EPOS CRYPTOカード for bitbankとは?メリット・デメリットを他社比較で解説
暗号資産取引所のbitbank(ビットバンク)とエポスカードが提携し、日本初となる「暗号資産口座からの直接引き落とし」に対応したクレジットカードが誕生しました。
従来の「貯める」だけでなく、保有するビットコインを日常の決済に「使う」という新しい体験が可能になります。
本記事では、既存の他社カードとの違いや、利用前に知っておくべき税金面のリスクを客観的なデータに基づいて詳しく紹介します。
- 3行要約
① bitbankの暗号資産口座(BTC)から直接カード代金の引き落としが可能
② カード利用額の0.5%がBTC・ETH・ASTRで還元される
③ 決済時にビットコインの売却(利確)が発生するため確定申告の対象
EPOS CRYPTOカード for bitbankとは?サービス概要
EPOS CRYPTOカード for bitbankは、ビットバンク株式会社と株式会社エポスカードが業務提携して発行する、暗号資産特化型のクレジットカードです。
最大の特徴は、月々のカード利用代金の引き落とし先を、従来の金融機関口座に加えて「bitbankの暗号資産口座(ビットコイン)」から毎月選択できる点にあります。これにより、日本円を介さずに保有するビットコインを実質的に日常生活の決済へ充当できる、国内初の仕組みが実現しました。
基本的なスペックは以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年会費 | 永年無料 |
| 国際ブランド | Visa |
| ポイント還元率 | 0.5%(暗号資産で還元) |
| 還元対象銘柄 | BTC(ビットコイン)、ETH(イーサリアム)、ASTR(アスター) |
| 引き落とし方法 | 金融機関口座 または bitbank口座(BTC)から選択 |
| 申し込み条件 | bitbankの口座開設および本人確認の完了 |
カード券面は、エポスカードの標準的なナンバーレス仕様を踏襲しており、セキュリティ面にも配慮されています。申し込みにはbitbankのアカウントが必要となり、審査はエポスカードの基準で行われます。
【比較】国内主要クリプトカード5選
暗号資産を活用できるクレジットカードは、大きく分けて「取引所連携型」と「Web3/ステーブルコイン特化型」の2種類に分類されます。
EPOS CRYPTOカード for bitbankは、大手取引所との連携による利便性と、エポスカードの充実した付帯サービスを両立させている点が特徴です。主要な5枚のカードスペックを比較すると、それぞれの立ち位置が明確になります。
| カード名 | 還元率 | 還元銘柄 | 独自の強み |
|---|---|---|---|
| bitbankエポス | 0.5% | BTC, ETH, ASTR | bitbank口座(BTC)から直接支払い・返済が可能 |
| Binance Japan | 1.6% | BNB | 業界屈指の高還元率。BNBエコシステムに直結 |
| bitFlyerカード | 0.5%〜1.0% | BTC | ビットコイン還元の先駆け。シンプルで使いやすい |
| Nudge(ナッジ) | 特典付与 | NFT等 | 推し活・NFT特化。独自のAI審査で発行しやすい |
| HashPortカード | 0.3% | JPYC | ステーブルコイン「JPYC」での還元・返済に対応 |
取引所系(bitbank/Binance/bitFlyer)の違い
bitbank、Binance、bitFlyerの3枚は、いずれも取引所のアカウントと連携して暗号資産を貯めることができます。
還元率だけで比較すると、Binance Japanカードの1.6%が際立っています。ただ、Binance Japanカードは還元先がBNB(バイナンスコイン)に限定されるのに対し、bitbankエポスカードはビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)だけでなく、日本発のプロジェクトであるアスター(ASTR)を選択できる柔軟性があります。
また、bitbankエポスカードだけの決定的な違いは「出口戦略」にあります。bitFlyerやBinanceは、貯まった資産をカード決済に直接充当する仕組みが未整備(または限定的)ですが、bitbankエポスカードはbitbank内のビットコインを直接売却してカードの支払いに充てることができます。
Web3系(Nudge/HashPort)との違い
ナッジ株式会社が展開するNudgeカードやHashPortカードは、特定の「コミュニティ」や「ステーブルコイン」との親和性を重視しています。
Nudgeカードはポイント還元の代わりに、NFTの配布やアーティストの応援(推し活)を主眼に置いており、資産形成よりも「体験」を重視するユーザーに適しています。
一方、HashPortカードは日本円連動ステーブルコインである「JPYC」での還元や決済に対応しており、Web3エコシステム内での資金循環を加速させる設計となっています。
これらに対し、bitbankエポスカードは「エポスカードの優待(マルイでの割引等)」という既存の強力な決済インフラをそのまま利用できるため、実生活での汎用性は他のカードを上回るケースが多いと言えます。
EPOS CRYPTOカード for bitbankを利用する3つのメリット
EPOS CRYPTOカード for bitbankを利用することで得られる主なメリットは、単なる暗号資産の還元にとどまらず、保有資産の有効活用と生活利便性の向上に集約されます。
①保有しているビットコイン(BTC)で買い物ができる
本カード最大のメリットは、bitbankに預けているビットコイン(BTC)を、売却の手間なくそのままカード決済の支払いに充当できる点です。
従来の暗号資産クレジットカードの多くは「利用額に応じてビットコインが貯まる」という仕組みに特化していました。しかし、本カードは「使う」ことにもフォーカスしており、引き落とし方法として暗号資産口座を選択すれば、日本円を準備することなく保有資産で決済を完結させることが可能です。
これにより、相場上昇局面で増えた資産を日常生活の買い物にシームレスに還元できるという、投資家にとって理想的な出口戦略の一つとなります。ただ、これはビットコイン(BTC)のみが対象であり、他のアルトコインでの引き落としには対応していない点に留意が必要です。
②還元銘柄を毎月選べる(BTC/ETH/ASTR)
カード利用額の0.5%分を暗号資産で受け取る際、その対象銘柄をビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、アスター(ASTR)の3種類から自由に選択できます。
多くの暗号資産カードでは還元銘柄が固定されていますが、本カードはbitbankのマイページから毎月還元先の設定を変更することが可能です。「今月は時価総額最大のBTCを積み立てたい」「来月は日本発のプロジェクトであるASTRを応援したい」といった投資戦略に合わせた柔軟な運用が実現します。
特別な手続きなく、普段の買い物を通じて複数の主要銘柄を分散保有できる点は、資産形成の効率化に寄与します。
③エポスカード共通の優待・特典がそのまま使える
提携カードでありながら、本カードは標準的なエポスカードとほぼ同等の優待サービスを受けることが可能です。
エポスカードは全国の飲食店、カラオケ、遊園地、旅行予約など、約10,000店舗以上の提携施設での割引や優待特典を提供しています。これらは暗号資産系のカードとしては異例の決済インフラであり、オンラインだけでなくオフラインの日常生活においても高い実用性を発揮します。
具体的には、以下のような特典が活用できます。
- 全国の飲食店でのワンドリンクサービスや割引
- カラオケチェーン(ビッグエコー等)での室料割引
- 映画館やレジャー施設での入場料優待
暗号資産の利便性と、老舗カードブランドの強力な優待を「年会費無料」で同時に享受できる点は、本カード独自の付加価値です。
重要:利用前に必ず知っておくべき注意点・デメリット
EPOS CRYPTOカード for bitbankは画期的なサービスですが、暗号資産特有の仕組みに伴うコストや税務上の注意点も存在します。これらを正しく理解しておくことが、トラブルを防ぐ鍵となります。
①暗号資産引き落としは「売却」扱い。税金と確定申告に注意
カード代金の引き落としにビットコイン(BTC)を選択した場合、決済のたびに「暗号資産の売却(利益確定)」が発生するため、税務上の申告対象となる可能性があります。
これはビットコインを日本円に換えて支払いに充てるという内部処理が行われるためです。取得価格よりも決済時の価格が高い場合、その差額が「雑所得」として課税対象になります。少額の決済を繰り返すと計算が複雑になるため、年間の利益額や申告の要否を事前に把握しておくことが重要です。
暗号資産の具体的な課税の仕組みや計算方法については、以下の記事で詳しく紹介しています。
出典:Mediverse『暗号資産(仮想通貨)の税金はいくらから?計算方法や確定申告を解説』
②引き落とし時のスプレッド(実質手数料)コスト
暗号資産口座から代金を引き落とす際、ビットコインの売却レートには「スプレッド(売買差額)」が含まれています。
bitbankの「販売所」レートが適用されるため、市場の仲値よりも割高な価格でビットコインが換算されることになります。これは実質的な決済手数料として機能するため、日本円の銀行口座から直接支払う場合に比べて、実質的な支払いコストが増える傾向にある点は無視できません。
利便性とコストのバランスを考え、相場状況や利用目的に応じて引き落とし方法を使い分けるのが賢明です。
③還元率0.5%は業界最高水準ではない
本カードのポイント還元率は0.5%となっており、他のクリプトカードと比較して特別に高い水準ではありません。
例えば、Binance Japanカード(1.6%還元)やbitFlyer Platinumカード(1.0%還元)と比較すると、還元率の面では一歩譲る形となります。還元率の高さ(ポイ活効率)を最優先に考えるユーザーにとっては、やや物足りなさを感じる可能性があります。
ただ、これは「年会費永年無料」のクレジットカードとしては一般的な水準であり、エポスカードの優待特典を含めたトータルバランスで判断すべき項目と言えます。
EPOS CRYPTOカード for bitbankの審査と申し込み手順
EPOS CRYPTOカード for bitbankは、一般的なクレジットカードとは異なり、申し込みの「入り口」がbitbankのアカウントに紐付けられています。スムーズに発行するための具体的な手順を確認しておきましょう。
①bitbankの口座開設と本人確認を完了させる
本カードを申し込むための絶対条件として、bitbank(ビットバンク)の口座開設および本人確認(KYC)が完了している必要があります。
まだbitbankの口座を持っていない場合は、先に取引所のアカウントを作成し、スマートフォンの「かんたん本人確認」等で審査を済ませておく必要があります。bitbank側での本人確認が完了していない状態では、カードの申し込みページにアクセスしても手続きを進めることができません。
\取り扱い銘柄数40以上/
②bitbankアプリ・Webサイトから申し込む
本人確認が完了した状態でbitbankにログインし、サービス一覧やキャンペーンページ内にある「EPOS CRYPTOカード」の案内から申し込みを開始します。
申し込みボタンをクリックするとエポスカードの専用ページへ遷移するため、そこで氏名、住所、勤務先情報などの必要事項を入力します。この際、引き落とし方法として「銀行口座」か「bitbank口座(BTC)」かを選択する項目があるため、自身の希望に合わせて設定を行います。
③エポスカードによる審査・カード発送
申し込み完了後、株式会社エポスカードによる所定の審査が行われます。
審査基準は公開されていませんが、一般的にエポスカードは流通系カードに分類され、学生や主婦、フリーランスなど幅広い層に門戸を開いている傾向があります。ただし、過去に支払いの遅延があるなど信用情報に問題がある場合は、審査に通らない可能性がある点には注意が必要です。
審査に通過すれば、通常1〜2週間程度で手元にカードが届きます。カードが届いた後は、bitbankのマイページから還元対象銘柄(BTC/ETH/ASTR)の初期設定を行っておきましょう。
よくある質問(FAQ)
EPOS CRYPTOカード for bitbankに関して、ユーザーから寄せられることの多い疑問点とその回答をまとめました。
Q. すでにエポスカードを持っている場合は?
エポスカードを複数枚保有することはできないため、既存のエポスカードから本カードへ「切り替え(ブランド変更)」を行う形となります。
切り替えに伴いカード番号が変更されるため、公共料金の支払いなどに登録している場合は、再設定の手間が発生する点には注意が必要です。また、既存のカードで貯めていたエポスポイントは、本カードへ引き継ぐことが可能です。
Q. 暗号資産での引き落としは強制ですか?
いいえ、強制ではありません。
引き落とし方法は「金融機関口座(銀行)」か「bitbank口座(ビットコイン)」かを、bitbankのマイページから毎月自由に設定・変更できます。相場が下落している時期は銀行口座から支払い、ビットコインが高騰している時期はビットコインで支払うといった、柔軟な使い分けが可能です。
Q. ビットコイン以外の銘柄で引き落としはできますか?
2026年5月現在、引き落としに対応している暗号資産はビットコイン(BTC)のみとなっています。
イーサリアム(ETH)やアスター(ASTR)などを保有していても、それらを直接カード代金の支払いに充てることはできません。他の銘柄を活用したい場合は、一旦bitbank内でビットコインに交換してから設定を行う必要があります。
Q. 海外での利用は可能ですか?
はい、世界中のVisa加盟店で利用可能です。
標準的なエポスカードと同様、海外旅行傷害保険などの付帯サービスも利用できるため、海外旅行や出張の際にもメインカードとして活用できます。
ただし、暗号資産引き落としを選択している場合、海外利用分の日本円換算額に対してビットコインが充当される仕組みとなります。
まとめ:bitbankエポスカードはどんな人におすすめ?
EPOS CRYPTOカード for bitbankは、暗号資産を「貯める」だけでなく「使う」という実用性を重視するユーザーにとって、国内で最も有力な選択肢の一つです。
最後に、本カードがどのような人に適しているか、判断基準を整理しました。
■ 本カードがおすすめな人
- bitbankをメインの取引所として利用している人
- 保有しているビットコインを日常生活の決済に活用したい人(出口戦略の構築)
- エポスカードの優待特典(飲食店・レジャー施設等)を頻繁に利用する人
- 将来的に有望なアルトコイン(ETHやASTR)を買い物を通じてコツコツ積み立てたい人
■ 慎重に検討すべき人
- 暗号資産決済に伴う税金計算や確定申告の手間を最小限に抑えたい人
- 決済コスト(スプレッド)を極限まで低く抑えたい人
- 1.0%以上の高いポイント還元率のみを追求したい人
EPOS CRYPTOカード for bitbankは、年会費永年無料で発行できるため、bitbankユーザーであれば「サブカード」として持っておくだけでも多くのメリットを享受できます。
まずはbitbankの口座を開設し、自身の保有資産の運用スタイルに合わせて、銀行引き落としと暗号資産引き落としを賢く使い分けてみてください。
\取り扱い銘柄数40以上/




