おまとめローンのデメリットは?クレカが使えなくなる条件と対処法
おまとめローンには、追加で借りられない、返済総額が減らない場合がある、対象に含めたクレジットカードは解約か完済の証明が必要になる、といったデメリットがあります。
使えなくなるのはおまとめの対象に含めたカードだけで、手持ちのカードがすべて止まるわけではありません。
損をする条件、カードが止まる3つの場面、他社の借り入れが貸主に伝わる経路と時期を順に示します。
- 3行要約
①追加借入ができない返済専用ローン、オリックス銀行は年4.5%〜14.8%で最長10年
②使えなくなるのはおまとめ対象に含めたカードだけ、解約か完済の証明が必要
③他社の残高はIDEAで銀行と貸金業者をまたいで照会可能、申込情報は6か月
おまとめローンのデメリット7つ
おまとめローンのデメリットは、追加の借り入れができない、返済総額が減らない場合がある、借入額の下限で対象外になるといった7つに整理できます。
どれも商品の仕組みから生じるもので、条件を先に知っておけば避けられるものも混じっています。まず一覧で全体像をつかんでください。
| デメリット | いつ起きるか | 対処の手立て |
| 追加の借り入れができない | 契約した時点から完済まで | 生活費の不足を補う用途には別の手段を用意する |
| 返済総額が減らない場合がある | 金利が下がらない、または返済期間が延びるとき | 契約前に適用金利と返済回数を数える |
| 借入額の下限で対象外になる | まとめたい残高が商品の下限を下回るとき | 下限のない商品を探すか繰上返済で減らす |
| まとめられない借入がある | 事業性資金や対象外の事業者の債務が混じるとき | 対象となるローンの範囲を申込前に照合する |
| 対象に含めたカードは解約か完済が必要 | カードのリボ払い分をまとめたとき | 今後も使うカードは対象から外す |
| 解約または完済の証明を求められる | 借り入れ後の報告資料の提出時 | 手続きの手順を申込前に把握しておく |
| 審査に通らなければ状況は変わらない | 返済能力の調査を経て契約に至らないとき | 申込先を絞ってから申し込む |
追加の借り入れができない返済専用ローン
おまとめローンは、契約後に追加で借り入れができない返済専用のローンです。
オリックス銀行おまとめローンの商品概要は、借入金額の欄に「※極度方式のローンではありません。」と添えています。極度方式は枠の範囲で何度でも借りられる形式で、それにあたらないという意味になります。
公式のよくある質問も、デメリットを問う設問に「借り入れは契約時の1回のみで、2回目以降の再借り入れはできません。」と答えています。生活費の不足を補う用途には使えません。
借入額の下限で対象外になる
まとめたい残高が商品の下限を下回ると、そもそも申し込みの対象になりません。
オリックス銀行おまとめローンの借入金額は50万円以上500万円以下(1円単位)で、下限は50万円に設定されています。残高の合計が50万円に届かない少額の一本化には使えない、という条件です。
下限の有無と金額は商品ごとに違います。まとめたい残高を先に合計してから、その金額で申し込める商品を探す順番になります。
下限に届かないときは、残高の多い1件から繰上返済で削るほうが早い場合もあります。まとめる手段にこだわらず、総額を減らす方法から選んでください。
まとめられない借入がある
対象になるローンの範囲は商品ごとに決まっていて、範囲外の債務は一本化できません。
オリックス銀行おまとめローンが対象とするのは、銀行・信用金庫・信用組合・労働金庫・農業協同組合・信販会社・カード会社・消費者金融会社等のローンで、事業性資金は除かれます。
公式は「株式会社ドコモ・ファイナンスの個人向け無担保ローンは借りかえ(おまとめ)対象外です。」と個別の除外先も挙げています。クレジットカードのリボルビング払い利用分は対象に含まれます。
審査に通らなければ何も変わらない
申し込んでも契約に至らなければ、いまの返済条件は何も変わりません。
おまとめローンの申し込みでは返済能力の調査が行われ、その過程で信用情報機関への照会が発生します。CICはこの照会の事実を申込情報として登録し、保有期間を「照会日より6ヶ月間」と定めています。
短い期間に何件も申し込むと、その事実が各社から参照できる状態になります。申込先を先に絞り込んでおけば、この登録が重なりません。
出典:オリックス銀行『オリックス銀行おまとめローン(借り入れを一本化)』、CIC『CICが保有する信用情報』
返済総額が増える条件と減る条件
おまとめローンで総返済額が増えるか減るかは、適用金利と返済期間の2つで決まります。月々の返済額が下がることと、総返済額が減ることは別の現象です。
オリックス銀行おまとめローンの公式ページも、返済額シミュレーションの注記に「契約内容によっては、返済総額が減少しない場合もあります。」と添えています。商品を出す側が条件付きだと示しているわけです。
| 適用金利 | 返済期間 | 総返済額の向き |
| 下がる | 変わらない、または短くなる | 減る |
| 下がる | 延びる | 減る場合と増える場合がある |
| 変わらない | 変わらない | ほぼ変わらない |
| 変わらない、または上がる | 延びる | 増える |
月々の返済額が下がっても総返済額が増える仕組み
返済期間が延びるほど利息の発生する日数が増えるため、月々の負担を下げるほど総額はふくらみます。
オリックス銀行おまとめローンの返済方式は元利定額返済方式で、公式は「完済まで返済額が変わらない」方式だと説明しています。返済額を低く設定すれば、その分だけ回数が増える構造でしょう。
返済回数は最大120回まで、借り入れ期間は最長10年です。返済額は月々6,000円からで、公式は「※お客さまと相談のうえ決定」という注記を添えています。
公式が示している借入残高別の月々の返済額は次のとおりです。金利の水準が上がるほど、同じ残高でも月々の負担が重くなります。
| 借入残高 | 金利年4.5% | 金利年9.8% | 金利年14.8% |
| 100万円 | 13,000円 | 14,000円 | 16,000円 |
| 200万円 | 21,000円 | 27,000円 | 33,000円 |
| 300万円 | 33,000円 | 40,000円 | 49,000円 |
| 400万円 | 42,000円 | 55,000円 | 63,000円 |
| 500万円 | 55,000円 | 70,000円 | 79,000円 |
※月々の返済額は、借入金額・金利・返済回数120回以内で算出した目安です。実際の借入条件は審査結果により異なります。月々の返済額や金利は審査によって決定します。上記の返済額および金利は一例であり、2026年5月時点の調査に基づくものです。契約内容によっては、返済総額が減少しない場合もあります。
同じ500万円でも、年4.5%なら月55,000円、年14.8%なら月79,000円という開きがあります。まとめた後の適用金利が分からないうちは、負担が軽くなるかどうかも決まりません。
出典:オリックス銀行『オリックス銀行おまとめローン(借り入れを一本化)』
総量規制の例外貸付が求める数値条件
貸金業者のおまとめローンでは、金利と月々の負担に法令上の条件が付きます。この2つが重くなる形の借換えは認められません。
日本貸金業協会は「顧客に一方的有利となる借換え」の条件として、借換え後の金利が借換え前の金利を上回らないことと、1か月の負担額が借換え前を上回らないことを挙げています。
この借換えの対象になるのは貸金業者からの借入債務だけです。日本貸金業協会は銀行からの借入債務や、親族・知人などからの借入債務を対象外としています。
金利も月々の負担も上がらないことが要件である一方、総返済額が増えないという要件はありません。ここが、まとめても負担の総量が軽くならない場合の生まれる理由です。
オリックス銀行おまとめローンも、毎月の返済額を従前債務の月々の返済額の合計額を超えない前提で決める形をとっています。月々が上がらない代わりに、期間が延びれば総額は増えます。
なお総量規制は貸金業法のルールです。金融庁は「銀行の貸付けは貸金業法の規制(総量規制)の対象外です。」としており、銀行のおまとめローンはこの枠組みの外にあります。
出典:日本貸金業協会『総量規制が適用されない場合について』、金融庁『貸金業法Q&A』、オリックス銀行『おまとめローン-商品説明書(借入条件・返済内容)』
契約前に確認する3つの数値
契約前に数えるのは、適用金利・返済回数・総返済額の3つだけです。
適用金利は、いま借りている各社の金利と1件ずつ比べます。おまとめ後の金利を下回る債務が混じるなら、その分は対象から外す選択もできます。
返済回数は、いまの返済計画より長くなっていないかを見てください。総返済額は毎月の返済額に回数を掛ければ出るので、契約書の数字をそのまま掛け算します。
クレジットカードが使えなくなる仕組み
おまとめローンで使えなくなるのは、おまとめの対象に含めたクレジットカードです。対象に含めなかったカードのショッピング枠は、そのまま残ります。
止まる場面は3つに分かれます。対象に含めた場合、含めなかった場合、契約後に延滞した場合で、結果がそれぞれ違うからです。
| 状況 | カードはどうなるか | 根拠 |
| ①おまとめ対象にカードのリボ払い分を含めた | 借り入れ後に、解約または完済を示す資料の提出が必要 | オリックス銀行の商品説明書「報告資料」 |
| ②おまとめ対象に含めなかった | ショッピング枠はそのまま使える | 対象となるローンの範囲(公式) |
| ③契約後に延滞した | 利用途上の調査を経て、利用が止まる判断もありうる | CICのクレジット情報に入金履歴・異動の有無が登録される |
おまとめ対象に含めたカードが解約になる理由
カードのリボ払い分をまとめると、その債務はおまとめローンへ移り、元のカード側の債務は完済扱いになります。
オリックス銀行おまとめローンは「クレジットカードのリボルビング払いご利用分も対象です。」としています。そのうえで借り入れ後に、対象債務の契約を解約したか完済したかを示す資料の提出を求めます。
つまり債務が移ったあとも枠を残して使い続ける形は想定の外にあります。対象に入れるかどうかは、そのカードを今後も使うかどうかで決めてください。
ショッピング枠が残る理由
おまとめローンは貸付契約の借りかえであって、カードの契約そのものを止める仕組みではありません。
公式が対象に挙げているのは、金融機関のローンと、クレジットカードのリボルビング払い利用分です。カードの利用枠そのものが移るわけではないため、対象に含めなかったカードは買い物にそのまま使えます。
ただしキャッシング枠は貸金業法に基づく貸付にあたります。日本貸金業協会も、クレジットカードで現金を借りるキャッシングは総量規制の対象だとしています。
どの枠に残高があるかはカードごとに違うので、明細の区分を確認してから対象を決めてください。
契約後にカードが止まる条件
契約後にカードが止まるのは、延滞など支払状況の変化が信用情報に登録されたときです。
CICのクレジット情報には、報告日・残債額・請求額・入金額・入金履歴・異動(延滞・保証履行・破産)の有無・異動発生日・延滞解消日などが登録されます。
カード会社は契約後もこの情報を照会できます。CICは「利用記録」を、利用途上における支払能力を調査するなどのために加盟会員が照会した事実を表す記録と定義しているからです。
おまとめローン後にクレジットカードを作れるか
新しく作れるかどうかは各社の判断ですが、判断材料になる登録期間のほうは公開されています。
JICCの申込みに関する情報の登録期間は「照会日から6か月以内」です。契約内容・返済状況・取引事実に関する情報は、契約日が2019年10月1日以降なら「契約継続中及び契約終了後5年以内」となっています。
おまとめローンの契約が続いている間は、その契約の内容と返済状況が登録された状態が続きます。延滞がなければ、登録されるのは契約と入金の事実だけです。
出典:オリックス銀行『おまとめローン-商品説明書(借入条件・返済内容)』、CIC『CICが保有する信用情報』、JICC『信用情報の内容と登録期間』
他社借入が貸主に伝わる仕組み
他社の借り入れは、信用情報機関への照会を通じて貸主に伝わります。申告したかどうかとは別に、残高と返済状況が参照できる仕組みです。
経路は大きく3つに分かれます。契約後も続く利用途上の照会、機関をまたぐ情報交流、そして申し込んだ事実そのものの登録でしょう。
| 経路 | 伝わる内容 | 時期 |
| 利用途上の照会(途上与信) | 契約日・契約額・残債額・入金履歴・異動の有無 | 貸金業法に基づく個人信用情報は新規契約や内容変更から遅くとも翌日までに、クレジットは原則月に一度 |
| IDEA(機関間の残高交流) | 銀行等のカードローン・キャッシングの残高と、貸金業者の貸付残高 | 各機関の交流対象情報に限る |
| CRIN(機関間の情報交流) | 各機関の延滞、代位弁済等の情報および本人申告情報 | 各機関の交流対象情報に限る |
| 申込情報 | 新たに申し込んだ事実そのもの | CICは照会日より6ヶ月間、JICCは照会日から6か月以内 |
契約後も信用情報が照会される理由
貸主は契約後も、返済能力に変化がないかを利用の途中で調べます。この調査が途上与信です。
CICは「利用記録」を、利用途上における支払能力を調査するなどのため加盟会員が照会した事実を表す記録と定義し、保有期間を利用日より6ヶ月間としています。
更新の速さは情報の種類で違います。CICは貸金業法に基づく登録情報を日次で登録・更新し、その他は月次としており、貸金業者からの借り入れほど新しい状態で参照されるでしょう。
照会した事実そのものも記録に残るので、いつ誰が見たかは後から確認できます。自分の登録内容は各機関への開示請求で読めます。
CRINとIDEAで機関をまたぐ情報
信用情報機関は3つあり、一部の情報は機関をまたいで相互に利用されます。
全国銀行個人信用情報センターはCRINで「各機関の延滞、代位弁済等の情報および本人申告情報」を交流しています。延滞の事実は、銀行と貸金業者の間で参照できる状態になるわけです。
残高を交流するのはIDEAのほうです。預金取扱金融機関が提供する消費性かつ無担保のカードローンおよびキャッシングの残高と、JICC・CICに登録された貸金業者の貸付残高が対象になります。
3機関の登録期間を並べると、どの情報がいつまで見えるかが分かります。
| 機関 | 主な加盟先 | 申込・照会の記録 | 契約と返済状況の記録 |
| CIC | 主に割賦販売等のクレジット事業を営む企業 | 照会日より6ヶ月間 | 契約期間中および契約終了後5年以内 |
| JICC | 主に貸金業、クレジット事業、保証事業、金融機関事業等 | 照会日から6か月以内 | 契約継続中及び契約終了後5年以内(契約日2019年10月1日以降) |
| 全国銀行個人信用情報センター | 銀行または法令によって銀行と同視される金融機関等 | 会員への提供は6か月を超えない期間 | 契約期間中および契約終了日から5年を超えない期間 |
出典:全国銀行協会『情報交流』、『センターの概要』、JICC『信用情報の内容と登録期間』
申告しなくても把握されるもの
申込時に他社の借り入れを申告しなくても、残高のほうは照会で把握されます。
金融庁は、貸金業者からの借入残高のデータが指定信用情報機関に集められ、貸金業者はそれを利用して借り手の借入残高を把握すると説明しています。申告と登録が食い違えば、その差も見えるでしょう。
一方で登録元の会員名は回答されません。全国銀行個人信用情報センターは、会員からの照会に対して登録元会員名(取引金融機関)を回答しないとしています。
残高と返済状況は伝わり、どの会社から借りたかまでは伝わらない設計です。申告書に残高を正確に書いても、不利になる情報が増えるわけではありません。
出典:金融庁『貸金業法Q&A』
他社解約なしで契約できるか
他社の契約を解約せずに済むかどうかは商品ごとに違い、解約か完済のどちらかを証明する形が取られます。
オリックス銀行おまとめローンの商品説明書は、必要書類の報告資料として「対象債務にかかる契約を解約または対象債務を完済したことが確認できる資料を提出いただきます。」と定めています。
解約と完済のどちらでもよい形なので、解約が必須とは限りません。ただし証明の提出は求められるため、借り入れ後に何もしないまま放置する選択肢はありません。
解約を求める商品と完済証明で足りる商品
条件の書き方は商品ごとに違うので、申込前に条文そのものを読んでください。
オリックス銀行おまとめローンで提出を求められるのは、「契約を解約」または「対象債務を完済」したことが確認できる資料です。どちらの方法を選ぶかは申込者側で決められます。
おまとめローンの借入方法は、事前に登録した本人名義の口座への振り込みです。振り込まれた資金で各社の債務を完済し、その証明か解約の証明を提出してください。
同社のカードローンを利用中の場合は扱いが変わります。商品説明書は、おまとめローンの契約後に現在のカードローンは解約となり利用できなくなると定めています。
解約しないまま追加で借りた場合
まとめた先の枠を残したまま再び借りると、契約の前提が崩れます。
おまとめローンは、対象債務の解約または完済を確認できる資料の提出を前提にした契約です。提出できない状態が続けば、契約どおりの手続きを果たしていないことになります。
借り換えた債務をそのまま使い続ける形は、商品の設計から外れます。まとめた先の枠は、契約後の使い道から外して考えてください。
まとめた後に枠が残っていると起きること
枠が残っているなら、返済専用ローンを組む意味は薄いでしょう。
おまとめローンは追加の借り入れができない代わりに、返済額と完済時期が固定される商品です。別の枠から借りれば、固定したはずの総債務がまた動き出します。
残高が増えれば、その事実も信用情報に登録されます。枠を残すつもりなら、そのカードやローンはまとめる対象から外して申告する形になります。
出典:オリックス銀行『おまとめローン-商品説明書(借入条件・返済内容)』
おまとめローンのメリット4つ
メリットは4つありますが、どれも成立条件が付きます。条件を満たさなければ効果が出ないので、対になる条件とセットで見てください。
| メリット | 成立する条件 | 成立しない条件 |
| 利息の総額を減らせる | 借換え後の金利が借換え前を下回る | 金利が変わらない、または返済期間が大きく延びる |
| 返済日と返済額が1つになる | 対象債務をすべてまとめる | 一部だけまとめて他社の返済が残る |
| 完済時期が決まる | 追加の借り入れをしない | 別の枠から借り直す |
| 年収の3分の1を超えても利用できる場合がある | 貸金業者の商品で法令の条件を満たす | 条件を満たさない |
返済管理が1本になる効果
支払い先が1つになると、返済日と返済額の管理が1回で済みます。
オリックス銀行おまとめローンの返済方法は、口座引落・ATM返済・振込返済から選ぶ形です。提携ATMの利用手数料は0円で、全国100,000台以上が対象です。
ただし一部だけをまとめた場合は、残った他社への返済がそのまま続きます。公式のよくある質問も、複数の借り入れのうち一部だけまとめることもできると答えています。
完済時期が確定する仕組み
元利定額返済方式では、契約した時点で完済までの回数が決まります。
オリックス銀行おまとめローンの契約期間は貸出期間最長10年で、原則として月額返済120回以内で完済となる約定返済金額を設定する形です。
途中で追加の借り入れができないため、契約時に見えた完済時期が動きにくい構造になります。枠を使い足せる商品との違いはここでしょう。
出典:オリックス銀行『オリックス銀行おまとめローン(借り入れを一本化)』
おまとめローンが向く人と向かない人
向くかどうかは、借入残高・現在の適用金利・追加借入の予定を軸に判断できます。数値で切り分けられるので、感覚で決める必要はありません。
| 判断の軸 | 向いている条件 | 向いていない条件 |
| 借入残高 | 商品の下限を超えている(オリックス銀行なら50万円以上) | 合計が下限に届かない |
| 現在の適用金利 | おまとめ後に提示される金利より高い | すでに同じ水準か、それより低い |
| 追加借入の予定 | 予定がない | 生活費の補填で借りる前提がある |
| 返済期間 | 期間を延ばさずに月々が減る | 大きく延ばさないと月々が減らない |
| 対象債務の範囲 | まとめたい債務がすべて対象に入る | 事業性資金など対象外の債務が残る |
向いていない条件に当てはまるなら、繰上返済で残高そのものを削るほうが総額は軽くなります。おまとめが総額を軽くするのは、金利と期間の条件が整ったときに限られるからです。
いちばん先に切れるのは借入残高の条件です。オリックス銀行おまとめローンなら合計50万円が下限なので、そこに届かないなら別の手段を探す段階になります。
次に見るのが金利です。いま年14.8%を上回る金利で借りている債務があるなら、まとめることで利息の総額が減る余地が出るでしょう。
ひとつ注意したいのは、おまとめ後の金利より低い条件で借りている債務です。すべてを1本にまとめる形が得になるとは限りません。
判断に迷うときは、いまの契約書の返済予定表から総返済額を出し、おまとめ後の見込みと並べてください。
並べる数字は、毎月の返済額と残りの返済回数の2つで足ります。どちらか一方でもいまより重くなるなら、まとめずに繰上返済へ回す判断のほうが、総額では軽くなるでしょう。
オリックス銀行おまとめローンの条件
デメリットの具体例として、オリックス銀行おまとめローンの条件を並べます。下限50万円という借入金額の条件が、少額の一本化に使えない理由です。
| 項目 | 内容 |
| 商品名 | オリックス銀行おまとめローン |
| 借入利率 | 年4.5%~14.8% |
| 借入金額 | 50万円以上500万円以下(1円単位)※極度方式のローンではありません。※オリックス銀行カードローンおよび他金融機関ローンの合計額を限度とします。 |
| 契約期間 | 貸出期間最長10年(原則月額返済120回以内で完済となる約定返済金額を設定) |
| 返済回数 | 最大120回まで |
| 返済額 | 月々6,000円から(※お客さまと相談のうえ決定) |
| 返済方式 | 元利定額返済方式 |
| 返済方法 | 口座引落/ATM返済(提携ATM手数料0円・全国100,000台以上)/振込返済 |
| 返済日 | 毎月10日と月末日のどちらか |
| 申込条件 | 満20歳以上69歳未満/原則、毎月安定した収入のある方/日本国内に在住(外国籍は永住者または特別永住者)/新生フィナンシャル株式会社の保証が受けられる方 |
| 資金の使いみち | 申込者本人に対する無担保個人向けローンの借りかえおよびおまとめ |
| 担保・保証人 | 不要 |
| 保証料・手数料 | 不要 |
| 口座開設 | 不要 |
| 遅延損害金 | 借入残高に対し借入利率+年2.1% |
借入金額と返済回数の上限
借入金額は50万円以上500万円以下で、1円単位で決まります。
この金額はオリックス銀行カードローンおよび他金融機関ローンの合計額が限度です。まとめたい残高の合計が50万円に届かない場合は、そもそも対象になりません。
返済回数は最大120回まで、借り入れ期間は最長10年で、返済額は月々6,000円からとなっています。返済額には「※お客さまと相談のうえ決定」という注記が付きます。
出典:オリックス銀行『オリックス銀行おまとめローン(借り入れを一本化)』
対象になる借入と対象外の借入
対象は金融機関のローンで、クレジットカードのリボルビング払い利用分も含まれます。
対象外になるのは事業性資金と、株式会社ドコモ・ファイナンスの個人向け無担保ローンです。この2つは公式が名指しで除いています。
またおまとめローンには無利息期間特約が適用されません。無利息の期間が残っている借り入れをまとめる場合は、その差も計算に入れてください。
出典:オリックス銀行『おまとめローン-商品説明書(借入条件・返済内容)』
カードローンとの違い
同じオリックス銀行でも、カードローンとおまとめローンは別の商品です。
| 項目 | オリックス銀行おまとめローン | オリックス銀行カードローン |
| 金利 | 年4.5%~14.8% | 年1.7%~14.8% |
| 金額 | 50万円以上500万円以下 | 最高800万円 |
| 追加の借り入れ | できない(極度方式のローンではない) | 限度額の範囲で繰り返しできる |
| 資金の使いみち | 無担保個人向けローンの借りかえおよびおまとめ | 自由(事業性資金には利用できない) |
カードローンは金利の下限が年1.7%と低く、金額も最高800万円まで幅があります。一方で繰り返し借りられる形式のため、残高が減りにくい使い方にもなります。
おまとめローンは上限金利が同じ年14.8%でも、追加で借りられない設計です。完済に向けて残高を減らす目的なら、この違いが判断の分かれ目になるでしょう。
条件の詳細と最新の内容は、オリックス銀行おまとめローンの公式ページで確認してください。
おまとめローンのよくある質問
おまとめローンで多めに借りられる?
資金の使いみちが借りかえとおまとめに限られるため、まとめる額を超えて多めに借りる使い方はできません。
オリックス銀行おまとめローンの借入金額も、カードローンおよび他金融機関ローンの合計額が限度という条件が付いています。
おまとめローンと借り換えの違いは?
借り換えは1件の債務を別の1件へ移す手続きで、おまとめは複数の債務を1本にする手続きです。
法令上はどちらも借換えとして扱われ、条件を満たせば総量規制の例外貸付に当たります。移す先が1つか複数かという違いでしょう。
一部の借入だけまとめられる?
まとめられます。オリックス銀行おまとめローンの公式のよくある質問は、複数の借り入れのうち一部だけまとめることもできると答えています。
ただし残した債務の返済はそのまま続くので、返済先が1つになるというメリットは成立しません。
何社までまとめられる?
社数そのものの上限は、オリックス銀行おまとめローンの商品概要にも商品説明書にも示されていません。
まとめられる範囲を決めるのは社数ではなく金額のほうで、合計500万円以下という借入金額の条件で線が引かれます。
おまとめローン中に他社から借りたらどうなる?
新しい残高が信用情報に登録され、利用途上の照会で把握されます。まとめた先の枠を残したまま借り直す形は、商品の前提から外れます。
口座開設や担保は必要?
どちらも不要です。オリックス銀行おまとめローンは担保・保証人が不要で、保証料・手数料も、契約のための口座開設もかかりません。
ただし新生フィナンシャル株式会社の保証が受けられる方が契約の条件になっています。保証会社の判断を通らなければ契約に至りません。
返済が遅れたらどうなる?
遅延損害金が発生します。オリックス銀行おまとめローンの遅延損害金は、借入残高に対し借入利率+年2.1%という水準です。
金額の負担に加えて、延滞の事実は信用情報に登録されます。CRINを通じて銀行と貸金業者の間で参照されるため、他社の判断材料にもなるでしょう。
出典:オリックス銀行『オリックス銀行おまとめローン(借り入れを一本化)』
繰上返済や一括返済はできる?
オリックス銀行おまとめローンは随時返済ができ、手数料は不要です(振込手数料は利用者の負担になります)。
ただし随時返済をしても毎月の返済額は変わりません。返済期間のほうが短くなる形なので、月々の負担を下げる手段にはなりません。
出典:オリックス銀行『おまとめローン-商品説明書(借入条件・返済内容)』
まとめ
おまとめローンのデメリットは、追加で借りられない、返済総額が減らない場合がある、下限に届かないと申し込めないという3点に集約できます。
クレジットカードへの影響は、おまとめの対象に含めたかどうかで決まります。含めなかったカードのショッピング枠はそのまま残り、含めたカードは解約か完済の証明が必要です。
他社の借り入れは、利用途上の照会とCRIN・IDEAの情報交流を通じて貸主に伝わります。申告の有無で登録内容が変わるわけではありません。
契約前に数えるのは適用金利・返済回数・総返済額の3つです。この3つがいまより悪くならないことを確かめてから申し込んでください。



