メタバースは失敗する?将来性・今までの失敗例を解説

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最近はメディアでも大きく取り上げられているメタバース。2021年には、マーク・ザッカーバーグ氏がCEOを務めるFacebookがMeta(メタ)に社名を変更し、メタバース事業へ本格参入しました。

大きな盛り上がりを見せているメタバースですが、中には「メタバースは失敗する」といった否定的な意見があるのも事実です。

そこで本記事では、メタバースが失敗すると言われている原因や、メタバースの将来性について解説します。メタバースの本質を理解したい方は、ぜひ参考にしてください。

メタバースとは?

そもそもメタバースとは、インターネット上で展開されている「仮想空間」を指します。自分の身代わりとなるアバターを使用し、現実世界と同じような活動を仮想空間でおこなえるのが特徴です。

メタバースは最近生まれた概念だと思っている方もいるかもしれませんが、実は1992年に発行された「Snow Crash」という小説が由来となっています。小説内で登場する仮想空間サービスの名称がメタバースであり、Meta(超越)と宇宙(Universe)を組み合わせて生まれました。

なお、メタバースの身近な例としては「どうぶつの森」や「フォートナイト」といったゲームが挙げられます。

メタバースに関する詳しい情報や始め方は、「メタバースのやり方・始め方・おすすめサービスを解説」でご紹介しているので、あわせてご覧ください。

メタバースの失敗例:セカンドライフ

メタバースの失敗例として挙げられるのが「セカンドライフ」です。

日本ではあまり馴染みが無いですが、2003年にリンデンラボ社がリリースしたセカンドライフは世界中で流行し、2007年ごろにはユーザー数が100万人を突破しました。

セカンドライフは、ユーザーがプラットフォーム内でコミュニケーションを取れるだけではなく、仮想空間で稼いだ通貨を実際のお金に換金できるのが特徴です。今でこそNFTや仮想通貨の普及によって現実的になった「Play to Earn」ですが、当時はものすごく画期的な技術でした。

しかし、現在のセカンドライフはユーザー数が激減し、一般社会に普及はしていません。衰退してしまった理由は、主に以下のとおりです。

  • 当時はインターネットが整備されておらず、動作が重かった
  • Windowsのパソコンでしかプレイできず、参入ハードルが高かった
  • インターネットが社会に普及しておらず、怪しいものとして捉える人が多かった
  • 「流行らない」という風潮が広まり、出資企業の撤退が相次いだ

上記は一例に過ぎませんが、インターネット環境やユーザーのネットリテラシーが育っていなかった点が、失敗した主な原因と言えるでしょう。

つまり、セカンドライフは「時代を先取りしすぎたメタバースプラットフォーム」と考察することができます。

メタバースは失敗すると考えている人の認識

「メタバースは失敗する」と思っている人は、以下の認識を持っていることが多いです。

  • 既存のオンラインゲームと変わらない
  • VRゴーグルを付けるのがめんどう

それぞれ見ていきましょう。

既存のオンラインゲームと変わらない

メタバースが失敗すると言われている原因として「既存のオンラインゲームと変わらない」という意見が挙げられます。

たしかに、仮想空間でアバターを使って楽しむという点では、ファイナルファンタジーやフォートナイトなどのオンラインゲームで十分です。

しかし、メタバースの定義として付け足したいのは「現実世界と同じ経済活動を行える」という点です。オンラインゲーム内の通貨は換金することができませんが、上記で紹介した「セカンドライフ」やNFTを駆使したメタバースゲームでは、仮想空間内の通貨を法定通貨に換金することができます。

また、最新のメタバースサービスでは不動産売買やライブコンサートなども実施されており、まさに現実世界と同じ経済活動が可能となっています。

VRゴーグルを付けるのがめんどう

メタバースに懐疑的な意見を持っている人は「VRゴーグルを付けるのがめんどう」と考えています。VRゴーグルとは、頭に装着して目の前をおおうことで仮想世界を体験できる機械のことです。

メタバースにはVRゴーグルが必須と思っている人も多いため、「いちいち付けるのがめんどう」や「高いお金を出してまで購入する人は少ない」といった意見につながるのでしょう。

しかし、メタバースにはVRゴーグルが必須というわけではありません。たしかにVRゴーグルが無いと利用できないメタバースサービスもありますが、VRゴーグルが無くても利用できるメタバースはたくさんあります。

例えば「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」というメタバースゲームは、VRゴーグルを使用しなくても仮想空間で経済活動を行えます。

中にはスマホ1つでプレイできるメタバースアプリもあるので、VRゴーグルに関する懸念は解決されているでしょう。

メタバース事業は失敗する?調査結果を紹介

2023年5月23日、NTTデータのグループ会社である株式会社クニエは「メタバースビジネス調査レポート」を公開しました。

同レポートによると、メタバース事業化の成功・失敗が明確になっているケースのうち、91.9%が事業化に失敗しているとの報告が上がっています。

同調査における成功・失敗の定義は、以下のとおりです。

成功・事業化の社内審査で承認がおりた
・事業としてすでに運営済み
失敗・事業化に向けた検討が止まっている
・事業化の検討が中止になった

事業化に失敗したビジネスの特徴としては、「専門性を持つ人材の不足」や「メタバース固有の顧客体験を設計できていない」ことなどが挙げられています。

また、ターゲットユーザーに対する理解不足も問題点になっており、メタバースが手段ではなく目的にすり替わってしまっている印象です。

なお、同調査は2023年1月11日から13日にかけて行われ、70,000名にスクリーニング調査、500名に本調査を実施しています。

データ出典:メタバースビジネス調査レポート|株式会社クニエ

メタバースは失敗だけじゃない!成功事例を紹介

メタバースは失敗事例だけではなく、活用に成功している事例もあります。

ここでは成功事例として「PLATEAU」と「ANA GranWhale」を紹介するので、順番にチェックしましょう。

PLATEAU|国土交通省

PLATEAUの公式ホームページの画像
画像出典:PLATEAU

PLATEAU(プラトー)は国土交通省が主導するプロジェクトで、日本全国における3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化を目指しています。

3D都市モデルとは、現実の都市を3Dデータで表現したデジタル地図のことです。

PLATEAU(プラトー)では3D都市モデルの実現によってさまざまなシミュレーションができるほか、メタバースを活用したコンテンツも生まれています。

たとえば、株式会社博報堂DYホールディングスと株式会社MESONが共催した実証実験「GIBSON」では、AR(拡張現実)アプリを用いて現実世界とメタバース空間の同期が行われました。

結果、ARアプリでは表示位置が1ミリ程度のズレにとどまり、参加ユーザーから好評を得ています。

ANA GranWhale|ANA NEO

ANA GranWhaleの公式ホームページの画像
画像出典:ANA GranWhale

ANA GranWhaleは、ANAが設立した「ANA NEO 株式会社」によって開発・運営されるバーチャルトラベルプラットフォームです。

世界中の旅先がメタバース空間に再現されており、バーチャル旅行で観光を楽しめます。

また、メタバースには現実世界と融合したショッピングモールが実装されていて、実際に商品を購入できるのも魅力です。

日本でのローンチはまだ先ですが、2023年6月13日には台湾・香港・タイ・フィリピン・マレーシアで先行ローンチすることが決定し、夢のバーチャル旅行が現実味を帯びています。

メタバースの将来性・失敗しないと言える理由

メタバースの将来性および失敗しないと言える根拠について、以下の観点から解説していきます。

  • 企業や行政が参入している
  • メタバースゲームの普及
  • ネット社会で育った若者の存在

それぞれ見ていきましょう。

企業や行政が参入している

近年、メタバースには多くの企業や行政が参入しています。参入している代表的な企業は以下のとおりです。

  • Meta(旧Facebook)
  • マイクロソフト
  • ディズニー
  • ナイキ
  • スクウェア・エニックス
  • 任天堂

ゲームやファッション、エンターテインメントなどの業界を代表するさまざまな企業がメタバースに参入しているため、将来性は高いと言えます。

メタバースゲームの普及

メタバースを活用したゲームは、近年急速にシェアを拡大しています。中にはNFTや仮想通貨を駆使してお金を稼げる「Play to Earn」のメタバースゲームも存在し、従来ゲームの常識がくつがえされています。

以下で代表的なメタバースゲームを記載するので、プレイする際の参考にしてみてください。

  • The Sandbox(ザ・サンドボックス)
  • Decentraland(ディセントラランド)
  • Axie Infinity(アクシー・インフィニティー)
  • StarAtlas(スターアトラス)
  • Wizardia(ウィザーディア)

ネット社会で育った若者の存在

2000年代に流行した「セカンドライフ」は、一般社会に普及することはありませんでした。その理由としては、当時のインターネット環境の不備や、民衆のネットリテラシーの低さが挙げられます。

ようするに、インターネット自体が社会にまだまだ普及しておらず、メタバースという存在を受け入れる意識が無かったということです。

しかし、現代はインターネットが主流の世界となっており、特に若者はネットの普及とともに育ってきた「インターネットネイティブ世代」です。

この先の未来を担う若者がインターネットに抵抗がないことを考えれば、メタバースが普及する可能性も非常に高いと言えます。

まとめ

今回は、メタバースが失敗すると言われている原因、メタバースが失敗しないと言える理由を解説しました。

メタバースに否定的な意見を抱いている人の中には「既存のゲームで十分」や「VRゴーグルがわずらわしい」といった認識があるでしょう。

しかし、メタバースは既存のゲームと違って実際のお金を稼げますし、VRゴーグルが不要なメタバースサービスもたくさん存在します。

大企業の参入や、メタバースゲームの普及といった追い風も吹いているので、メタバースは今後も失敗せずに普及していく可能性が高いです。

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