IPOに強い証券会社はどこ?抽選方式と資金のルールで比較

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IPOに申し込む証券会社は、抽選の方式や資金を入れる時点が会社ごとに違い、どこが自分に合うのかが見えにくくなっています。

比べる軸は主幹事の立場・抽選方式・資金のタイミング・抽選以外の配分枠の4つで、1人1票の平等抽選の会社と申込株数に比例する会社に分かれます。

10社の比較表、SBI証券のIPOチャレンジポイント、抽選時に資金が要らない会社、当選後に辞退した場合の扱いが分かります。

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3行要約

①IPOの申込先は主幹事の立場・抽選方式・資金のタイミング・抽選以外の枠の4軸で比較
②1人1票の平等抽選と申込株数に比例する抽選、ポイント枠や取引状況の枠がある会社の違い
③抽選時に資金が要らない会社と前金制の会社、当選後の辞退に制限がある会社の区別

IPOの証券会社選びで見る4つの軸

IPO(新規公開株)は、証券取引所に上場する前の株を、証券会社を通じた抽選などで買う仕組みです。どの証券会社で申し込むかによって、抽選の方式と資金を用意するタイミングが変わります。

申込先を選ぶときに比べたいのは、次の4つです。1つめは主幹事・幹事として株を引き受ける立場、2つめは平等抽選か申込株数に比例する抽選かという方式です。

3つめは抽選に申し込む時点で資金が要るかどうか、4つめはポイント制度や取引状況による配分など、抽選以外の枠があるかどうかです。

どの証券会社も配分は抽選などで決まるため、申込先の選び方で当選を保証できるわけではありません。4つの軸は、自分の資金と手間に合う申込先を絞り込むための材料として使ってください。

比べる軸見るポイント確認できる場所
主幹事・幹事の立場主幹事を務める会社か、引受に加わる会社か日本取引所グループの主幹事候補証券会社一覧、各社の取扱銘柄一覧
抽選方式1人1票か、申込株数に応じて抽選権が増えるか各社の配分に係る基本方針、抽選方法のページ
資金のタイミング抽選の前に入金が要るか、当選後でよいか各社のIPO申込手順・取引ルール
抽選以外の枠ポイント制度、取引状況や店頭での配分があるか各社の配分に係る基本方針

主幹事と幹事の違い

上場する会社を支援する証券会社を「幹事証券会社」と呼び、そのなかで中心となって上場を支援する会社が「主幹事証券会社」です。主幹事は、上場にあたって取引所に「上場適格性調査に関する報告書」を提出します。

日本取引所グループは、主幹事の実績がある会社などを「主幹事候補証券会社一覧」として公表しています。2026年10月1日現在の一覧に載っているのは、この記事で比べる会社のうちSBI証券、SMBC日興証券、マネックス証券、みずほ証券の4社です。

一覧に載っていない会社でも、IPOの申込は受け付けています。例えばDMM株は、委託販売団として参加できるIPOに参加する形です。日本取引所グループは、この一覧が特定の証券会社との取引を推奨するものではないと断っています。

出典:日本取引所グループ『上場関係者と役割』

個人への配分に抽選がある理由

各社が抽選を行うのは、日本証券業協会の配分規則が求めているためです。規則の第3条は、新規公開株を個人に配分する際、原則として個人への配分予定数量の10%以上を抽選で配分先を決めるよう定めています。

規則が定めるのは下限の割合で、実際に抽選へ回す割合は会社ごとに違います。各社は、その割合を配分の基本方針として公表しています。

例えばみずほ証券は、日本証券業協会規則にもとづく抽選として、個人への配分予定数量の10%以上を抽選に回す方針です。

一方で、マネックス証券は新規公開株の配分数量のすべてを抽選で決めています。抽選に回す割合の大きさも、会社ごとの違いの一つです。

出典:日本証券業協会『株券等の募集等の引受け等に係る顧客への配分等に関する規則』、みずほ証券『配分に関する基本方針』、マネックス証券『配分に係る基本方針』

IPOに申し込める証券会社の比較表

ネットからIPOに申し込める10社を、抽選の方式・資金のタイミング・抽選以外の枠で並べました。提携の有無で順番を変えず、五十音順で掲載しています。

証券会社抽選の方式抽選に必要な資金抽選以外の枠・注意点公式サイト
岩井コスモ証券個人配分の10%をネット取引で抽選(1人10単位まで)ブックビルディング後、購入申込期限までの購入申込が抽選の対象個人配分の90%は対面・コールセンター取引で抽選によらず配分公式サイト
SBI証券個人配分の60%を申込株数に応じて抽選抽選時(発行価格決定日18時以降)に買付余力が必要30%はIPOチャレンジポイント、10%は取引状況などで配分公式サイト
SMBC日興証券ネットの配分はすべて抽選。10%を目処に同率抽選需要申告の前に取引金額の全額を入金5%までを目処に当選確率が変動するステージ別抽選(ダイレクトコースのみ)公式サイト
GMOクリック証券配分可能株数のすべてを抽選(1人5単位まで)抽選(購入申込最終日15時)までに着金配分可能株数をすべて抽選に回す方針公式サイト
DMM株1人1単元の平等抽選抽選時点では不要。購入申込時に必要裁量配分はなし公式サイト
マネックス証券配分数量のすべてを1人1抽選権で抽選需要申告の際に申告額以上の預り金が必要配分数量をすべて抽選に回す方針公式サイト
松井証券配分予定数量の70%以上を平等抽選抽選時点では不要。購入申込期間の締切日15時45分までに入金当選後に購入しないと6か月間抽選対象外公式サイト
みずほ証券個人配分の10%以上をネット倶楽部で抽選抽選時点では不要。購入申込時に必要営業部店での申込は抽選によらず配分(重複申込は不可)公式サイト
三菱UFJ eスマート証券配分予定数量の10%以上を抽選。1単位ずつ順に配分ブックビルディング時に買付可能額が必要(拘束なし)、購入申込時に拘束抽選の後は申込を取り消せない公式サイト
楽天証券申込単位株数に応じて抽選権を付与。全員に1単位ずつ当たるまで複数当選なし公開価格決定日(抽選日)18時までに申込株数分を用意個人への配分は原則として抽選公式サイト

表の「抽選の方式」は、平等抽選か申込株数に応じた抽選かで大きく2つに分かれます。平等抽選は申込株数や資金量で当選確率が変わらない方式で、比例する方式は申込株数が多いほど抽選権が増えます。

「抽選に必要な資金」は、口座にお金を入れておくべき時点を示したものです。入金が抽選より前に必要な会社では、その間、同じ資金を他社の申込に回せないことがあります。

この表はIPOの申込ルールだけを比べたもので、取扱銘柄の数や手数料、ツールは含めていません。会社ごとの細かな条件は、方式別に整理した次の見出しを参照してください。

出典:SBI証券『配分に係る基本方針』、SMBC日興証券『オンライントレード新規公開株式(IPO)の特長』、岩井コスモ証券『配分に係る基本方針』

証券会社ごとのIPO抽選方式の違い

IPOの抽選方式は、1人1票で当選確率が同じになる方式と、申込株数に応じて抽選権が増える方式の2種類が基本です。これに、ポイント制度や取引状況による配分を組み合わせている会社もあります。

1人1票の平等抽選の仕組み

平等抽選は、申し込んだ人ごとに1つの抽選権を割り当てる方式です。何株申し込んでも、預けている資金が多くても、当選確率は変わりません。

マネックス証券は、需要申告の株数にかかわらず1人に1つの抽選権を付け、同じ人が2単位以上当選することはありません。NISA口座と同時に申し込んだ場合も名寄せされ、当選確率は倍になりません。

DMM株は乱数による機械的な抽選で、取引実績や預り資産に応じた裁量配分はありません。申込の上限を1人1単元とし、申込時間や申込株数で当選確率が変わらないと案内しています。

GMOクリック証券は申込ごとに乱数を付けて抽選し、1人からの申込を5単位までとしています。松井証券は、配分予定数量の70%以上を平等抽選に回しています。

出典:マネックス証券『抽選方法』、DMM 株『IPOの抽選・配分ルールについて教えてください。』、GMOクリック証券『配分に係る基本方針』

申込株数に比例する抽選の仕組み

申込株数に比例する抽選は、申し込んだ単元ごとに番号を付けて抽選する方式です。申込株数が多いほど抽選権が増えるため、用意できる資金の量が当選確率に関わります。

SBI証券は、個人配分予定数量の60%について、買付余力を確認できた有効申込株数に応じて抽選します。抽選の対象となる申込の単元ごとに乱数を付け、その番号で当選を決めます。

楽天証券も、申込単位株数ごとに抽選権を付けます。ただし抽選対象の全員に1単位ずつ当たるまでは、同じ人が複数単位当選することはありません。

出典:SBI証券『抽選、および配分はどのように行われるのですか?(配分に係る基本方針)』、楽天証券『配分に係る基本方針』

SBI証券のIPOチャレンジポイント

IPOチャレンジポイントは、SBI証券で新規上場株式の抽選・配分に外れるたびに1ポイントずつ加算される制度です。個人配分予定数量の30%は、申込時に指定したポイント数の多い人から順に配分されます。

ポイントを使って申し込み、外れた場合は、使ったポイントに1ポイントを加えた数が戻ります。当選して購入したときのほか、当選後に購入の意思表示をしなかったときや辞退したときも、使ったポイントは消えます。

指定したポイント数が同じ人が複数いる場合は、抽選で順位を決めます。既に上場している銘柄の公募増資・売出しは、ポイントの対象外です。

出典:SBI証券『IPOチャレンジポイントとは』

抽選以外の配分枠がある会社

抽選とは別に、取引状況や対面での申込にもとづく配分枠を持つ会社もあります。この枠の配分は抽選ではなく、各社が定める基準で決まります。

SBI証券は、個人配分の残り10%を、投資の知識・経験・資力と取引状況などを踏まえた社内基準で配分します。岩井コスモ証券は個人配分の90%を、対面とコールセンターの取引で抽選によらず配分する方針です。

みずほ証券は、営業部店に申し込んだ人には抽選によらず配分を決め、ネット倶楽部の抽選と重ねて申し込むことはできません。

SMBC日興証券のステージ別抽選は、取引状況などで決める枠ではなく抽選の一種です。ダイレクトコースを対象に、当選確率が25倍まで変動する抽選を5%までを目処に行います。

出典:岩井コスモ証券『配分に係る基本方針』、みずほ証券『配分に関する基本方針』、SMBC日興証券『オンライントレード新規公開株式(IPO)の特長』

補欠当選の仕組み

補欠当選は、当選した人が購入を辞退したときに購入できる可能性がある立場です。補欠から繰り上がって購入できるかどうかは、辞退の数次第で、保証されません。

松井証券は、補欠当選者を当選者が購入を辞退した場合に購入できる可能性がある人と位置づけています。補欠当選の人も購入申込期間中に購入申込をしておく必要があります。

繰り上がったかどうかが分かる時点は、会社ごとに異なるのが注意点です。楽天証券は補欠当選者の繰上当選の結果を、購入申込期間の締切日の午後にウェブサイトで知らせます。

SBI証券では、購入の意思表示をして繰り上がらなかった場合、意思確認期間の終了時に、使ったポイントに1ポイントを加えた数が戻る仕組みです。

出典:松井証券『IPO(新規公開株)、PO(公募・売出し)』、楽天証券『配分に係る基本方針』、SBI証券『IPOチャレンジポイントとは』

IPOの抽選資金のルール

IPOの資金ルールは、抽選の前に入金が要る会社と、当選してから入金すればよい会社に分かれます。資金が少ない場合ほど、この違いが申込先の選び方に関わります。

抽選の申込時に資金が要る会社と要らない会社

比較表の10社のうち、抽選に参加する時点で口座残高がなくてもよいと公式に案内しているのは、松井証券、DMM株、みずほ証券の3社です。3社とも、当選を確認してから購入申込までに代金を用意します。

資金を用意する時点証券会社と条件
需要申告の前SMBC日興証券(取引金額の全額を事前に入金)、マネックス証券(申告相当額以上の預り金が必要な前金制)
抽選の時点SBI証券(発行価格決定日18時以降の買付余力確認まで)、楽天証券(公開価格決定日18時まで)、GMOクリック証券(購入申込最終日15時まで)
購入申込の時点三菱UFJ eスマート証券(ブックビルディング時は残高の確認だけで拘束なし、購入申込で拘束)
当選の後松井証券(購入申込期間の締切日15時45分まで)、DMM株(購入申込の前まで)、みずほ証券(購入申込の際)

松井証券は、抽選には口座残高なしで参加でき、購入代金は抽選後に用意すればよい仕組みです。松井証券の安全性や評判は、松井証券を個別に検証した記事で扱います。

SBI証券は「抽選及び配分時前受金制」で、買付余力を確認するのは抽選・配分の時点です。ブックビルディングで発行価格以上の価格を申告したうえで、その時点に発行価格へ申込単位の下限の株数を掛けた額以上の買付余力がないと、抽選の対象から外れます。

出典:松井証券『IPO(新規公開株)、PO(公募・売出し)』、SMBC日興証券『新規公開株式等(IPO)のお申込手順』、マネックス証券『申込手順』

同じ資金で複数社に申し込む際の注意点

複数の証券会社で同じIPOに申し込む場合、資金が拘束される期間が会社ごとに重なるかどうかを先に確かめておく必要があります。前金制の会社に入金した資金は、その間ほかの会社の抽選には使えません。

GMOクリック証券は、抽選・配分の際(原則として購入申込最終日の15時から17時)に余力を拘束します。三菱UFJ eスマート証券は購入申込額を拘束し、配分されなかった分は配分結果の反映後に解除します。

抽選に資金が要らない会社を組み合わせると、同じ資金で申し込める範囲が広がります。証券口座を複数持つこと自体の利点や開設の手順は、口座の複数持ちを解説した記事で扱います。

出典:GMOクリック証券『IPO(新規公開株)・PO(公募・売出)』、三菱UFJ eスマート証券『IPO/PO 取引ルール』

当選後に購入しない場合の扱い

当選してから購入しなかった場合の扱いは、会社によって大きく違います。松井証券は、当選後に購入申込をしなかったときや辞退したとき、その後6か月間はIPO・POの抽選対象から除外します。

GMOクリック証券は、当選後の購入の辞退や購入株数の変更ができません。三菱UFJ eスマート証券も、抽選・配分が行われた後のキャンセルはできない取引ルールです。当選後の購入手続きの流れそのものは、IPOの基礎を解説した記事で扱います。

出典:松井証券『IPO(新規公開株)、PO(公募・売出し) 取引ルール』、GMOクリック証券『IPO(新規公開株)で購入申込のキャンセルはできますか?』、三菱UFJ eスマート証券『IPO/PO 取引ルール』

主要証券会社のIPOの特徴

各社のIPOの特徴を、主幹事・取扱いの立場、抽選方式、資金の要否の3点にしぼって整理しました。手数料や口座開設の手順は、それぞれの会社を個別に扱った記事にまとめています。

SBI証券のIPO

SBI証券は、日本取引所グループの主幹事候補証券会社一覧に載っている会社です。個人配分は60%が申込株数に応じた抽選、30%がIPOチャレンジポイント、10%が取引状況などによる配分という3つの枠で決まります。

資金は抽選・配分の時点で必要で、発行価格決定日の18時以降に買付余力を確認します。抽選結果はログイン後のウェブサイトで知らせ、当選・補欠当選の通知メールも登録できます。

マネックス証券のIPO

マネックス証券も主幹事候補証券会社一覧に載っています。新規公開株は配分数量のすべてを抽選で決め、需要申告の株数にかかわらず1人に1つの抽選権を割り当てます。

資金は前金制で、需要申告の際に申告相当額以上の預り金が必要です。申告できる額は、新規公開の場合、募集最終日の預り金残高(預り金とMRFの合計)で判定します。

松井証券のIPO

松井証券は、配分予定数量の70%以上を平等抽選に回しています。抽選は原則として需要申告期間の締切日の翌営業日に行います。

抽選への参加に入金は要らず、購入代金は購入申込期間の締切日15時45分までに用意します。抽選時と購入時の手数料はかかりません。当選後に購入しないと6か月間抽選の対象から外れる点に注意が要ります。

SMBC日興証券のIPO

SMBC日興証券は主幹事候補証券会社一覧に載っており、オンライントレードでは原則として同社が取り扱う銘柄をすべて取り扱います(一部銘柄を除く)。オンラインの配分はすべて抽選です。

15%までを目処に配分し、そのうち10%を目処に同一条件・同一確率の同率抽選を行います。申込の前に取引金額の全額を入金する必要があり、抽選結果は条件決定日の20時ごろまでに画面に表示されます。

三菱UFJ eスマート証券のIPO

三菱UFJ eスマート証券は、配分予定数量の10%以上を公正性と機密性を確保するシステム抽選で配分します。乱数を付けて並べたリストから1単位ずつ配分し、余れば2巡目に進みます。

ブックビルディングの申込には需要申告相当額以上の買付可能額が要りますが、この時点では資金を拘束しません。購入申込で資金を拘束し、抽選は購入申込期間の終了後に行います。

GMOクリック証券のIPO

GMOクリック証券は、配分可能株数のすべてを抽選で決めます。サービスは個人のみが対象で、1人からの配分申込は5単位を上限に銘柄ごとに定めます。

ブックビルディングに参加しただけでは抽選の対象にならず、別に購入申込が必要です。資金は抽選(購入申込最終日の15時)までに着金させ、当選後の辞退はできません。

DMM株のIPO

DMM株は、委託販売団として参加できるIPOに参加する会社です。委託販売のためブックビルディングは行わず、申込価格は仮条件の上限価格、購入価格は公開価格になります。

申込は1人1単元までで、乱数による平等抽選で当選を決めます。抽選の時点で買付代金は不要で、購入申込時に「公開価格×株数」分の預り金が要ります。同社に配分がなかった銘柄は、抽選参加申込が失効します。

楽天証券のIPO

楽天証券は、個人への配分を原則として抽選で決めます。ブックビルディングで申し込んだ単位株数に応じて抽選権を付け、抽選対象の全員に1単位ずつ当たるまでは複数単位の当選はありません。

ブックビルディングに申し込んだだけでは抽選の対象にならず、公開価格決定日(抽選日)の18時までに申込株数×公開価格の資金を用意します。資金が足りない場合は、買付可能額の範囲内の株数で抽選されます。

みずほ証券・岩井コスモ証券のIPO

みずほ証券は主幹事候補証券会社一覧に載っている会社で、ネット倶楽部の抽選参加サービスで個人配分の10%以上を抽選します。抽選申込の時点で買付金額は要らず、購入申込の際に必要です。

岩井コスモ証券は、個人配分の10%をネット取引で抽選し、1人の申込と当選の上限を10単位としています。抽選結果は明細照会の画面だけで表示し、原則として個別には通知しません。

IPO以外の手数料や取扱商品も含めて証券会社を選ぶ場合は、証券会社全体を比較した記事が判断材料になります。

出典:日本取引所グループ『上場関係者と役割』、DMM 株『IPO(新規公開株)』、楽天証券『新規公開株式(IPO)/公募・売出(PO)』

IPOの抽選に申し込む前の注意点

IPOの配分は抽選などで決まるため、口座の数や申込方法を工夫しても当選を保証することはできません。各社が公表しているのは抽選の方式であり、当選のしやすさではないからです。

上場後の初値が公開価格を上回るとは限りません。SBI証券の公式ページでは、2024年のIPO銘柄のうち初値が公開価格を上回ったのは81銘柄中62銘柄としており、すべての銘柄が上回ったわけではありません。

家族の名義を借りて申込を増やす行為にも注意が要ります。家族を含む他人の名義で口座を作り、取引をすべて任される行為は、仮名・借名取引と判断される場合があります。仮名・借名取引は法令諸規則で禁止されています。

子ども名義の未成年口座の開設先や手続きは、子どものNISA口座を比較した子供NISAの口座開設はどこがお得?で扱っています。

出典:SBI証券『SBI証券のIPOが選ばれる3つの理由』、『家族名義の口座で取引した場合、どうなりますか?』

IPOの証券会社選びに関するよくある質問

IPOに強い証券会社は?

「強い」を主幹事の立場で見るなら、日本取引所グループの主幹事候補証券会社一覧が判断材料になります。2026年10月1日現在、この記事の10社のうちSBI証券、SMBC日興証券、マネックス証券、みずほ証券が載っています。

抽選方式で見るなら、資金量に左右されにくいのは平等抽選の会社です。どの軸を重視するかは、手元の資金と申込の手間で変わります。

IPOはおすすめしないほうがいい?

IPOには、初値が公開価格を下回る銘柄があることと、会社によって抽選前から資金が拘束されることの2点に注意が要ります。投資するかどうかは、目論見書でリスクを確かめたうえで判断してください。

IPOの抽選結果はいつわかる?

SBI証券は発行価格決定日の18時以降に抽選し、結果をログイン後の画面で知らせます。SMBC日興証券は条件決定日の20時ごろまでに、楽天証券は公開価格決定日の夕刻に抽選し、すみやかにウェブサイトで知らせます。

出典:SBI証券『配分に係る基本方針』、SMBC日興証券『新規公開株式等(IPO)のお申込手順』、楽天証券『配分に係る基本方針』

NISA口座でIPOに申し込める?

NISA口座でのIPOの扱いは、NISAで個別株を買うときの注意点をまとめたNISAで個別株はやめとけ?で、NISA口座でIPOを申し込める証券会社の例を挙げて解説しています。

対面証券でもIPOに申し込める?

対面の取引でも申し込めます。みずほ証券は営業部店での申込を受け付け、岩井コスモ証券は対面とコールセンターの取引に個人配分の90%を割り当てています。

まとめ

IPOの申込先は、主幹事の立場、抽選方式、資金のタイミング、抽選以外の枠の4つで比べると違いが見えてきます。比較した10社のうち主幹事候補証券会社一覧に載るのは4社で、平等抽選の会社や資金不要で抽選に参加できる会社はそれとは別に存在します。

資金が限られる場合は、抽選の時点で入金が要らない松井証券・DMM株・みずほ証券を軸に組み合わせると、同じ資金で申し込める先が増えます。資金に余裕があるなら、申込株数に比例する抽選やポイント制度を持つ会社も選択肢に入ります。

どの会社でも当選は抽選で決まり、初値が公開価格を下回る銘柄もあります。当選後に購入しないと抽選から外れる会社もあるため、購入する予定を立ててから申し込んでください。

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