4%になります。
見落としやすいのは、配当金が同じでも株価が800円に下がれば利回りは5%に上がる点でしょう。利回りの高さは、株価が下がった結果として生まれている場合もあります。
「やめとけ」と「おすすめしない」は同じ論点
「高配当株 やめとけ」と「高配当株 おすすめしない」は、言い方が違うだけで同じ疑問を指しています。どちらも、配当の多さだけを見て買うと損をする場面があるのかを知りたい検索です。
高配当株そのものが悪いわけではありません。配当の多さだけで選ぶと、減配や株価の下落を見落としやすいという意味で使われる言葉です。
減配・無配のリスク
配当は約束された収入ではありません。金融庁は、配当金は企業が得た利益を株主に分配するもので、企業の判断によっては支払われない場合もあると説明しています。
配当額は会社が毎期決める
日本取引所グループの用語集は、会社が得た利益を株主が持株数に応じて分配されたものを配当と定義しています。利益が減れば、配当を減らす減配や、払わない無配という判断もありえます。
決算短信に載る配当予想は、その時点の見込みにすぎません。上場会社は配当予想を修正することがあり、取引所も修正の開示の時期について上場会社に案内を出しています。
出典:金融庁『NISAを利用する皆さまへ』、日本取引所グループ『用語集(配当)』
配当性向100%超が意味すること
配当性向は、当期純利益のうちどれだけを配当に回したかを示す指標です。計算式は「1株当たり配当額÷1株当たり当期純利益×100」になります。
配当性向が100%を超えている状態は、その期の利益より多くの金額を配当に回していることを意味します。1期だけなら一時的な事情もありえますが、複数期続くなら配当の水準を保てるかを確かめる材料になるでしょう。
減配の発表と株価の関係
減配は、決算短信や配当予想の修正として開示されます。配当予想の修正を配当落日の前営業日の午後3時までに開示すると、取引所が配当落日の基準値段を計算するときにもその金額が使われます。
つまり減配の発表は、配当落ちの値幅の計算にまで反映される情報です。高配当株を持つなら、決算短信の配当予想を前期の実績と毎回見比べてください。手順は次のとおりです。
- 会社のIRページか適時開示の一覧から、決算短信を開く
- 1ページ目のサマリー情報で「2.配当の状況」の欄を探す
- 前期の年間配当金の合計と、今期の予想の行を見比べる
- 同じ欄の「配当性向(連結)」で、利益に対する配当の割合を確認する
- 予想が前期を下回る、または予想が修正されていれば、添付資料で理由を確認する
出典:日本取引所グループ『【配当予想の修正】配当予想が未定の場合や配当予想を修正する場合にあたって、配当落日や基準値段との関係で留意すべきことはありますか。』、『決算短信の作成要領』
配当落ちで株価が下がる仕組み
配当を受け取る権利がなくなる日を配当落日といいます。日本取引所グループの用語集によると、配当落日の株価は配当相当額分下落することとなります。配当をもらってすぐ売っても、配当の分だけ得をするわけではありません。
権利付最終日と権利落ち日
配当を受け取れるのは、権利確定日に株主として記録されている人です。株の売買は契約した日から起算して3日目(休業日を除く)に決済されるため、権利確定日に間に合う売買は権利確定日の2営業日前が期限になります。
この日を権利付最終日、翌営業日を権利落日(配当落日)と呼びます。権利落日以降に買っても、その回の配当は受け取れません。
| 日付 | 権利確定日との関係 | その日に買った場合 |
| 権利付最終日 | 権利確定日の2営業日前 | 配当を受け取れる |
| 権利落日(配当落日) | 権利確定日の1営業日前 | その回の配当は受け取れない |
| 権利確定日 | 配当を受け取る株主が確定する日 | その回の配当は受け取れない |
例えば権利確定日が火曜日なら、権利落日は前日の月曜日、権利付最終日は前週の金曜日です。間に祝日があると、その分だけ前にずれます。
出典:日本取引所グループ『用語集(権利落)』、『売買の種類』
配当を受け取っても資産が増えない理由
取引所は、配当落日の基準値段を「配当付最終値-配当金額」で計算します。基準値段は1日の値幅制限の基準になる価格で、配当の分だけ下げた位置から取引が始まる仕組みです。
例えば株価1,000円で1株当たり配当金が40円なら、配当落日の基準値段は960円です。配当40円を受け取っても、株価が960円になれば合計は1,000円のままで、資産は増えていません。
課税口座なら、配当40円からさらに税金が差し引かれます。受け取った時点の資産は、税金の分だけ減る計算になるわけです。
実際の株価は、配当落日もほかの材料で上下します。配当分の下落を値上がりが上回る日もあれば、下回る日もあるでしょう。
出典:日本取引所グループ『【配当予想の修正】配当予想が未定の場合や配当予想を修正する場合にあたって、配当落日や基準値段との関係で留意すべきことはありますか。』、『用語集(配当落)』
配当にかかる税金と配当控除
課税口座で受け取る上場株式の配当には、20.315%の税金が源泉徴収されます。確定申告で課税方式を選び直すこともでき、選び方で手取りが変わります。
税率20.315%の内訳
20.315%は、所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%を合わせた税率です。所得税と復興特別所得税を合わせた15.315%が国の税、残りの5%が住民税にあたります。
例えば配当金10,000円を受け取ると、所得税と復興特別所得税で1,531円、住民税で500円、合計2,031円が差し引かれ、手取りは7,969円です。
総合課税・申告分離課税・申告不要の比較
上場株式の配当は、源泉徴収で終わらせる申告不要のほか、確定申告をして総合課税か申告分離課税を選べます。3つの違いは次のとおりです。
| 課税方式 | 税率 | 配当控除 | 上場株式の譲渡損失との損益通算 | 確定申告 |
| 申告不要 | 源泉徴収された20.315%で完結 | 使えない | できない | 不要 |
| 総合課税 | ほかの所得と合算して累進税率 | 使える | できない | 必要 |
| 申告分離課税 | 20.315% | 使えない | できる | 必要 |
配当控除を使えるのは総合課税だけです。同じ年に上場株式の売却損があり、配当と相殺したいときは申告分離課税が選択肢になります。
出典:国税庁『配当金を受け取ったとき(配当所得)』、『上場株式等の配当等に係る申告分離課税制度』
配当控除が使える配当・使えない配当
配当控除は、総合課税で申告した配当所得について、所得税額から一定額を差し引く仕組みです。外国法人から受ける配当は対象外で、米国株や米国ETFの分配金には使えません。
申告分離課税や申告不要を選んだ配当も、配当控除の対象になりません。国内株式の配当でも、受け取り方の選択で使えるかどうかが変わります。
米国株・米国ETFの配当にかかる二重課税
米国株や米国ETFの分配金は、まず米国で源泉徴収されます。日米租税条約は、持株割合が小さいポートフォリオ配当の米国での課税を10%としています。
そのうえで国内でも20.315%が課税されるため、米国と日本の両方で税金がかかります。例えば10,000円相当の分配金なら、米国で1,000円、国内で残り9,000円に1,828円がかかり、手取りは7,172円です。
二重に払った税金は、確定申告で外国税額控除を使うと一部を取り戻せる場合があります。外国で課された所得税を、一定の範囲で日本の所得税から差し引く制度です。
なお、NISA口座で買った株式の配当は、受取方法を株式数比例配分方式にすると非課税になります。受取方法の違いや変更の手順はNISA口座で配当金を受け取る方法の解説で扱っています。
出典:財務省『日米租税条約のポイント』、国税庁『居住者に係る外国税額控除』、金融庁『NISAを利用する皆さまへ』
セクターの偏りと総リターン
配当利回りの高い銘柄を集めると、特定の業種に比重が寄ります。もう1つの論点は、配当の多さと運用成績は別の数字だという点です。
高配当株が集まりやすい業種
米国の高配当ETF3本について、各運用会社の公式サイトで業種別の構成比を見ると次のとおりです。
| ETF | 構成比の上位4業種 | 基準日 |
| VYM | 金融20.40%、テクノロジー14.30%、資本財13.60%、ヘルスケア13.40% | 2026年9月30日 |
| SPYD | 不動産24.32%、生活必需品14.18%、金融13.34%、公益10.86% | 2026年10月20日 |
| HDV | 生活必需品27.00%、エネルギー25.02%、ヘルスケア13.52%、公益10.82% | 2026年10月20日 |
同じ高配当でも、SPYDは不動産、HDVは生活必需品とエネルギーの比重が大きいという違いがあります。Vanguardも、狭い業種に集中するファンドは株価の変動が大きくなるリスクがあると説明しています。
配当利回りと総リターンは別の指標
総リターンは、配当と値上がり益を合わせた成績です。配当が多くても、株価がそれ以上に下がれば総リターンはマイナスになります。
各ETFの公式サイトも、利回りとトータルリターンを別の欄で表示しています。利回りの高さと運用成績の良さは、別々に確かめるのがポイントです。
高配当と連続増配は別の基準
高配当は今の利回りの高さ、連続増配は配当を増やし続けた年数を基準にした呼び方です。利回りの高い銘柄が、増配を続けているとは限りません。
高配当ETFも、指数の銘柄の選び方で中身が変わります。違いは後半の高配当ETFの比較表で確かめてください。
出典:Vanguard『Vanguard High Dividend Yield ETF (VYM)』、State Street Global Advisors『SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF (SPYD)』、iShares『iShares Core High Dividend ETF (HDV)』
買ってはいけない高配当株の特徴
買ってはいけない高配当株とは、配当の水準を保てない兆候が出ているのに、利回りの高さだけで選ばれやすい銘柄のことです。特徴と、確認する書類を表にまとめました。
| 特徴 | 確認する指標 | 載っている書類・欄 |
| 利回りが同業より突出している | 配当利回り・株価の推移 | 株価情報、決算短信の配当の状況 |
| 配当性向が100%を超えている | 配当性向(連結) | 決算短信の「2.配当の状況」 |
| 記念配当・特別配当で一時的に高い | 配当の内訳 | 決算短信の配当の状況と注記 |
| 利益や営業キャッシュフローが減っている | 当期純利益・営業活動によるキャッシュ・フロー | 決算短信の経営成績とキャッシュ・フローの状況 |
| 配当予想が未定・修正されている | 今期の配当予想 | 決算短信、配当予想の修正の開示 |
どれも1つ当てはまるだけで判断するものではありません。複数の特徴が重なる銘柄ほど、配当を続けられるかを慎重に確かめる必要があります。
利回りが同業より突出している
同じ業種のなかで利回りだけが飛び抜けている場合、配当が多いのではなく株価が下がっている可能性があります。冒頭の計算例のとおり、配当金が同じでも株価が下がれば利回りは上がります。
利回りを見たら、株価の推移と下がった理由を先に確認してください。業績の悪化で株価が下がっているなら、次の決算で配当が減る可能性も考えに入れることになります。
配当性向が100%を超えている
配当性向が100%を超える状態が続くと、その期の利益を上回る金額を配当に回し続けていることになります。決算短信の配当の状況欄には前期と当期の配当性向が並ぶので、2期以上の並びで確認できます。
特別配当・記念配当で利回りが高く見える
特別配当や記念配当は、通常の配当に上乗せして一時的に払われる配当です。上乗せされた年の配当で利回りを計算すると、翌年以降も同じ配当が続くように見えてしまいます。
取引所も、配当予想が未定の会社の基準値段を計算するときは前年の実績から記念配当分と特別配当分を除いています。配当の内訳を確かめ、通常の配当だけで利回りを計算し直すと、続く見込みの利回りに近づきます。
利益や営業キャッシュフローが減っている
配当の原資は会社が稼いだお金です。決算短信のサマリーには連結キャッシュ・フローの状況の欄があり、営業活動によるキャッシュ・フローを前期と比べられます。
当期純利益と営業活動によるキャッシュ・フローがそろって減っている会社は、配当を払う余力が小さくなっています。利益と現金の推移を、配当の推移と並べて見ることが減配に気づく手がかりになります。
出典:日本取引所グループ『決算短信の作成要領』、『【配当予想の修正】配当予想が未定の場合や配当予想を修正する場合にあたって、配当落日や基準値段との関係で留意すべきことはありますか。』
高配当ETFがおすすめしないと言われる理由
高配当ETFは多くの銘柄に分けて投資できる一方、指数の作り方によって利回りも業種の偏りも大きく変わります。代表的な米国の高配当ETF3本の公式値を並べました。
VYM・SPYD・HDVの経費率と分配頻度
※数値は2026年10月22日に各運用会社の公式サイトで確認した値で、基準日はかっこ内のとおりです。VYMの経費率は2026年2月27日時点の値です。
| 項目 | VYM | SPYD | HDV |
| 運用会社 | Vanguard | State Street Global Advisors | iShares(BlackRock) |
| 連動する指数 | FTSE High Dividend Yield Index | S&P 500 High Dividend Index | Morningstar Dividend Yield Focus Index |
| 指数の銘柄の選び方 | 過去12か月に平均を上回る配当を払った米国企業(REITを除く) | S&P500のうち配当利回りが高い上位80社 | 競争力と財務の健全性で絞り込み、利回りの高い上位75銘柄 |
| 経費率 | 0.04% | 0.07% | 0.08% |
| 保有銘柄数 | 593(2026年9月30日) | 78(2026年10月20日) | 74(2026年10月20日) |
| 分配頻度 | 四半期ごと | 四半期ごと | 毎月 |
| 30日SEC利回り | 2.35%(2026年9月30日) | 4.47%(2026年10月20日) | 3.51%(2026年9月30日) |
30日SEC利回りは、直近30日間の純投資収益を年率に直した米国の標準的な利回りです。経費率は3本とも0.04〜0.08%の範囲に収まり、違いが大きいのは指数の選び方と利回りのほうです。
出典:Vanguard『Vanguard High Dividend Yield ETF (VYM)』、State Street Global Advisors『SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF (SPYD)』、iShares『iShares Core High Dividend ETF (HDV)』
VYMがおすすめしないと言われる理由
VYMの指数は、過去12か月に平均を上回る配当を払った米国企業を対象にし、REITを除いています。保有銘柄は593と3本のなかで多く、30日SEC利回りは2.35%と3本のなかで低い水準です。
高配当という名前から想像するほど利回りが高くない点が、おすすめしないと言われる理由の1つでしょう。一方で業種別の構成比は金融20.40%が上位で、ほかの2本より1業種への集中は小さくなっています。
SPYDがおすすめしないと言われる理由
SPYDの指数は、S&P500のなかから配当利回りの高い上位80社を選びます。配当利回りは、直近の配当(特別配当を除く)に年間の支払回数を掛け、見直し日の株価で割って計算します。
利回りの順で選ぶため、不動産が24.32%と構成比の上位に入り、ほかの2本と業種の並びが大きく違います。株価が下がって利回りが上がった銘柄も、条件を満たせば選ばれる仕組みです。
HDVの銘柄の選び方
HDVの指数は、配当を払う米国企業をMorningstarが評価する競争力と財務の健全性でふるいにかけ、残った銘柄のうち利回りの高い上位75銘柄で構成します。財務の条件を先に置く点が、SPYDとの違いです。
その一方で、構成比は生活必需品27.00%とエネルギー25.02%の2業種で半分を超えます。財務の条件を足しても、業種の偏りが小さくなるとは限りません。分配は毎月です。
出典:Vanguard『Vanguard High Dividend Yield ETF (VYM)』、State Street Global Advisors『SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF (SPYD)』、iShares『iShares Core High Dividend ETF Summary Prospectus』
高配当投資信託がおすすめしないと言われる理由
高配当をうたう投資信託も、中身は高配当株や高配当ETFです。減配・業種の偏り・税金という論点は、投資信託でもそのまま当てはまります。
投資信託の分配金の種類と課税の違いはNISA口座で配当金を受け取る方法の解説で扱っています。
米国ETFを円で買うときの為替の影響
米国ETFは米ドル建てで取引され、分配金も米ドルで支払われます。同じ1ドルの分配でも、円高のときに円へ換えると受け取る円の金額は少なくなります。
分配金の円換算額は、配当の増減と為替の両方で動きます。税金は、前に触れた米国10%と国内20.315%の二重課税がかかります。
出典:State Street Global Advisors『SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF (SPYD)』
高配当株が向く人・向かない人
高配当株が向くかどうかは、年代ではなく資金の使い道と、決算を確かめる手間をかけられるかで決まります。条件ごとに分けると次のとおりです。
| 条件 | 向く人 | 向かない人 |
| 資金の使い道 | 当面使う予定のない資金で投資する | 数年以内に使う予定の資金で投資する |
| 値下がりへの考え方 | 配当落ちや減配による株価の下落を受け入れられる | 元本の目減りを避けたい |
| 決算の確認 | 決算短信の配当の状況を毎期確認できる | 利回りの数字だけで選びたい |
| 口座と税金 | NISA口座を使う、または税引き後の手取りで比べられる | 課税口座の税金を考えずに利回りを比べる |
高配当株が向く人
配当の仕組みと税金を理解したうえで、受け取った配当を生活費や再投資に回したい人に向いています。決算短信を毎期開き、配当の状況と利益の推移を確かめる手間をかけられることが前提です。
配当は株価から払い出される分であり、配当落ちで株価がその分下がることを受け入れられるかが分かれ目になります。
高配当株が向かない人
利回りの数字だけで銘柄を選びたい人や、数年以内に使う予定のお金で投資する人には向きません。減配と株価の下落が同時に起きると、配当も元本も減るためです。
課税口座で米国ETFの分配金を受け取る場合も、米国と国内の二重課税で手取りが減ります。税引き後の金額で比べずに利回りだけを見ていると、想定より手取りが少なくなるでしょう。
よくある質問
外国ETFの分配金に配当控除は使える?
使えません。外国法人から受ける配当は配当控除の対象外で、米国ETFの分配金も含まれます。米国で差し引かれた税金については、確定申告で外国税額控除を使えるかを確認する流れになります。
配当金は年に何回もらえる?
回数は会社ごとに違います。決算短信の配当の状況欄には第1四半期末から期末までの欄があり、定款に四半期配当の定めがあるかで記載が変わります。米国ETFでは、VYMとSPYDが四半期ごと、HDVが毎月の分配です。
配当金にも住民税はかかる?
かかります。上場株式の配当にかかる20.315%には住民税5%が含まれ、課税口座では受け取るときに差し引かれます。
出典:国税庁『配当所得があるとき(配当控除)』、日本取引所グループ『決算短信の作成要領』
まとめ
高配当株がおすすめしない・やめとけと言われるのは、減配の可能性、配当落ちによる株価の下落、税金による手取りの減少が、利回りの数字に表れないためです。配当の多さは、それだけで資産が増えることを意味しません。
銘柄を選ぶときは、利回りより先に配当性向と利益・キャッシュフローの推移を決算短信で確かめてください。ETFなら経費率の差は小さく、指数がどんな基準で銘柄を選んでいるかで中身が変わります。
NISA口座で配当を非課税で受け取る条件はNISA口座で配当金を受け取る方法の解説、NISAで個別株を持つときの制度のルールはNISAで個別株を買うときのルールで確認してください。
決算短信で配当の中身を確かめた銘柄や米国ETFを、少ない金額から買えるなら、比べながら始めやすいでしょう。SBI証券は米国株式を1株単位で買い付けられ、日本円のまま買える円貨決済にも対応しています。口座はSBI証券の公式サイトから開設できます。




