単元未満株とは?|ミニ株のデメリットと1株から買える証券会社の比較

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単元未満株は、100株単位で売買する上場株を1株から買える仕組みです。少額で始められる一方、手数料や約定のタイミングは証券会社ごとに違います。

SBI証券のS株や三菱UFJ eスマート証券のプチ株はネット取引の売買手数料が無料で、PayPay証券やSMBC日興証券はスプレッド方式です。松井証券・GMOクリック証券・DMM株では新規に買えません。

ミニ株・端株との違い、6社の比較表、デメリット、100株になったときの扱いと買取請求の方法が分かります。

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3行要約

①単元未満株は1単元100株に満たない株で、専用サービスなら1株から売買可能
②SBI証券のS株と三菱UFJ eスマート証券のプチ株はネット取引の手数料・スプレッドが0円
③松井証券・GMOクリック証券・DMM株は単元未満株の新規買付に非対応

単元未満株の意味と1株から買える仕組み

単元未満株は、売買単位の1単元(100株)に満たない株数の株式のことです。証券取引所では100株単位で売買しますが、ネット証券の単元未満株サービスを使えば1株から買えます。

ただし、手数料の有無や注文の方法、約定する時間帯は証券会社ごとに違うため、同じ株数を買っても負担するコストが変わる点に注意してください。

単元株制度と100株の単位

国内の上場株の売買単位は、2018年10月1日に100株へ統一されました。全国の証券取引所が2007年11月から統一を進め、当初8種類あった売買単位を1つにまとめた結果です。

そのため、株価1,000円の銘柄を通常の取引で買うには1単元分の10万円が必要になります。「株は100株からしか買えない」と言われるのは、この売買単位の仕組みがあるからです。

1単元を何株にするかは、各社が定款で決めます。会社法188条は、一定の数の株式を1個の議決権の単位とする「単元株式」を定款で定められると規定しています。

出典:日本取引所グループ『売買単位の統一』、e-Gov法令検索『会社法』、楽天証券『かぶミニ(単元未満株取引)』

単元未満株・ミニ株・端株の呼び方の違い

単元未満株・ミニ株・端株は似た言葉ですが、意味は同じではありません。現在のネット証券で1株から売買しているのは「単元未満株」で、ミニ株は通称として使われています。

呼び方意味現在の使われ方
単元未満株1単元に満たない株数の株式。1株の整数倍で、1株未満は含まない会社法上の呼び方。各社の1株取引サービスの対象
ミニ株「株式ミニ投資」(1売買単位の10分の1単位で売買する方式)の通称単元未満株と同じ意味で使われることがある
端株1株に満たない端数の株式(1株の100分の1の整数倍)株券電子化にともない、端株制度を採用する上場会社はなくなった

SBI証券のS株、マネックス証券のワン株、三菱UFJ eスマート証券のプチ株、楽天証券のかぶミニは、どれも単元未満株の取引サービスの名称です。

SMBC日興証券のキンカブとPayPay証券の日本株は金額を指定して買えるため、1株未満の株数を持つこともできます。

出典:野村證券『単元未満株』、『端株』、マネックス証券『単元未満株・ミニ株とは?メリット・デメリットを解説』

単元未満株の株主の権利

単元未満株でも、配当は保有株数に応じて受け取れます。一方で、会社法189条1項により、単元未満株主は株主総会で議決権を行使できません。

株主優待は、銘柄ごとに決められた保有株数の条件を満たしたときに受け取れます。多くの銘柄は1単元以上を優待の対象にしているため、単元未満株のままでは条件に届かない場合があります。

また、会社は定款で、買取請求や残余財産の分配などを除く一部の権利を単元未満株主に認めないと定めることもできます(会社法189条2項)。

出典:e-Gov法令検索『会社法』、マネックス証券『単元未満株・ミニ株とは?メリット・デメリットを解説』

1株から買える証券会社の比較表

1株から買える主なネット証券6社の単元未満株サービスを、同じ項目で並べました。手数料が0円の会社と、売買価格にスプレッドを上乗せする会社があります。

証券会社(サービス)買付のコスト売却のコスト注文の単位約定のタイミング公式サイト
SBI証券(S株)無料無料株数(1株単位)受付時間に応じて前場始値・後場始値・後場終値公式サイト
SMBC日興証券(キンカブ)スプレッド0.0%スプレッド0.5%金額(100円以上100円単位)または株数注文時に指定した前場または後場の始値公式サイト
PayPay証券(日本株)スプレッド0.5%スプレッド0.5%金額(100円以上1円単位)立会時間内はその場で約定公式サイト
マネックス証券(ワン株)無料約定代金の0.55%(下限52円)株数(1株単位)原則として後場始値公式サイト
三菱UFJ eスマート証券(プチ株)無料無料株数(1株単位)受付時間に応じて前場始値または後場始値公式サイト
楽天証券(かぶミニ)無料(リアルタイム取引はスプレッド0.22%)無料(リアルタイム取引はスプレッド0.22%)株数(1株単位)寄付取引は寄付、リアルタイム取引は取引時間中公式サイト

※SBI証券の0円はインターネットコースのインターネット取引の場合です。SMBC日興証券のスプレッドは概算注文金額100万円以下の場合で、100万円超は買付・売却とも1.0%です。

※PayPay証券の100円からの買付はPayPay銀行と連携した場合で、証券口座の資金やPayPayマネーを使う場合は1,000円からです。マネックス証券は新NISA口座なら売却も無料です。

並び順は五十音順で、提携の有無や評価による順位ではありません。電話での注文は別に手数料がかかる会社があるため、表はインターネット注文の値を載せています。

約定のタイミングは、1日の決まった時点になる会社と、取引時間中にすぐ約定する会社に分かれます。コストと約定価格の違いは、デメリットの章で詳しく取り上げます。

出典:SBI証券『単元未満株の買付・売却はできますか?また手数料と注意事項を教えてください』、SMBC日興証券『キンカブ』、PayPay証券『日本株』

証券会社ごとの単元未満株サービス

比較表の6社について、手数料、注文方法と約定のタイミング、取扱銘柄の3点と、各社に固有の仕様を整理しました。口座開設やNISAでの扱いは各社の個別記事で扱います。

SBI証券のS株

SBI証券のS株は、インターネットコースのインターネット取引なら買付・売却とも手数料が無料で、スプレッドもかかりません。電話で注文した場合は、約定代金の6.6%(税込・下限2,200円)の手数料がかかります。

注文は株数で入れ、約定する価格は受付時間で決まります。東証上場銘柄の場合、0時〜7時の注文は当日の前場始値、7時〜10時30分は当日の後場始値で約定します。

10時30分〜14時の注文は当日の後場終値、14時〜24時の注文は翌営業日の前場始値です。前場で約定しなかった注文は後場始値で取引され、そこでも約定しなければ失効する点に注意が必要です。

取扱は東証プライム・スタンダード・グロースの上場銘柄で、名証・福証・札証の銘柄は売却だけが可能です。Vポイント・Pontaポイントを1ポイント1円として買付に使え、日株積立で自動買付も設定できます。

口座開設の手順はSBI証券の口座開設の記事、単元株を含む手数料の全体はSBI証券の手数料の記事で扱います。

出典:SBI証券『単元未満株の買付・売却はできますか?また手数料と注意事項を教えてください』、『S株(単元未満株)』

マネックス証券のワン株

マネックス証券のワン株は、買付手数料が無料で、売却手数料は約定代金の0.55%(税込・下限52円)です。2024年開始の新NISA口座なら、売却の手数料も無料になります。

注文は成行のみで、当日11時30分までの注文が原則として当日の後場始値で約定します。11時30分から17時30分頃までは注文を受け付けず、それ以降の注文は翌営業日分の扱いです。

買付できるのは東証・名証の上場銘柄で、ETFやREIT、外国株などは取扱対象外です。ワン株は貸株サービスに出せるため、1株から貸株金利を受け取ることも可能です。

貸株の仕組みとリスクは貸株の記事、口座開設の手順はマネックス証券の口座開設の記事にまとめます。

出典:マネックス証券『単元未満株・ミニ株とは?メリット・デメリットを解説』、『取引ルール|ワン株(単元未満株)』

三菱UFJ eスマート証券のプチ株

三菱UFJ eスマート証券のプチ株は、都度の取引も積立も手数料が無料で、スプレッドによるコストもかかりません。電話での取引は、NISA口座(成長投資枠)を除きオペレーター料金2,200円(税込)が加算される仕組みです。

注文はすべて成行で、受付は24時間です。0時01分〜10時の注文は当日の後場始値、10時01分〜23時は翌営業日の前場始値、23時01分〜24時は翌営業日の後場始値で約定します。

東証と名証の上場銘柄は売買でき、福証・札証の銘柄は売却だけが可能です。REITや1単元が1株の銘柄は対象外です。

毎月の積立金額を500円以上1円単位で指定する「プレミアム積立(プチ株)」もあります。評判やキャンペーンは三菱UFJ eスマート証券の評判の記事で扱います。

出典:三菱UFJ eスマート証券『プチ株(単元未満株)』、『取引ルール(プチ株)』

SMBC日興証券のキンカブ

SMBC日興証券のキンカブは、100円以上100円単位の金額か、小数点以下第5位までの株数を指定して買えるサービスです。日興フロッギーからも金額指定で取引できます。

約定金額とは別の手数料はかかりませんが、売買価格にスプレッドを含めます。概算注文金額100万円以下は買付0.0%・売却0.5%、100万円超は買付・売却とも1.0%です。

約定単価は、注文時に指定した前場または後場の始値にスプレッドを加減した価格です。対象は東証プライム・スタンダード・グロースの上場銘柄のうちSMBC日興証券が選んだ銘柄で、外国株式は含みません。

毎月または隔月に1銘柄100円以上で買い付ける定期定額買付も使えます。キンカブ口座のままでは議決権や株主優待の権利を得られず、単元株数に達してから保護預り口座へ振り替える必要があります。

出典:SMBC日興証券『キンカブ』、『定期定額買付』

PayPay証券の金額指定取引

PayPay証券の日本株は、金額を指定して1株未満から買える相対取引です。取引手数料の代わりに、基準価格に0.5%のスプレッドを買付なら加算、売却なら減算した価格で取引します。

東京証券取引所の立会時間内(9時00分10秒〜11時29分00秒、12時30分10秒〜15時24分00秒)に注文すると、その場で約定します。PayPay証券アプリなら、時間外の予約注文も使えるのが特徴です。

PayPay銀行と連携すれば100円以上1円単位で買え、証券口座の資金やPayPayマネーを使う場合は1,000円からです。手数料が高いと言われる理由はPayPay証券の口コミの記事で扱います。

出典:PayPay証券『取引ルール|日本株』、『日本株』

楽天証券のかぶミニ

楽天証券のかぶミニには、取引時間中に売買できるリアルタイム取引と、寄付で約定する寄付取引の2種類があります。売買手数料は無料で、寄付取引はスプレッドもかかりません。

リアルタイム取引は指値注文もできますが、スプレッドが0.22%かかります。かぶミニの注意点はかぶミニのデメリットの記事で詳しく扱います。

出典:楽天証券『かぶミニ(単元未満株取引)』

単元未満株を新規に買えない証券会社

ネット証券でも、単元未満株の新規買付を受け付けない会社があります。株式分割などで単元未満株を持った場合の手放し方も、会社ごとに違います。

証券会社新規買付売却買増し・買取請求
松井証券受け付けないネットで受付(保有分の全株・約定代金の0.55%)買増しは電話のみ
GMOクリック証券受け付けない受付(約定代金の2.2%)買増請求は不可・買取請求は1銘柄1,100円
DMM株受け付けない受け付けない買増請求は不可・買取請求は1銘柄550円

松井証券は単元未満株の注文を売却のみ受け付け、売れるのは同じ口座区分で保有する全株で、一部だけの売却はできません。手数料は約定代金の0.55%(税込)で下限はありません。

NISA口座のインターネット注文は手数料が無料です。買増しは電話でのみ受け付け、手数料の全体は松井証券の手数料の記事で扱います。

GMOクリック証券は単元未満株の買付と買増請求を受け付けず、売却と買取請求だけに対応しています。評判の全体はGMOクリック証券の評判の記事にまとめます。

DMM株は単元未満株の買付(買増請求)も売却も受け付けておらず、発行会社への買取請求で換金します。取次手数料は1銘柄550円(税込)です。

3社とも、株式分割などで単元未満株が生じたときに手放す方法はあります。1株から買い増していきたい場合は、比較表の6社のいずれかを使うことになるでしょう。

出典:松井証券『単元未満株 取引ルール』、GMOクリック証券『手数料』、DMM株『単元未満株式の取扱い』

単元未満株のデメリット

「ミニ株はおすすめしない」と言われる理由をたどると、多くはサービスの仕様に行き着きます。コスト、約定価格、議決権、株主優待、取扱銘柄、売却の制限の6つに分けて事実を並べました。

手数料・スプレッドの負担割合

単元未満株は少額で売買するため、下限のある手数料は約定代金に対する割合が大きくなります。例えばマネックス証券のワン株は売却手数料の下限が52円で、1,000円分を売ると約定代金の5.2%にあたります。

手数料が0円のサービスでも、スプレッド方式の会社では売買価格にコストが含まれます。PayPay証券は取引価格に手数料相当額を含めているため、別に手数料を受け取らない仕組みです。

ただし、SBI証券のS株や三菱UFJ eスマート証券のプチ株のように、手数料もスプレッドもかからないサービスもあります。負担の大きさは単元未満株という仕組みではなく、使うサービスで決まります。

出典:マネックス証券『単元未満株・ミニ株とは?メリット・デメリットを解説』、PayPay証券『取引ルール|日本株』

約定価格を選べない注文の制約

比較表の6社のうち、S株・ワン株・プチ株・キンカブは約定が始値や終値など決まった時点の価格になります。注文したときの株価と約定価格が離れることがある点は、単元株の指値注文との違いです。

例えばマネックス証券のワン株は、11時30分までの注文が原則として後場の始値で約定します。SBI証券のS株も、受付時間に応じて前場始値・後場始値・後場終値のいずれかで約定します。

楽天証券のかぶミニは、リアルタイム取引なら指値注文もできます。PayPay証券は指値ではありませんが、立会時間内ならその場で約定するため、注文時の価格に近い水準で取引できます。

出典:マネックス証券『取引ルール|ワン株(単元未満株)』、SBI証券『単元未満株の買付・売却はできますか?また手数料と注意事項を教えてください』、楽天証券『かぶミニ(単元未満株取引)』

議決権がない

単元未満株主は、株主総会で議決権を行使できません(会社法189条1項)。議決権は1単元ごとに1個与えられる仕組みのため、100株に満たない株数では株主総会の議決に加われません。

ただし、配当を受け取る権利や発行会社への買取請求の権利は、単元未満株でも認められています。

出典:e-Gov法令検索『会社法』

株主優待の対象外になりやすい

株主優待を実施する企業の多くは、100株(1単元)以上を保有する株主を優待の対象にしています。単元未満株のままでは、優待の条件に届かない場合があります。

また、PayPay証券の1株未満の株数や、SMBC日興証券のキンカブ口座にある株式は、そのままでは優待の権利を得られません。優待の条件は各企業の公式サイトで確かめておきましょう。

出典:PayPay証券『取引ルール|日本株』、SMBC日興証券『キンカブ』

取扱銘柄の制限

単元未満株のサービスは、全上場銘柄を対象にしているわけではありません。三菱UFJ eスマート証券のプチ株はREITや1単元が1株の銘柄を除き、マネックス証券のワン株はETF・REIT・外国株などを対象外としています。

SBI証券のS株も、名証・福証・札証の上場銘柄は売却だけで、新たに買えるのは東証の上場銘柄です。SBI証券では、個別銘柄の画面に「単元未満株」と表示されていればS株で取引できます。

出典:三菱UFJ eスマート証券『取引ルール(プチ株)』、マネックス証券『取引ルール|ワン株(単元未満株)』、SBI証券『単元未満株の買付・売却はできますか?また手数料と注意事項を教えてください』

売却できない場面

単元未満株は、取扱が止まった銘柄や受付停止の時間帯には売却注文が通らないことがあります。三菱UFJ eスマート証券では、上場廃止の銘柄は上場廃止日から、整理銘柄は整理銘柄入りの日から取引できません。

SBI証券のS株では、株式分割などのコーポレートアクションがある銘柄は、権利付最終日に注文を受け付けない時間帯があります。

S株を買い足して単元株数以上になった場合、単元株数分はS株として売れません。単元株数以上になった当日は、単元株としての売却もできない仕様です。

出典:三菱UFJ eスマート証券『取引ルール(プチ株)』、SBI証券『S株(単元未満株)のサービス概要』

単元未満株のメリット

単元未満株の利点は、少ない資金で株を持てることと、買い方の自由度が高いことです。代表的な4つを、仕様の事実とあわせて整理しました。

少額で値がさ株を買える

単元未満株なら、1単元では高額になる銘柄も1株の株価で買えます。例えば株価10,000円の銘柄は100株で100万円必要ですが、1株なら10,000円で買えます。

投資できる金額が限られていても、株価の高さで銘柄の選択肢を狭めずに済みます。ただし、株価が下がれば損失が出る点は単元株と変わりません。

出典:マネックス証券『単元未満株・ミニ株とは?メリット・デメリットを解説』

少額で銘柄を分けて持てる

同じ予算でも、単元未満株なら複数の銘柄に分けて持てます。SMBC日興証券は、10銘柄に1万円ずつ投資するといった等金額での買い方を例に挙げています。

銘柄を分けると、1つの銘柄の値動きが資産全体に与える影響は小さくなります。ただし、分けて持っても元本は保証されず、相場全体が下がる局面では損失が出ることがあります。

出典:SMBC日興証券『キンカブ』、三菱UFJ eスマート証券『商品概要(プチ株)』

金額指定・定期買付ができる会社

SMBC日興証券のキンカブとPayPay証券は、株数でなく金額を指定して買えます。キンカブは100円以上100円単位、PayPay証券はPayPay銀行と連携すれば100円以上1円単位です。

決まった日に自動で買う積立も使えます。SBI証券の日株積立は1,000円から、三菱UFJ eスマート証券のプレミアム積立(プチ株)は500円以上1円単位で設定できます。

マネックス証券の日本株積立は株数指定のみで、1株から毎月積み立てられます。金額指定の定期定額買付には対応していません。

100円単位で買えるサービスは少額から始めやすい一方、スプレッド方式では約定代金に比例したコストがかかります。

出典:SMBC日興証券『キンカブ』、SBI証券『S株(単元未満株)』、マネックス証券『ワン株(単元未満株)』

配当は株数に応じて受け取れる

単元未満株でも、配当は保有株数に応じて受け取れます。配当を実施している銘柄なら、1株だけ持っている場合でも1株分の配当が支払われます。

キンカブの配当は、権利確定日の持分数量に応じて比例按分し、証券総合口座に入金されます。

出典:松井証券『単元未満株 取引ルール』、SMBC日興証券『キンカブ』

手数料の負担割合の計算例

単元未満株のコストは、約定代金に料率を掛けた額と下限の手数料のうち大きい方で決まります。往復のコストは買付と売却のコストの合計で、割合は往復のコストを約定代金で割って求めます。

次の表は、同じ金額で買って同じ金額で売った場合の往復コストを、各社の料率から計算した概算です。株価の変動と1円未満の端数処理は考えていません。

証券会社(サービス)1,000円5,000円1万円5万円
SBI証券(S株)0円(0%)0円(0%)0円(0%)0円(0%)
SMBC日興証券(キンカブ)5円(0.5%)25円(0.5%)50円(0.5%)250円(0.5%)
PayPay証券(日本株)10円(1.0%)50円(1.0%)100円(1.0%)500円(1.0%)
マネックス証券(ワン株)52円(5.2%)52円(1.04%)55円(0.55%)275円(0.55%)
三菱UFJ eスマート証券(プチ株)0円(0%)0円(0%)0円(0%)0円(0%)
楽天証券(かぶミニ・寄付取引)0円(0%)0円(0%)0円(0%)0円(0%)
楽天証券(かぶミニ・リアルタイム取引)4.4円(0.44%)22円(0.44%)44円(0.44%)220円(0.44%)

※SMBC日興証券は概算注文金額100万円以下、PayPay証券は立会時間内、マネックス証券は特定口座・一般口座の場合です。スプレッド方式の会社は、スプレッドを約定代金に掛けた概算で示しています。

下限のある手数料は少額ほど割合が上がり、スプレッド方式は金額にかかわらず同じ割合になります。負担が気にならなくなる金額は人によって違うため、自分の注文金額を同じ式に当てはめて比べてください。

出典:マネックス証券『単元未満株・ミニ株とは?メリット・デメリットを解説』、SMBC日興証券『キンカブ』、PayPay証券『取引ルール|日本株』

単元未満株が100株になったときの扱い

単元未満株を買い足して100株になると、証券会社の中での扱いが単元株に変わります。あわせて、発行会社に直接請求する買取請求・買増請求という手放し方・買い足し方もあります。

証券会社での扱い

単元未満株を買い足して1単元に達したときは、自動で単元株に切り替わる会社と、振替の手続きが要る会社があります。単元株になった分は、通常の株式注文で売買します。

証券会社1単元に達したときの扱い
SBI証券単元株数分はS株として売れず、通常の単元株として取引。単元株数以上になった当日は単元株の売却ができない
マネックス証券単元株に達した日の夜間に単元株へ振替。振替後は単元株として売却できる
三菱UFJ eスマート証券買付直後から通常の取引所取引ができる。単元株数を超えた部分はプチ株として取引できる
SMBC日興証券単元株振替でキンカブ口座から保護預り口座へ振り替える。初期設定では権利確定日に間に合うよう自動で振替

楽天証券のかぶミニで100株になったときの扱いは、かぶミニのデメリットの記事で扱います。

出典:SBI証券『S株(単元未満株)』、マネックス証券『取引ルール|ワン株(単元未満株)』、三菱UFJ eスマート証券『商品概要(プチ株)』

発行会社への買取請求・買増請求

証券会社で売る以外に、発行会社に単元未満株を買い取ってもらう買取請求という方法があります。会社法192条は、単元未満株主が会社に買取りを請求できると定めています。

反対に、手持ちの単元未満株と合わせて1単元になるよう会社から株を買う買増請求もあります。こちらは会社法194条により、会社が定款で定めた場合に限って使える制度です。

証券会社を通す手続きと費用は会社ごとに違います。SBI証券とマネックス証券は買取請求の取次手数料が1銘柄550円(税込)で、SBI証券は発行会社が対応していれば買増請求も取り次ぎます。

マネックス証券の買取価格は、原則として請求書が株主名簿管理人に届いた日の最終価格です。買取価格は指定できず、請求後の取消しもできないため、価格の変動を受け入れられるか考えてから申し込んでください。

出典:e-Gov法令検索『会社法』、SBI証券『単元未満株の買付・売却はできますか?また手数料と注意事項を教えてください』、マネックス証券『単元未満株の買取請求』

単元未満株の買い方

単元未満株は、通常の株式の注文画面から単元未満株の注文に切り替えて買います。SBI証券のメインサイト(PC)での流れは次のとおりです。

  1. 単元未満株を扱う証券会社の総合口座を開き、買付に使うお金を入金します。
  2. 個別銘柄の画面で「単元未満株」マークを確認し、「現物買」をクリックします。
  3. 注文入力(現物買)画面で「単元未満株注文」をクリックし、単元未満株の注文に切り替えます。
  4. 1〜99の株数を入力し、預り区分とポイント利用を選びます。
  5. 取引ルールへの同意にチェックを入れて発注し、約定したら保有株式を確認します。

SBI証券の株アプリでは、個別銘柄の画面で「取引」→「現物買」をタップし、「S株」にチェックを入れて注文内容を入力します。マネックス証券は、個別銘柄ページの「ワン株買」ボタンから同じ流れで注文できます。

100株単位の通常の注文方法は株の買い方の記事で扱います。

出典:SBI証券『S株(単元未満株)』、マネックス証券『単元未満株・ミニ株とは?メリット・デメリットを解説』

単元未満株が向いている人・向かない人

単元未満株が向いているのは、少額で値がさ株を持ちたい人や、金額を決めて少しずつ買いたい人です。1株単位や100円単位で買えるため、投資できる金額に合わせて株数を調整できます。

一方、短期売買で約定価格を細かく指定したい人には向きにくい仕組みです。比較表の6社のうち4社は、決まった時点の価格で約定するからです。

株主優待や議決権を目的にする人も、単元未満株のままでは条件を満たさない場合があります。最終的に1単元まで買い増すかどうかを考えて、サービスを選ぶのが現実的でしょう。

単元未満株に関するよくある質問

単元未満株はどうなる?

単元未満株は、持ち続ければ保有株数に応じた配当を受け取れます。証券会社で売るほか、発行会社への買取請求で換金でき、買い足して1単元に達すれば通常の単元株として扱われます。

単元未満の株が買えない理由は?

理由の1つは、証券会社が単元未満株の新規買付を受け付けていない場合です。松井証券・GMOクリック証券・DMM株では、単元未満株を新たに買えません。

もう1つは、買いたい銘柄がそのサービスの取扱対象外の場合です。REITや外国株、整理銘柄などを対象外にしている会社があります。

ミニ株は儲かる?

ミニ株を含む単元未満株の損益は、株価の値動きしだいです。株価が上がれば利益が出ますが、下がれば損失が出るため、元本は保証されません。

配当を受け取れる銘柄もありますが、配当がない銘柄もあります。配当の有無は発行会社の公式サイトなどで確かめてください。

出典:三菱UFJ eスマート証券『商品概要(プチ株)』、PayPay証券『取引ルール|日本株』

NISA口座で単元未満株は買える?

NISA口座での単元未満株の取扱いは、証券会社ごとに違います。各社のNISA口座での扱いはNISAで個別株を買うときの注意点をまとめた記事で扱っています。

米国株も1株から買える?

米国株は、楽天証券の米国株式のように1株から購入できるサービスがあります。単元未満株は国内の上場株の売買単位にかかわる仕組みで、米国株の売買とは別の話です。

米国株の手数料と為替のコストは米国株の手数料の記事で扱います。

出典:楽天証券『現物取引|米国株式・海外ETF』

単元未満株の配当の税金は?

上場株式の配当は、支払いの際に所得税・復興特別所得税15.315%と地方税5%が源泉徴収されます(大口株主等を除く)。単元未満株の配当も、通常の株式の配当と同じ扱いです。

特定口座の源泉徴収口座で受け取った配当は、口座ごとに確定申告不要制度を選べます。

出典:国税庁『配当金を受け取ったとき(配当所得)』、マネックス証券『取引ルール|ワン株(単元未満株)』

まとめ

単元未満株は、1単元100株に満たない株を1株単位や金額指定で売買できる仕組みです。配当は株数に応じて受け取れますが、議決権はなく、株主優待は1単元以上を条件にする銘柄が多いのが実情です。

会社ごとの違いは、手数料かスプレッドか、約定が決まった時点か取引時間中か、取扱銘柄の範囲の3点です。松井証券・GMOクリック証券・DMM株は新規に買えないため、1株から買い増すなら比較表の6社から選ぶことになるでしょう。

証券会社の選び方の全体は証券会社の比較の記事で扱います。

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