証券口座は複数持てる?|デメリットと使い分け方
証券口座を2つ以上持てるのか、増やすと確定申告や管理の手間が増えないかで迷っている人に向けた内容です。
同じ証券会社で持てる口座は1人1つですが、別の証券会社なら課税口座を複数持てます。口座をまたいで損益を相殺するには確定申告が必要です。
複数持ちのメリットとデメリット、投資者保護基金の補償の単位、損益通算の早見表、主要7社の比較と目的別の使い分けが分かります。
- 3行要約
①同じ証券会社は1人1口座・別の証券会社なら課税口座の複数保有が可能
②利点はIPO抽選の申込先・障害時の予備口座・各社の手数料体系の併用
③口座をまたぐ損益通算は確定申告が条件・保護基金の補償は1社ごとに上限1,000万円
証券口座の複数持ちは別の証券会社なら可能
証券口座は、同じ証券会社では1人1口座、別の証券会社であれば課税口座を複数持てる仕組みです。口座を増やしたいときは、2社目・3社目の証券会社で口座を開くことになります。
例外はNISA口座で、こちらは金融機関をまたいで1人1口座に限られます。口座の種類ごとに持てる数を整理すると、次のとおりです。
| 口座の種類 | 持てる数 | 根拠 |
| 同じ証券会社の証券口座 | 1人1口座 | SBI証券のよくある質問 |
| 特定口座 | 1社につき1口座 | 国税庁のタックスアンサー |
| 別の証券会社の課税口座(特定口座・一般口座) | 複数持てる | 松井証券の解説 |
| NISA口座 | すべての金融機関を通じて1人1口座 | 楽天証券の解説 |
同じ証券会社で作れるのは1人1口座
SBI証券は、ひとりで複数の証券口座を持てるかという質問に対し、同社に証券口座を複数開設することはできないと回答しています。1社の中で2つ目の総合口座は作れません。
税制の面でも、特定口座は「1金融商品取引業者等につき、1口座」に限られます。1社の中で特定口座を2つに分ける使い方はできない決まりです。
投資信託のために別の口座を作る必要もありません。楽天証券の総合取引口座は、株式や投資信託の買付資金を総合的に運用・管理するための口座です。
総合口座の中にある口座区分の違いは、特定口座とNISA口座の違いの記事で扱っています。
出典:SBI証券『ひとりで複数の証券口座を持つことはできますか?』、国税庁『特定口座制度』、楽天証券『各種口座の開設方法』
別の証券会社での課税口座の複数保有
証券会社を分ければ、課税口座は複数持てます。松井証券の解説も、NISA口座ではない一般口座や特定口座のような課税口座は複数保有できるとしています。
国税庁の特定口座の定めは「1金融商品取引業者等につき」と、会社単位で区切っています。何社で口座を持つかの上限は、この定めには書かれていません。
出典:松井証券『NISAは複数の口座を開設できる?口座を新しく作るときの注意点』、国税庁『特定口座制度』
口座開設と口座管理料
2つ目の口座を開く費用は、確認できた主要社では無料です。SBI証券・楽天証券・GMOクリック証券・三菱UFJ eスマート証券は口座開設と口座管理の費用を、マネックス証券は口座開設・維持費を無料としています。
松井証券も口座開設を無料と案内しています。口座管理料まで無料と確認できたのは、SBI証券・楽天証券・マネックス証券・GMOクリック証券・三菱UFJ eスマート証券の5社です。
出典:SBI証券『口座開設にかかる費用や口座管理料は?(無料)』、マネックス証券『マネックス証券の手数料・費用』、GMOクリック証券『手数料』
NISA口座は全部の金融機関で1人1口座
NISA口座だけは、複数の金融機関で開設できません。2つの金融機関に申し込んでも、税務署がNISA口座として認めるのは1口座です。
重複して申し込んだときの扱いと金融機関の変更は、NISA口座の複数申込の記事で解説しています。
証券口座を複数持つメリット
複数持ちのメリットは、各社で違う手数料・取扱商品・サービスを、目的ごとに選んで使える点にあります。口座を増やすこと自体に得はなく、何に使うかで価値が決まります。
各社の手数料体系と取扱商品の使い分け
国内株の手数料体系は会社ごとに違います。SBI証券は条件を満たすと約定金額にかかわらず0円、松井証券は1日の約定代金合計50万円までが0円という区切りです。
マネックス証券の取引毎手数料コースは、1注文5万円以下で55円(税込)からかかります。単元未満株や米国株の扱いも会社で異なるため、得意分野の違う2社を組み合わせると選べる商品が広がります。
各社の数値は、後半の比較表に一覧でまとめました。
出典:SBI証券『ゼロ革命』、松井証券『現物取引 手数料』、マネックス証券『手数料(株式・現物取引)』
IPO抽選の申込窓口の増加
IPOの抽選は、申込みを受けた証券会社がそれぞれ行います。例えば松井証券は、配分予定数量の70%以上を、申込者の間で平等に抽選しています。
口座のある会社が多いほど、同じ銘柄に申し込める窓口は増えます。ただ、当選の確率は銘柄の配分数や申込数で変わるため、口座の数に比例して当たる仕組みではありません。
抽選方式の違いは、IPOの証券会社の記事で比べています。
出典:松井証券『IPO(新規公開株)、PO(公募・売出し)』
システム障害時の別口座での取引
証券会社のシステムに障害が起きると、その会社ではログインや発注ができなくなることがあります。別の会社に口座があれば、そちらから取引できる場合があります。
各社も障害時の代替手段を用意しています。松井証券は、他の取引チャネルや障害時専用フリーコールを案内しています。
一方で、障害の原因によっては代替手段として機能しない可能性があるとも明記しています。1社の中の代替手段だけでは、取引できない場面が残るということです。
投資情報と分析ツールの選択肢の広がり
口座を開くと、その会社の取引画面や投資情報を使えるようになります。楽天証券は、各種取引口座を開設すると、その商品の取引画面でしか見られない投資情報も閲覧できると案内しています。
銘柄の調べ方や画面の構成は会社で違うため、情報収集用に口座を持つという使い方もできます。
証券口座を複数持つデメリット
デメリットは、口座の数だけ管理と手続きが増えることです。税金・資金・届出の3つで手間が増えます。
資産の全体像のつかみにくさ
残高や損益は、証券会社ごとの画面と書類に分かれて表示されます。2社で同じ業種の株を持っていても、合計の比率は自分で足し合わせないと見えません。
年間の損益も、会社ごとに届く報告書を突き合わせて把握することになります。口座が増えるほど、全体の把握に時間がかかります。
口座をまたぐ損益通算に要る確定申告
A社の利益とB社の損失は、自動では相殺されません。源泉徴収口座の所得を他の口座の譲渡損益と相殺するには、確定申告が必要です。
相殺の手順と早見表は、後半の確定申告の章にまとめています。
出典:国税庁『特定口座制度』
資金の分散による買付余力の不足
現金を複数の口座に分けると、1社あたりの買付余力が小さくなります。買いたい銘柄が出たときに、その会社の口座に資金が足りない場面も起こりえます。
口座間の資金移動は、出金と入金の手続きを経由します。メインの口座に資金を寄せ、サブの口座には必要な分だけ入れる運用にすると、資金が散らばりにくくなるでしょう。
口座の数だけ増えるIDとパスワード、住所変更などの届出
ログインIDとパスワード、取引暗証番号は会社ごとに管理します。引っ越しや改姓のときも、口座のある証券会社それぞれで登録情報を変える手続きが要ります。
届け出た情報が古いままだと、株主情報の名寄せが外れ、議決権の行使や株主優待の受け取りに影響が出るおそれがあります。証券会社で株を持つ人の届出情報の確認先は、取引している証券会社です。
出典:三井住友信託銀行『株式保有口座のお届出情報のご確認について』
投資者保護基金と分別管理の範囲
証券会社が破綻したときの資産の扱いは、分別管理と投資者保護基金の2つの制度で決まります。口座を複数社に分けた場合、補償は証券会社ごとに判定されます。
預けた資産と証券会社の財産の分別管理
証券会社には、自社の財産と顧客から預かった資産を分けて管理する分別管理の義務が、法律で課されています。分別管理が守られていれば、破綻しても原則として、顧客は自分の金銭や有価証券の返還を受けられます。
日本投資者保護基金によると、1,000万円以上の資産を預けていた場合でも、分別管理がきちんと行われていれば返還できます。
投資者保護基金の補償は1人1,000万円まで
証券会社が破綻し、分別管理の義務に違反したことで資産を返せない場合は、日本投資者保護基金が1人あたり1,000万円を上限に、金銭で補償します。返還を受けられなくなった金銭と有価証券の時価を合計して計算する仕組みです。
相場の値下がりによる損失や、発行体の破綻による元利金の不払いは補償の対象外です。投資者保護基金は、値下がりの損失を穴埋めする制度ではありません。
口座を分けたときの補償の判定単位
取引している複数の証券会社が破綻した場合、基金は破綻した証券会社ごとに、1人あたり合計1,000万円を上限に補償します。複数の会社が同時に破綻した場合も、同じ扱いです。
ただし、この補償が使われるのは、分別管理が守られずに返還できなかった部分だけです。口座を分けることが、値下がりを含めた資産全体の保護になるわけではありません。
各社の財務や安全性は、SBI証券やマネックス証券の安全性の記事で扱います。
複数口座の損益通算と確定申告
口座ごとに計算された損益は、確定申告をしない限り別々に扱われます。口座をまたぐ相殺も、損失の繰越も、確定申告が条件になります。
特定口座(源泉徴収あり)は口座ごとに税金を精算
特定口座で源泉徴収ありを選ぶと、譲渡益に対して15.315%の所得税・復興特別所得税と、5%の住民税が差し引かれます。その口座の所得は申告不要にできます。
申告するか申告不要にするかは、口座ごとに選べます。源泉徴収あり・なしの違いは、特定口座とNISA口座の違いの記事で扱っています。
出典:国税庁『特定口座制度』
A社の利益とB社の損失を相殺する手順
2社の損益を相殺するには、両社の特定口座年間取引報告書をそろえて確定申告をします。手順は次のとおりです。
- 各社から届く特定口座年間取引報告書を集める
- 「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」に2社分の損益を記入する
- 「確定申告書付表(上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除用)」を添えて確定申告書を出す
国税庁の確定申告書等作成コーナーでは、画面の案内に沿って金額を入力すると、必要な付表や明細書も作成されます。
出典:国税庁『上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除』、『特定口座制度』
損失の繰越控除は確定申告が条件
相殺しても残った損失は、翌年以後3年間にわたり繰り越して、その後の利益から差し引けます。損失が出た年に付表を添えて確定申告をし、その後の年も連続して申告することが条件です。
株を売らなかった年も、損失を翌年へ繰り越すための申告が必要です。なお、NISA口座で出た損失は、損益通算も繰越控除もできません。
出典:国税庁『上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除』
口座をまたぐ損益通算の早見表
源泉徴収ありの特定口座を2社で持つ場合について、確定申告をするかどうかで結果がどう変わるかをまとめました。損失がある組み合わせほど、申告の有無で差が出ます。
| 2社の損益 | 確定申告をしない場合 | 確定申告をした場合 |
| A社・B社とも利益 | 各口座で源泉徴収されて完結(申告不要を選べる) | 申告する口座を口座ごとに選べる |
| A社が利益・B社が損失 | 相殺されず、A社の利益には源泉徴収された税金がかかったまま | A社の利益とB社の損失を相殺できる |
| A社・B社とも損失 | 損失を翌年へ繰り越せない | 翌年以後3年間繰り越せる(毎年の申告が必要) |
NISA口座の損失と特定口座の利益の関係は、特定口座とNISA口座の違いの記事で扱っています。
出典:国税庁『特定口座制度』、『上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除』
同じ銘柄を複数の証券会社で持つときの扱い
同じ会社の株を2社の口座に分けて持つと、株主としての扱いは名寄せと配当金の受取方式で決まります。配当金の受取方式は、1社で変えると他社の口座にも反映されます。
証券会社で受取方式を変更すると、証券保管振替機構(ほふり)を通じて、他の証券会社に預けている株式の受領方式も自動で変わります。株式数比例配分方式を選べば、各社の保有残高に応じてそれぞれの口座に配当金が入る仕組みです。
松井証券の例では、A社株をB証券で600株、C証券で400株持つ場合、B証券に600株分、C証券に400株分の配当金が入金されます。方式ごとの違いはNISAの配当金の記事で扱っています。
出典:SBI証券『配当金受領サービスとはどのようなものですか?』、松井証券『株式数比例配分方式とはなんですか。』
名寄せによる株主情報の集約
複数の口座で株を持っている場合、ほふりは各証券会社に届け出た氏名・住所などをもとに、1人の株主の情報としてまとめて管理します。この仕組みを名寄せと呼びます。
名寄せによって、発行会社は株主が保有する株式の数を把握できます。ほふりは名寄せの精度を上げるため、マイナンバー・生年月日・カナ氏名を使う基準への変更を公表しています。
出典:三井住友信託銀行『株式保有口座のお届出情報のご確認について』
証券口座の適正な数
何口座が正解という決まりはありません。使う目的の数と、管理できる手間の釣り合いで考えるのが現実的です。
1口座目で取引に慣れる段階
投資を始めたばかりなら、まず1社で入金・注文・売却・年間取引報告書の確認までを一通り経験します。1社を使い込むと、2社目に何が足りないかが見えてきます。
NISA口座を使う予定があるなら、1社目はNISA口座も開く会社として選ぶことになるでしょう。
目的を1つ決めてから足す2口座目
2社目は「IPOの申込先を増やす」「米国株を買う」「1株から買う」のように、メイン口座で満たせない目的を1つ決めて選びます。
目的が決まっていれば、比べる項目も手数料や取扱商品の数行に絞れます。目的が言えない口座は、開かなくても困りません。
3口座以上で増える手間
口座が3つになると、管理するものも3社分になります。具体的に増えるものは次のとおりです。
- ログインIDとパスワード、取引暗証番号が3組
- 年明けに届く特定口座年間取引報告書が3通(損益を相殺するなら確定申告で3社分を記入)
- 住所や氏名を変えたときの登録情報の変更手続きが3社分
使う予定のない口座は、増やすほど手間だけが残ります。目的の数を超えて口座を増やさないことが、管理の負担を抑える考え方です。
目的別の使い分け方
使い分けは、メイン口座を1つ決め、足りない機能をサブ口座で補う形が基本です。目的から逆算して、その仕様を持つ会社を選びます。
メイン口座で確認する項目
メイン口座は取引の大半を担うため、国内株の手数料、扱う商品、アプリの操作性、NISA口座を開くかを確認します。
NISA口座は1つしか持てないので、メイン口座の会社でNISA口座も開くと、資金と管理を1か所にまとめやすくなります。NISA口座を開く会社の比べ方はNISA口座のおすすめの記事で扱っています。
IPOの申込先を増やすサブ口座
IPOを狙う場合は、抽選に参加しやすい条件の会社をサブ口座にします。松井証券は抽選時の事前入金が不要で、口座残高がなくても抽選に参加できます。
購入代金は当選後、購入申込期間の最終日までに用意する流れです。各社の抽選方式は、IPOの証券会社の記事で比べています。
出典:松井証券『IPO(新規公開株)、PO(公募・売出し)』
米国株・外国株を買うサブ口座
メイン口座が米国株を扱わない場合は、サブ口座で補います。GMOクリック証券は外国株式の海外委託取引を扱っていないため、米国株の売買には別の会社の口座が必要です。
SBI証券・楽天証券・松井証券・三菱UFJ eスマート証券の米国株の取引手数料は、約定代金の0.495%(税込)で上限22米ドルです。マネックス証券も約定代金の約0.495%で、上限は22米ドルとしています。
為替のコストを含めた比較は、米国株の手数料の記事で扱います。
出典:GMOクリック証券『外国株式の「海外委託取引」は取り扱いがありますか?』、SBI証券『外国株式委託手数料』、楽天証券『米国株式 手数料』
単元未満株・ポイント投資のサブ口座
1株単位で買いたい場合は、単元未満株の買付に対応した会社を選びます。SBI証券のS株、マネックス証券のワン株、楽天証券のかぶミニ、三菱UFJ eスマート証券のプチ株が、これに当たるサービスです。
松井証券の単元未満株は売却のみの受付で、GMOクリック証券は買付と買増請求を受け付けていません。1株から買う目的なら、会社選びで結果が分かれます。
楽天証券では、楽天グループで貯まったポイントをかぶミニの取引に使えます。仕組みの詳細は単元未満株の記事とポイント投資の記事で扱います。
出典:楽天証券『かぶミニ®(単元未満株取引)』、松井証券『単元未満株 取引ルール』、GMOクリック証券『単元未満株を売買する方法を教えてください。』
システム障害に備える予備の口座
予備の口座は、メイン口座と同じ商品を扱う会社にしておくと、障害時に同じ注文を出せます。松井証券は、FXと米国株取引については障害時も電話による受注体制を用意していないとしています。
予備の口座は普段使わないため、ログイン情報を控え、登録情報を最新に保つことが前提です。SBI証券と楽天証券を組み合わせる場合の比較は、SBI証券と楽天証券の比較記事で扱います。
主要ネット証券の比較表
2社目を選ぶ材料として、主要ネット証券7社の国内株の手数料、単元未満株、米国株を並べました。同じ0円でも適用の条件が違うため、かっこ内の条件まで見て比べてください。
| 証券会社 | 国内株の取引手数料(現物) | 単元未満株の買付 | 米国株の取引手数料 | 公式サイト |
| SBI証券 | 条件を満たすと約定金額にかかわらず0円(インターネットコースのインターネット取引・取引報告書などの電子交付) | S株で可 | 約定代金の0.495%(税込)・上限22米ドル | 公式サイト |
| マネックス証券 | 取引毎手数料コースは1注文5万円以下で55円(税込)から | ワン株で可(買付手数料0円) | 約定代金の約0.495%・上限22米ドル | 公式サイト |
| 松井証券 | 1日の約定代金合計50万円まで0円 | 売却のみ(買増しは電話で受付) | 約定代金の0.495%(税込)・上限22米ドル | 公式サイト |
| 楽天証券 | ゼロコースで0円(SORの利用同意が必須) | かぶミニで可 | 約定代金の0.495%(税込)・上限22米ドル | 公式サイト |
| GMOクリック証券 | 約定代金にかかわらず0円(コールセンター取引などは対象外) | 買付・買増請求は不可 | 海外委託取引の取扱いなし | 公式サイト |
| 三菱UFJ eスマート証券 | SOR注文を選ぶと0円(名証・福証・札証の上場株式は対象外) | プチ株で可 | 約定代金の0.495%(税込)・上限22米ドル | 公式サイト |
| DMM株 | 1注文5万円以下で55円(税込)から | 買増請求は取扱いなし(買取請求のみ) | 約定金額の0.495%(税込) | 公式サイト |
楽天証券のかぶミニは、リアルタイム取引に売買手数料とは別のスプレッド0.22%がかかります。DMM株の米国株は、約定代金が2.22ドル以下なら手数料が0ドルです。
証券会社そのものの選び方は、証券会社のおすすめの記事で扱います。
出典:SBI証券『ゼロ革命』、三菱UFJ eスマート証券『国内現物株式 手数料』、DMM株『株式取引の手数料』
2つ目の証券口座の開設手順
2社目の口座開設も、1社目と同じ手順を最初から進めます。先に持っている口座の登録情報は、別の会社には引き継がれません。
本人確認書類とマイナンバーは会社ごとに提出
本人確認書類とマイナンバーの確認書類は、申し込む会社ごとに提出します。SBI証券はネットで申し込むと、マイナンバー確認書類と本人確認書類を選んで提出する流れです。
楽天証券は、スマホ撮影、スマホアプリでのマイナンバーカード読み取り、書類アップロードの3種類から本人確認の方法を選べます。
特定口座を開くかどうかも会社ごとに申込時に選びます。源泉徴収の選び方は特定口座とNISA口座の違いの記事を参考にしてください。
出典:SBI証券『口座開設の流れ』、楽天証券『口座開設から手続きまで』
申込から取引開始までの日数
取引開始までの日数は、本人確認の方法で変わります。書類アップロードを選ぶと、スマホでの本人確認より日数がかかります。
| 証券会社 | 取引開始までの目安 |
| SBI証券 | ネットで口座開設を選んだ場合、取引まで最短翌営業日 |
| 楽天証券 | スマホ撮影・マイナンバーカード読み取りなら最短翌営業日、書類アップロードは約5営業日 |
| 松井証券 | 最短即日開設 |
| DMM株 | 最短即日から取引開始 |
開催中の口座開設の特典と詳しい手順は、SBI証券やマネックス証券の口座開設の記事で扱います。
出典:SBI証券『口座開設の流れ』、楽天証券『口座開設から手続きまで』、松井証券『はじめての方へ』
複数の証券口座をまとめて管理する方法
管理の手間は、記録の置き場所を1か所にまとめると抑えられます。口座ごとの情報を1つの一覧にしておくのが基本です。
残高と損益の一元記録
各社の残高と年間の損益を、表計算ソフトやメモの1か所に記録しておくと、資産全体の配分と確定申告の要否を判断しやすくなります。
記録する項目は、会社名、口座の種類、源泉徴収の有無、年間の譲渡損益の4つで足ります。年明けに特定口座年間取引報告書が届いたら、この一覧の数字を埋めると申告の判断に使えます。
使わなくなった口座の扱い
SBI証券や楽天証券など、口座管理料が無料の会社では、使わない口座を残しても管理料はかかりません。ただし、登録情報が古いままだと名寄せが外れるおそれがあります。
住所や氏名の変更は、使っていない口座にも届け出ます。残すか閉じるかは、今後その会社で使う目的があるかで決めると、管理する口座の数を絞れるでしょう。
出典:SBI証券『口座開設にかかる費用や口座管理料は?(無料)』、楽天証券『各種口座の開設方法』、三井住友信託銀行『株式保有口座のお届出情報のご確認について』
証券口座の複数持ちに関するよくある質問
証券口座は何個まで持てる?
同じ証券会社では1人1口座です。別の証券会社なら、課税口座を複数持てます。
国税庁の特定口座の定めは「1金融商品取引業者等につき、1口座」と会社単位で区切っており、持てる会社の数の上限は書かれていません。
出典:国税庁『特定口座制度』
証券口座は複数持つべき?
メイン口座で満たせない目的があるときに足す、という考え方が一つの目安です。IPOの申込先や米国株の売買など、目的が決まっていれば2社目に意味があります。
目的がないまま増やすと、管理と確定申告の手間だけが増えます。
夫婦や家族で同じ証券会社の口座を持てる?
持てます。1人1口座の決まりは名義人ごとなので、夫婦や家族はそれぞれ自分の名義で口座を開けます。松井証券は未成年口座でもIPOの抽選に参加でき、家族全員で申し込めるとしています。
子ども名義の口座の開き方は、子どものNISA口座の記事で扱っています。
出典:松井証券『IPO(新規公開株)、PO(公募・売出し)』
NISA口座を2つ申し込んだらどうなる?
NISA口座として認められるのは1口座だけです。SBI証券は、税務署の審査で他社のNISA口座との重複が確認された場合、同社でのNISA口座開設が無効になるとしています。
重複したときの対処は、NISA口座の複数申込の記事で解説しています。
まとめ
証券口座は、同じ証券会社では1人1口座、別の証券会社なら課税口座を複数持てます。NISA口座だけは、すべての金融機関を通じて1人1口座です。
複数持ちの利点は、IPOの申込先、米国株や単元未満株の売買、障害時の予備を目的ごとに分けられる点にあります。一方で、口座をまたぐ損益の相殺と損失の繰越には確定申告が欠かせません。
投資者保護基金の補償は証券会社ごとに1人1,000万円が上限で、値下がりの損失は対象外です。メイン口座を1つ決め、目的が言える分だけサブ口座を足すと、管理の手間を抑えながら使い分けられます。

