BinanceがSECの提訴に対して反応|米国はリーダーシップを失うと主張

複数の違反を受けてBinanceを提訴したSECに対して、Binanceが反応しブログを公開しました。

ブログの題名は「SEC Complaint Aims to Unilaterally Define Crypto Market Structure」というものです。

日本語では、今回の訴状について「暗号資産の市場構造を一方的に定義しようとしている」というニュアンスで反論しています。

ブログの内容では、概ね今回の提訴に反対し、法の範囲内で徹底抗戦を行うという方針であることが明らかにされました。

Binanceの主な主張

公開されたブログにおけるBinanceの主な主張は以下のとおりです。

  • 今回の提訴は遺憾
  • これまでの協力的に協議を行ってきた
  • そのようなプロセスを無視した一方的な提訴
  • 自社のプラットフォームを守る
  • SECの行動は米国のリーダーシップを損なう
  • 一方的に有価証券と定義づけるのは状況を悪化させる
  • Binanceは市場の状況から狙われやすい
  • 顧客の資産は保護されている
  • 法の範囲内で対抗する

概ね、これまで繰り返されきたBinanceの主張が、SECによる提訴によって強く表現された形です。

米国は仮想通貨におけるリーダーシップを失うのか?Coinbaseとの類似性

興味深いのは、Binanceが金融や仮想通貨における米国のリーダーシップについて指摘した点です。

仮想通貨取引所による類似の指摘は初めてではなく、直近ではCoinbaseも行っています。

Coinbaseは3月に「ウェルズ通知」(法的な執行を計画していることを通知する文書)を送付しました。

これに対して、Coinbaseは反論を行うブログを公開し、より明確なガイダンスやこれまでさまざまな試みを行ってきたことを明らかにされました。

また、別のブログではこのままの状況では、米国政府による仮想通貨へのリーダーシップが失われる可能性についても言及しています

上記のような状況の中で、Coinbaseはここ数ヶ月で世界各国にサービスを展開しています。

また、CoinbaseのCEOであるブライアン・アームストロング氏は、最悪の場合は米国から撤退する可能性についても言及しました。

BinanceやCoinbaseなど、大手仮想通貨取引所が一連の規制や法制度が与える影響について、仮想通貨における米国のポジション・リーダーシップに対し警告に似た声明を発表しています。

画像・データ出典:BinanceCoinbase