JPYCレンディングで金利は付く?対応サービスと代わりの預け先

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JPYCを預けて金利を受け取れないかと探しても、対応している国内サービスが見つかりません。

国内の登録業者でJPYCを貸し出せる先は確認できず、JPYC自体も利用規約で利息が付かないと明記しています。

主要レンダー8社の対応可否を公式ページで確かめた結果と、円建てのまま金利を得る代わりのルートをまとめました。

3行要約

①主要8社を実測、取扱銘柄を確認できた7社ともJPYC非対応
②JPYC利用規約16条2項が「利息を付与いたしません」と明記
③円建てで金利が付くのはJPYSC、年率1〜3%程度を予定

JPYCのレンディングは国内で可能か

国内の暗号資産交換業者とレンディング事業者を調べた範囲で、JPYCを貸し出せるサービスは1社も見つかりませんでした。主要8社の公式ページを直接開いた結果です。

内訳を先に言うと、取扱銘柄を確認できた7社はいずれもJPYCを扱っていません。残る1社は対象銘柄の一覧をログイン後のページでしか公開していません。

理由は単純です。JPYCは資金決済法上の電子決済手段で、国内の「貸暗号資産サービス」が対象にしている暗号資産とは区分が違います。

発行体のJPYC株式会社も、利用規約のなかで保管資産に利息を付けないと明言しました。持っているだけで増える設計にはなっていません。

とはいえ、金利そのものを諦める必要はありません。JPYCを起点に取れる道は、大きく3つに分かれます。

選択肢預ける対象年率の目安円建てか主なリスク
JPYSCレンディングJPYSC年率1〜3%程度を予定(通常の募集)円建て預金保険の対象外・中途解約は原則不可
DeFiのJPYC市場JPYC変動(板と需給で決まる)円建て国内の登録業者ではない・自己責任
暗号資産のレンディングBTC・USDT など年率0.05%〜15%(各社の公表値)円建てでない価格変動・事業者の破綻

1つ目と2つ目は円建てのまま金利を狙う道で、3つ目は円建てを捨てて料率を取りにいく道になります。どれを選ぶかで負うリスクの種類が変わります。

レンディングという仕組み自体を先に押さえたい場合は、暗号資産レンディングの仕組みもあわせて確認してください。

JPYCに金利は付くのか

JPYC株式会社の利用規約28条7項は、「JPYC及びテスト用JPYCを利用又は保有したとしても、利息が付与されるわけではありません」と定めています。

16条2項も「利用者の保管資産に利息を付与いたしません」と重ねて書きました。1か所の言い回しではなく、規約の2か所で同じ趣旨を明示しています。

つまりJPYCで金利を得たいなら、JPYCを誰かに貸す仕組みを外部に探すことになります。その探し先が国内には見当たらない、というのが本記事の答えです。

出典:JPYC株式会社『利用規約(資金移動業)』

JPYCに金利が付かない制度上の理由

JPYCに対応するレンディングが無いのは偶然ではありません。商品の設計そのものが、貸し出しを前提にしていないからです。

JPYC株式会社は資金決済法37条に基づく第二種資金移動業者で、登録番号は関東財務局長第00099号になります。銀行でも暗号資産交換業者でもありません。

発行と引き換えに受け入れた日本円は、資金決済法43条に基づいて履行保証金として東京法務局に供託されるか、45条に基づく信託で保全されます。

この枠組みは利用者の資金を返せる状態に置いておくためのもので、貸し出して収益を生むための器ではありません。だから利息が発生しません。

言い換えると、JPYCは「増やすための箱」ではなく「日本円をブロックチェーン上で動かすための箱」です。役割が違うと理解しておくと迷いません。

出典:JPYC株式会社『契約締結前交付書面兼説明書(資金移動業)』

電子決済手段と暗号資産の線引き

国内取引所の「貸暗号資産サービス」は、名前のとおり暗号資産を対象にした商品です。JPYCは暗号資産ではなく電子決済手段のため、この枠に載りません。

同じ円建てでも、信託銀行が発行するJPYSCは信託型の電子決済手段という別の区分です。区分が違えば、取り扱う事業者も商品も変わります。

区分代表例位置づけ保有中の利息貸暗号資産サービスの対象
暗号資産BTC・ETH資金決済法上の暗号資産商品ごとに設定対象
電子決済手段(資金移動業型)JPYC第二種資金移動業者が発行発行体は付与しない対象外
電子決済手段(信託型)JPYSC信託銀行が発行貸出コースで設定SBI VCトレードが取扱い

「円建てのステーブルコインだから同じ」という理解が、対応先を探すときの取り違えにつながります。発行体と法的な区分を見れば、扱いの差はすぐに分かります。

1回あたり100万円の発行・償還上限

JPYCの発行と償還は、1回あたりの上限額がそれぞれ100万円です。下限額はEthereum・Avalanche C-Chain・Polygon・Kaiaのいずれも3,000円になります。

上限は保有額ではなく、1回あたりの発行額と償還額にかかります。まとまった金額を動かすなら、回数を分ける前提で計画してください。

アカウントの開設・維持・閉鎖の手数料と、発行・償還の手数料はいずれも無料です。ただし将来的に償還手数料を徴収する可能性があると書面に書いてあります。

出典:JPYC株式会社『契約締結前交付書面兼説明書(資金移動業)』

主要レンダー8社のJPYC対応可否

2026年8月26日時点で、各社の公式ページを直接開いて対象銘柄を確認しました。取扱銘柄を確認できた7社にJPYCの名前はありません

とくに分かりやすいのがSBI VCトレードの貸コインです。対象32銘柄の一覧にJPYSCは入っていますが、同じ一覧にJPYCの名前はありません。

円建てだから対象外なのではありません。JPYCという銘柄が国内業者の取扱いの外にある、という事実がこの1枚から読み取れます。

事業者JPYC公表されている対象銘柄年率(公表値)公式サイト
SBI VCトレード非対応32銘柄(JPYSC・USDCを含む)税込年率10%を上限https://www.sbivc.co.jp/services/lending
GMOコイン(ベーシック)非対応22銘柄年率0.05%〜10%https://coin.z.com/jp/corp/product/info/lending/
GMOコイン(プレミアム)非対応BTC・ETH・XRPの3銘柄15%〜https://coin.z.com/jp/corp/product/info/lending-premium/
HashHubレンディング非対応募集中はBTC・ETH・USDC(XRP・SOLは募集停止中/DAIは募集終了)USDC 4%・ETH 2.5%・BTC 0.1%https://hashhub-lending.com/
Lendee非対応BTC・ETH・XRP・USDT・USDC2.0%〜12.0%https://lendee.co.jp/
PBR LENDING非対応BTC・ETH・XRP・ADA・USDT・USDCレギュラー年10%/プレミアム年12%https://lp.pbr-lending.com/
BitLending非対応BTC・ETH・XRP・SOL・USDT・USDC7%〜10%https://bitlending.jp/
Coincheck公開ページに記載なし一覧はログイン後のページ年率5.0%を上限https://coincheck.com/ja/lending
bitbank非対応同社の全取扱通貨(取扱通貨にJPYCなし)年率0.1%〜5.0%https://bitbank.cc/about/lending

年率は募集や市況で動きます。表の数字は確認した時点の公表値なので、申し込む前に各社の公式ページで最新の条件を確認してください。

出典:SBI VCトレード『貸コイン』GMOコイン『貸暗号資産ベーシック』HashHubレンディング『トップページ』

BitLendingの対象6銘柄にJPYCなし

BitLendingが貸借料率を公開しているのはBTC・ETH・XRP・SOL・USDT・USDCの6銘柄で、JPYCは一覧に入っていません。料率は月次更新です。

確認した時点の料率は、BTCとETHが8%、XRPとSOLが7%、USDTとUSDCが10%になります。運営は株式会社J-CAMです。

貸出期間は30日からで、30日を過ぎれば返還を申請できます。ステーブルコインを預けたい人にとっては入りやすい条件でしょう。

出典:BitLending『トップページ』

PBR LENDINGの対象6通貨にJPYCなし

PBR LENDINGが公表している対象はBTC・ETH・XRP・ADA・USDT・USDCの6通貨です。公式ページにJPYCの記述は見当たりません。

料率はレギュラーが固定年10%、プレミアムが固定年12%で、6通貨とも同じ値です。いずれも単利で、発生した利息が自動で元本に組み入れられることはありません。

ロック期間は貸出開始からそれぞれ1か月後と1年後で、その間は原則として解約できません。特別な事情で中途解約する場合、対象暗号資産の20%相当が解約手数料として控除されることがあります。

返ってくる数量が減る場面がある、という意味です。元本保証はありません

出典:PBR LENDING『公式サイト』

Lendeeの対象5銘柄にJPYCなし

LendeeはBTC・ETH・XRP・USDT・USDCの5銘柄を扱います。貸借料率は貸し出した期間に応じて段階的に上がる方式で、JPYCの取扱いはありません。

USDTとUSDCが5.0%〜12.0%、BTCとETHが3.0%〜10.0%、XRPが2.0%〜9.0%という公表値です。資産のロック期間はなく、解約手数料も無料になります。

いつでも返還を申請できる点は、期間を固定する他社と比べたときの違いになります。短く試したい人向けの条件と言えるでしょう。

出典:Lendee『公式サイト』

Coincheckは銘柄一覧が非公開

Coincheckの貸暗号資産サービスは、対象銘柄の一覧をログイン後のページでのみ公開しています。そのためJPYCの有無を本記事では断定しません

公開ページから読み取れるのは、年率5.0%を上限とすること、申込みののち同社の承認を経て貸付が始まることの2点です。

承認されない場合がある理由も公開ページに書いてあります。貸付総額や期間によっては承認しないことがある、という事業者側の事情です。

出典:Coincheck『貸暗号資産サービス』

bitbankの取扱通貨にJPYCなし

bitbankの「貸して増やす」について、公式ページは「ビットバンクで取り扱う全通貨の貸出しに対応しています」と書いています。貸せるかどうかは、同社がその通貨を扱っているかで決まります。

そこで公開されている全取引ペアを2026年8月26日時点で確認したところ、JPYCに該当するペアは1件もありませんでした。同社が扱うステーブルコインはDAIだけで、JPYCは取扱通貨に含まれません。

年率は募集月ごとに0.1%から5.0%までの範囲で同社が決めます。貸出期間は1年で、満了期日を迎えると貸し出した暗号資産に所定の利用料を加えて返還される仕組みです。

中途解約は同社が認めた場合に限って行えますが、その際は5%の中途解約手数料が発生します。貸出期間が満了するまで、原則として売却も送付もできません。

本サービスは資金決済法上の暗号資産交換業に該当しないため、借り入れた暗号資産は分別管理の対象になりません。預金保険の対象でもなく、消費貸借契約として同社の破綻時に返却されないリスクを負います。

出典:bitbank『暗号資産を貸して増やす』

JPYCで金利を得られるDeFiの選択肢

国内の登録業者に無いだけで、ブロックチェーン上にはJPYC建ての貸し借り市場が動いています。選択肢そのものは存在します

ただし、ここから先は日本の登録業者が提供する商品ではありません。資金決済法や金融商品取引法の保護の枠外で、利用は自己責任になります

できること・できないことを事実として押さえたうえで、負うリスクに納得できるかどうかを自分で決めてください。

Secured FinanceのJPYC市場

Secured Financeの公式ドキュメントは、JPYC市場を「the first fixed-rate JPY-stablecoin lending markets」と説明しています。2025年11月にEthereum上で稼働した、という記述です。

同社には板で利率と期間を決める固定金利の貸借と、資産の運用を任せるSF Yield Vaultの2つがあります。Vaultが動かしているのはJPYCとUSDFCの戦略です。

固定金利といっても値が一律に決まっているわけではなく、利率は注文ごとに板で決まります。一律の年率として示せる商品ではありません

金融庁(財務局)の登録を受けた国内の暗号資産交換業者ではないため、利用は自己責任になります。

出典:Secured Finance『Protocol at a Glance』

MorphoのJPYC対応

Morphoは公式ブログの2025年11月号で、JPYCを担保資産かつ貸出資産としてMorpho上に載せると告知しました。ドル建て・ユーロ建て以外では初の市場という位置づけです。

告知の原文は「JPYC will soon be live on Morpho as a collateral and loan asset」でした。本記事が確認できたのはこの告知までで、現在の稼働状況と料率までは確認していません

Morphoも金融庁(財務局)の登録を受けた国内の暗号資産交換業者ではありません。預ける前に公式で現況を確かめ、利用は自己責任だと理解しておいてください。

出典:Morpho『Morpho Effect: November 2025』

国内の登録業者ではない点

Secured FinanceもMorphoも、金融庁(財務局)の登録を受けた国内の暗号資産交換業者ではありません。日本の交換業者に課されるルールは適用されず、利用は自己責任です

分別管理や履行保証金の供託といった保護の仕組みも、国内サービスと同じようには働きません。トラブル時に頼れる相手も変わります。

スマートコントラクトの不具合やハッキング、ネットワーク手数料の負担も自分で引き受けます。国内サービスと同じ感覚で預ける対象ではありません。

利回りが約束されるわけでもありません。Secured Financeの公式ドキュメントは「Returns are variable and not guaranteed」と明記し、ポジションの価値が下がる可能性にも触れています。

出典:Secured Finance『SF Yield Vault Overview』

DeFiで預けるまでの手順

実際に動かす場合の流れは次のとおりです。日本円をJPYCに替えるところから始まります。

  1. JPYC EXでアカウントを開設し、本人確認を済ませる
  2. 日本円を支払ってJPYCの発行を受ける
  3. 受け取り先のネットワークをEthereum・Avalanche C-Chain・Polygon・Kaiaから選ぶ
  4. 自分で秘密鍵を管理するウォレットへJPYCを移す
  5. 対応するプロトコルの貸出プールへJPYCを預ける

手順そのものは短いものの、4番目から先は自己管理の領域です。預け先は金融庁(財務局)の登録を受けた国内の暗号資産交換業者ではなく、利用は自己責任になります。

ウォレットの操作に慣れていない段階で大きな金額を動かさないでください。5番目まで進めるかどうかは、リスクに納得できるかで決めましょう。

円建てで金利が付くJPYSCレンディング

円建てのまま年率を受け取れる国内ルートとして確認できたのは、SBI VCトレードのJPYSCレンディングだけでした。JPYCではなくJPYSCが対象になります

JPYSCはSBI新生信託銀行が発行する信託型の電子決済手段で、SBI VCトレードが流通を担います。貸コインの対象32銘柄にも入っています。

JPYCを預けたい人にとっては、いちばん近い代わりの手段でしょう。銘柄そのものが違う点だけは取り違えないでください。

JPYSCレンディングの条件

同社は通常の募集における年率を1〜3%程度と示しました。料率と期間は募集ごとに設定されるため、申し込む前に必ず公式の募集画面で確認してください。

公式のお知らせは、通常時も12週間満期で年率1〜3%程度を提供する予定だと書いています。ただし、その予定をそのまま現在の条件として語ることはできません。

貸出期間中の中途解約は原則としてできません。すぐ動かしたい資金を丸ごと入れると、必要なときに引き出せなくなります。

預金保険の対象外という前提

JPYSCレンディングは円預金ではなく、預金保険制度の対象ではありません。銀行に預けるのとは別の商品です

SBI VCトレードが破綻した場合、貸し出したJPYSCの全部または一部の返還を受けられないリスクがあります。貸し出した分は分別管理の対象外になります。

年率の数字だけを見て銀行の預金と比べる対象ではない、という点は暗号資産のレンディングと同じでしょう。

出典:SBI VCトレード『「JPYSCレンディング」、7月16日から申込み開始のお知らせ』

JPYCとJPYSCの違いを一覧で比較

名前が似ているため、JPYCを預けたいと考えた読者がJPYSCの情報に流れて混同しがちです。レンディングの可否という一点で見ると差は明確になります

項目JPYCJPYSC
発行体JPYC株式会社SBI新生信託銀行
法的な区分資金移動業型の電子決済手段信託型の電子決済手段
登録・監督第二種資金移動業者(関東財務局長第00099号)信託銀行が発行
1回あたりの上限発行・償還ともに100万円上限設定なし(入出庫に対応した状態での特徴)
国内レンディング確認できずSBI VCトレードの貸コインで取扱い
保有中の利息発行体は付与しない貸出コースで年率が付く

上限の有無は使い勝手に直結します。JPYCは1回あたり100万円という枠があり、JPYSCには送金金額や保有金額の上限設定がありません。

ただしJPYSC側の上限なしは、SBI VCトレードでの入出庫が可能になった状態を前提にした特徴です。公式は現時点でJPYSCの入出庫に対応していないと明記しています。

どちらが優れているという話ではありません。用途が違うため、預けて増やす目的ならJPYSC側を見ることになるでしょう

JPYCそのものの特徴や今後については、JPYCの将来性で扱っています。

出典:SBI VCトレード『JPYSC』JPYC株式会社『契約締結前交付書面兼説明書(資金移動業)』

JPYCを預ける前に確認したいリスク

円建てだから安全、という理解は正確ではありません。JPYCにも固有のリスクがあります

まず発行体の破綻リスクです。履行保証金の供託や信託で保全される仕組みはあるものの、いつでも全額がすぐ戻ることを約束するものではありません。

次に秘密鍵の管理があります。JPYC株式会社の書面は、秘密鍵を失った場合に復旧・回収・取戻・損失補填・償還のいずれにも応じられないと明示しました。

ネットワークの取り違えにも注意してください。JPYCはEthereum・Avalanche C-Chain・Polygon・Kaiaに対応し、送付先を誤ると取り戻せない場合があります。

価格についても公式は変動リスクを挙げています。規制強化や予期しない事象で電子決済手段の価格が短期間で下落する可能性にも、書面で触れました。

DeFi側ではさらにスマートコントラクトの不具合やハッキングが加わります。金融庁(財務局)の登録を受けた国内の暗号資産交換業者ではないため、保護の枠組みは働かず利用は自己責任です

ブロックチェーンネットワークの管理者が破綻して取引ができなくなる可能性も、書面のリスク説明に並んでいます。想定しておいてください。

出典:JPYC株式会社『契約締結前交付書面兼説明書(資金移動業)』

JPYCの利息や利益に税金はかかるか

暗号資産を売却または使用して生じた利益は、原則として雑所得に区分されると国税庁が示しています。所得税の確定申告が必要になります。

JPYCは暗号資産ではなく電子決済手段のため、同じ整理がそのまま当てはまるとは限りません。金額が大きい場合は税務署や税理士に確認してください。

本記事では計算方法や申告手順までは扱いません。制度の入口だけ押さえておけば十分でしょう

出典:国税庁『暗号資産等に関する税務上の取扱い及び計算書について』

JPYCの代わりに預けられる暗号資産

JPYCを預けられないなら、扱いのある銘柄へ乗り換えるのが現実的です。ステーブルコインではUSDTとUSDCの料率が高い水準にあります

ただし価格は米ドルに連動します。円建てのつもりで持つと為替の影響を受けるため、円で見た価値は増えることも減ることもあります。

各社の条件を横に並べると、年率よりもロック期間と途中解約の扱いで差が出ました。選ぶ軸はそこに置くのが分かりやすいでしょう

事業者対象銘柄の例年率(公表値)ロック・期間途中解約公式サイト
LendeeUSDT・USDC5.0%〜12.0%ロックなし可・解約手数料は無料https://lendee.co.jp/
PBR LENDINGUSDT・USDCレギュラー年10%/プレミアム年12%1か月/1年原則不可・20%控除の場合ありhttps://lp.pbr-lending.com/
BitLendingUSDT・USDC10%30日から30日経過後に申請可https://bitlending.jp/
HashHubレンディングUSDC4%無期限申請可・返還は翌々月初https://hashhub-lending.com/
SBI VCトレードUSDC税込年率10%を上限(募集ごとに設定)コース制なしhttps://www.sbivc.co.jp/services/lending
GMOコインUSDCは対象外年率0.05%〜10%1ヶ月/3ヶ月可・貸借料は支払われず解約手数料ありhttps://coin.z.com/jp/corp/product/info/lending/

すぐ動かせる状態を保ちたいならロックなしのLendee、期間を固定して料率を取りたいならPBR LENDINGという整理になります。目的が先です

出典:Lendee『公式サイト』PBR LENDING『公式サイト』BitLending『トップページ』

HashHubレンディングは貸借料を自動で組み入れる

HashHubレンディングは、毎月の貸借料を貸し出し資産へ自動で組み入れる複利形式だと明記しています。この点を公式が明言しているのは今回調べた中で同社だけでした。

一方で返還は申請から翌々月初になり、USDCは5,000 USDC以上でないと始められません。入口と出口の条件は重めです

運営はSBIグループ企業だと公式ページに明示があります。長く置いておく前提なら候補に入るでしょう。

なお同社は銘柄ごとに募集状況が分かれ、確認した時点ではXRPとSOLが募集停止中、DAIが募集終了でした。預けたい銘柄が今も募集中かを申し込み前に見てください

各社の条件をまとめて見たい場合は、暗号資産レンディングのおすすめ比較で整理しています。

出典:HashHubレンディング『トップページ』

JPYCレンディングのよくある質問

検索窓に並ぶ疑問を、公式情報の範囲でまとめました。推測で埋めた項目はありません

JPYCを持っているだけで金利は付く?

付きません。JPYC株式会社の利用規約28条7項が、保有していても利息が付与されるわけではないと定めています。

ウォレットに置いたままにしても数量は変わらないため、増やしたいなら貸し出す先を別に探す必要があります。

JPYCのレンディングに対応した国内取引所は?

確認した8社の範囲では見つかりませんでした。SBI VCトレード・GMOコイン・HashHubレンディング・Lendee・PBR LENDING・BitLending・bitbankはいずれも対象外です。

残るCoincheckは対象銘柄の一覧をログイン後のページでしか公開していないため、本記事では有無を断定しません。

JPYCはステーキングできる?

ステーキングは合意形成に参加して報酬を得る仕組みで、対象になるのは対応するブロックチェーンの資産です。JPYCはその位置づけにありません。

国内でステーキングを提供するCoin Estateの対象通貨も、イーサリアム(ETH)とオアシス(OAS)の2種だけです。詳細は別記事で扱います。

出典:Coin Estate『ステーキング』

JPYCとJPYSC、預けるならどっち?

預けて年率を得たいならJPYSCです。国内で貸し出せるのはJPYSC側で、JPYCには受け皿がありません。

ただしJPYSCも預金保険の対象外で、中途解約は原則できません。円預金の代わりとして扱わないでください

JPYCはどこで買える?

JPYC EXが日本円とステーブルコインを交換する公式サービスです。買い方の手順はJPYCの基礎解説で扱っています。

JPYCの発行に上限はある?

1回あたりの上限額は発行・償還ともに100万円です。下限額は対応する4つのネットワークのいずれも3,000円になります。

保有額そのものの上限ではないため、回数を分ければ100万円を超える額も動かせます。

JPYCの償還に手数料はかかる?

発行・償還にかかる手数料は無料です。アカウントの開設・維持・閉鎖の手数料もかかりません。

ただし書面は将来的に償還手数料を徴収する可能性に触れています。振り込みにかかる手数料は利用者の負担です。

JPYCレンディングの年率は何%が目安?

国内に商品が無いため、JPYC建ての年率を国内基準で示すことはできません。DeFi側の利率は板と需給で変動し、金融庁(財務局)の登録を受けた国内の暗号資産交換業者ではないため利用は自己責任になります。

円建てで目安を知りたいなら、JPYSCレンディングで予定されている年率1〜3%程度が参考になります。

出典:SBI VCトレード『JPYSC』

まとめ

JPYCを預けて金利を得る道は、国内の登録業者には見当たりませんでした。主要8社を確認し、取扱銘柄を確認できた7社はいずれもJPYC非対応です

その背景には、JPYCが資金決済法上の電子決済手段であり、発行体が規約で利息を付けないと明示している事情があります。偶然の空白ではありません。

円建てのまま年率を取りたいなら、SBI VCトレードのJPYSCレンディングが現時点で確認できる唯一のルートです。年率は1〜3%程度が予定されています。

JPYCのまま金利を狙うなら、Secured FinanceのJPYC市場が選択肢になります。Morphoは公式ブログが対応を予告した段階で、稼働の現況までは確認していません。

いずれも金融庁(財務局)の登録を受けた国内の暗号資産交換業者ではありません。利用は自己責任です

料率だけを比べるなら、USDTやUSDCを扱う暗号資産レンディングのほうが高い水準にあります。