HashPortカードとは|ステーブルコインJPYCの後払いを解説

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HashPortカードは、日本円での決済というこれまでの使い慣れた体験をそのままに、返済や還元でステーブルコインのJPYCを利用できる、新しいタイプのVisaカードです。

普段の買い物は従来どおり円で支払いながら、受け取る還元はブロックチェーン上で管理されるJPYCとして貯まっていくため、デジタル資産に触れられる点が大きな特徴です。

ステーブルコインを使った返済の仕組みや、JPYCがオンチェーンでどのように扱われるのかといった点も丁寧に解説します。

目次

HashPortカードの基本概要

HashPortカードは、Nudge株式会社が発行するVisaブランドの後払い型クレジットカードです。そこにHashPortが提供するWeb3ウォレット「HashPort Wallet」と、ステーブルコインJPYCを組み合わせたハイブリッド型のカードです。

返済方法に日本円だけではなく、JPYCも選択できるクレジットカードです。ただ、JPYC払いは招待制となっており、対象者にはNudgeから連絡が届くとのことです。

出典:Nudge『JPYC返済について』

HashPortカードとは何か

発行会社Nudge株式会社
ブランドVISA
方式後払い型クレジットカード
決済通貨日本円
年会費無料(発行事務手数料あり)
還元方式利用額の0.3%をJPYCで付与(Avalanche)
連携ウォレットHashPort Wallet
JPYC対応チェーンAvalanche / Polygon

ステーブルコインとは、法定通貨と価値を連動するよう設計されたデジタル資産のことで、JPYCは日本円と1:1の価値連動を目指す電子決済手段として分類されています。

HashPortカードの最大の特徴は、決済そのものは従来どおり日本円で行うのに対し、返済と還元にJPYCを利用できる仕組みになっている点です。

一般的なクレジットカードと同じように、お店で使う際には日本円建てで支払いとなり、後日支払日に日本円かJPYC払い(※対象者のみ可)かを選べる仕組みです。

決済と返済の仕組み

HashPortカードの構造を理解するうえで重要なのが、決済は円・返済は円またはJPYCという二段階の設計です。

決済:円建て(Web2の世界)

買い物をした瞬間、処理は完全に従来のVisaネットワークで行われます。ここではWeb3要素は基本的に関わりません。

返済:円またはJPYCのいずれか

毎月の支払い時、以下の2つから選択できます。

  • 日本円で支払う
  • JPYCで支払う

JPYCで支払う場合は、ユーザーがHashPort WalletからJPYCを送金する形になり、その送金トランザクションがブロックチェーン上に記録されます。

この仕組みにより、決済はWeb2、返済は必要に応じてWeb3に切り替わるという柔軟な体験が実現しています。

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HashPortカードのメリット

HashPortカードには、従来のクレジットカードにはなかった特徴が多くあります。特に「日本円(オフチェーン)」と「JPYC(オンチェーン)」が共存している構造がユニークで、Web3に不慣れな人でも自然にブロックチェーンを活用できる点が魅力です。

ここでは、HashPortカードならではの利便性と仕組みを、わかりやすく整理して紹介します。

日本円×JPYCの二層構造

HashPortカードを理解するうえで最も重要なのが、日本円とJPYCが違うレイヤー(管理領域)で動いているという点です。

日本円は「オフチェーン」で管理

オフチェーンとは、暗号資産(仮想通貨)で使われるブロックチェーンの外側で動く仕組みのことです。銀行やクレジットカード会社のシステムがこれに当たります。

JPYCは「オンチェーン」で管理

オンチェーンとは、取引の記録がブロックチェーン上で管理される仕組みのことです。

JPYCはAvalancheやPolygonといったブロックチェーン上で発行されるため、取引履歴そのものはブロックチェーンに記録されます。ただし、銀行口座のように個人情報とひも付いて公開されるわけではありません。

ブロックチェーン上で確認できるのは、あくまで「ウォレットアドレス同士のやり取り」のみです。
このウォレットアドレスは、氏名や住所が分かるものではなく、ランダムな英数字の文字列です。

そのため、自分でアドレスを公開しない限り、「誰の取引か」まで第三者に知られることは基本的にありません。実際に外部から確認できるのは、以下の項目です。

・ウォレットアドレス
・取引(トランザクション)の日時
・送受されたJPYC量

銀行口座の入出金履歴が丸見えになる、というイメージとはまったく別物です。

オンチェーンの仕組みは、「個人を監視するため」ではなく、取引を改ざんできない形で安全に記録するための技術として使われています。

二層構造のメリット

  • 日常の決済は円なので扱いやすい
  • 返済や還元で自然にオンチェーン資産を扱える
  • ブロックチェーン特有の「透明性」が活かせる

つまり、Web2(従来の金融)とWeb3(ブロックチェーン)が同時に動いているカードとして、他にない立ち位置を持っています。

JPYCで返済できる利便性

HashPortカードでは、毎月の返済時に日本円かJPYCのどちらかを選べるという特徴があります。

JPYCは「1JPYC≒1円」になるよう設計されたデジタル資産

JPYCは、ステーブルコインの一種で、法定通貨と価値が安定するよう設計されています。価格の上下に左右されにくいため、決済にも還元にも使いやすい通貨です。

技術資料でも、資金決済法上の「電子決済手段」として扱われると明記されています。

JPYCで返済できるメリット

  • ウォレットにJPYCがあれば、そのまま返済に使える
  • 日本円の口座残高に依存しない支払いができる
  • Web3サービスで得たJPYCも活用しやすい

たとえば、NFT販売やブロックチェーンゲームなどで得たJPYCを返済に充てる、といった柔軟な使い方も可能です。

Web3サービスとの相性が良い理由

JPYCはもともとWeb3エコシステムで使われることが多いため、HashPortカードのように還元・返済へ直接つながる仕組みは相性が非常に良いです。

“Web2で使ったお金の結果がWeb3に溜まっていく”という流れが自然に実現されます。

JPYCのオンチェーン還元

HashPortカードでは、利用額の0.3%がJPYCで還元されます。この還元はすべてHashPort Walletに付与され、そのままWeb3サービスに利用できます。

技術資料にも次のように書かれています。

円還元より活用の幅が広いポイント

通常のカード還元(円・ポイント)は用途が限定的ですが、JPYCは次のような用途が可能です。

  • 他の暗号資産と交換
  • 他人への送金
  • Web3サービスの決済手段として使う
  • 将来的な運用や管理にも活用できる

オンチェーン還元が意味すること

ブロックチェーン上の還元は、移動履歴がすべて可視化されます。
還元されたJPYCはユーザー自身が保有するウォレットに入り、銀行口座とは独立して管理できるため、資産の自由度が非常に高くなります。

円の還元では体験できない、**“自分で保管し、自由に動かせるデジタル資産が増えていく”**という実感が得られるのが大きな魅力です。

HashPortカードでできること

HashPortカードは、日常の買い物で使える「普通のクレジットカード」でありながら、返済や還元にJPYCを扱える点が大きな特徴です。Web3を意識しなくても自然にオンチェーン資産へアクセスできるため、従来のカードでは実現できなかった資産活用の幅が広がります。

ここでは、HashPortカードを使うことで具体的にどんなことが可能になるのかを整理して紹介します。

日常の支払いでオンチェーン資産を増やせる

HashPortカードを使うと、いつもの買い物がそのままオンチェーン資産の獲得につながります。

たとえば、1万円の買い物をすると、0.3%の還元として30JPYCが付与されます。JPYCはHashPort Walletに直接入るため、銀行口座やカード会社のポイントのような扱いとは違い、すぐにオンチェーンの資産として管理できます。

円で払って、オンチェーン資産が増える

ここがHashPortカードのユニークな点です。

  • 決済は円(オフチェーン)
  • 還元はJPYC(オンチェーン)

この組み合わせにより、Web3に慣れていない人でも、自然にブロックチェーン上で価値を持てるようになります。

技術資料の説明にもあるように、JPYCはブロックチェーン上で完全に追跡可能であり、ユーザーが受け取った還元の履歴は公開台帳に残り続けます。

資産管理と活用の幅が広がる

JPYCは以下のように使えるため、円還元より行動の幅が広がります。

  • Web3サービスでの支払い
  • 他の暗号資産への交換
  • オンチェーン送金
  • 将来的な運用への活用

従来のクレジットカードポイントとは異なり、自分で保有し、自由に扱えるデジタル資産が増えていくのが最大の魅力です。

JPYC返済によりWeb3との接続がスムーズに

HashPortカードでは、毎月の支払いをJPYCで行うことができます。
JPYC返済はブロックチェーン送金で完結するため、ここからWeb3体験が始まる形になります。

技術資料でも、次のように具体的な流れが示されています。

JPYC返済時は、ユーザーがウォレットからJPYCを送金し、システムがチェーン上のトランザクションを検知して返済を処理する

JPYC返済のメリット

  • 銀行口座の残高を気にせず返済できる
  • Web3で得た資産をそのまま活用できる
  • オンチェーン履歴が返済として利用される透明性の高さ

JPYCは「1JPYC ≒ 1円」となるよう設計されているため、返済額のイメージもしやすく、暗号資産に不慣れでも扱いやすい構造になっています。

ブロックチェーン送金が返済になる新体験

従来のカードでは、返済方法は「口座引き落とし」か「銀行振込」のいずれかでした。
そこに「ウォレットからのオンチェーン送金」という新しい選択肢が加わったことで、Web3に触れたことがない人でも、自然とブロックチェーン送金の仕組みに触れることができます。

Web3サービス利用の起点になる

HashPortカードは、単なる「支払い用カード」ではありません。還元や返済を通じてJPYCを扱うようになるため、自然とWeb3サービスの利用が身近になります。

HashPort Walletとの連携が深い

HashPortカードと紐づけて使うウォレットは「HashPort Wallet」です。このウォレットには、

  • JPYC還元の受け取り
  • JPYC返済の送金
  • その他のオンチェーン送金・受取

といった機能が集約されており、Web3への入口としての役割も果たします。

技術資料でも、HashPort WalletがJPYC送受信の中心になると説明されています。

他の暗号資産への交換・送金も可能

JPYCはブロックチェーン資産であるため、

  • 他のトークンに交換
  • 他のウォレットに送金
  • Web3アプリやサービスで利用

といった行動が可能です。

これにより、HashPortカードは「日常消費 → Web3経済圏への接続」という流れをつくる起点になります。

今後の拡張性にも期待できる

技術資料でも示されているように、HashPortカードは「Web2とWeb3を橋渡しする」構造そのものが中心にあるため、将来的なサービス連携や利用範囲の拡大にも適しています。

Web3を日常に取り込む第一歩として、非常に扱いやすい設計になっている点が魅力です。

HashPortカードの注意点

HashPortカードは、円とJPYCの両方を扱える利便性の高いカードですが、仕組みが従来のクレジットカードとは少し異なるため、利用するうえで知っておきたいポイントがあります。ここでは、利用前に押さえておくべき注意点をまとめて解説します。

JPYCを扱うための基礎知識が必要

HashPortカードは、日常利用の部分(決済)は通常のクレジットカードと同じですが、還元と返済の一部がJPYCというオンチェーン資産で行われる点が特徴です。

そのため、JPYCを活用する場合は、次のような基本知識が求められます。

ウォレット操作が必要になる

JPYCはHashPort WalletというWeb3ウォレットで管理されます。ウォレットとは、ブロックチェーン上の資産を管理するための“デジタル財布”のようなもので、暗号資産の送受信ができます。

技術資料では、JPYCの返済時、ウォレットからブロックチェーン送金を行う仕組みが説明されています。

JPYC返済時はユーザーがウォレットからJPYCを送金し、チェーン上のトランザクションを検知して返済処理を行う

つまり、JPYC返済を利用したい場合には、ウォレットの基本的な操作や、送金の流れを理解しておく必要があります。

JPYCが「電子決済手段」であることを知っておく

JPYCは資金決済法上の「電子決済手段」に該当し、日本円と価値が連動するステーブルコインです。
価格が安定しているため扱いやすい一方で、銀行口座へ直接戻すことはできない点も理解しておく必要があります。

JPYCは日本円と1:1価値連動を目指すステーブルコインで、電子決済手段に分類される

JPYCはあくまでもブロックチェーン上で管理されるデジタル資産であり、銀行やカード会社の仕組みとは性質が異なります。

チェーン対応の制限

HashPortカードが扱えるJPYCは、Avalanche(アバランチ)Polygon(ポリゴン) の2つのチェーンに対応しています。

ブロックチェーンはネットワークごとに仕様が異なるため、「どのチェーンに対応しているJPYCなのか」を誤って扱うと送金トラブルの原因になりかねません。

技術資料にも次のように明記されています。

JPYC対応チェーン:Avalanche / Polygon

注意点

  • 他のチェーン(Ethereumなど)のJPYCは返済や還元では利用できない
  • チェーンを跨いだ送金には追加の操作や手数料が必要になる場合がある
  • 将来的に対応チェーンが拡張される可能性あり(現時点では記載なし)

Web3に慣れていない人は、チェーンの違いが最初は分かりにくく感じるかもしれませんが、HashPort Wallet内ではJPYCのチェーンが明確に管理されるため、誤送金のリスクは比較的抑えられています。

JPYC返済にはブロックチェーン手数料が発生

JPYC返済はブロックチェーン上の送金で行われるため、送金のたびに「ガス代」と呼ばれる手数料が発生します。

ガス代とは

ガス代(Gas fee)は、ブロックチェーン上で取引(トランザクション)を実行する際にネットワークへ支払う手数料です。暗号資産の仕組みで動作しているため、銀行振込とは異なり、都度小額の費用が必要になります。

技術資料でも、JPYC返済の流れが「オンチェーン送金」であることが強調されています。

JPYC返済 → ユーザーがブロックチェーン送金
返済確認 → HashPort/Nudge側がチェーンを監視して入金判定

ガス代が発生するタイミング

  • JPYC返済時
  • JPYCの送金時
  • 必要に応じてチェーンを跨ぐ操作をする場合

注意点

ガス代はネットワーク混雑状況によって変動するため、日によって金額が異なることがあります。返済額にガス代は含まれないため、別途少量の暗号資産(AVAXまたはMATIC)が必要です。

JPYCだけ持っていても送金できない点は、初めてWeb3を扱う人がつまずきやすい部分なので、事前に理解しておくと安心です。

HashPortカードの技術構造をわかりやすく解説

HashPortカードは、表面的には「日本円で支払ってJPYCで還元されるカード」ですが、その裏側では Web2(従来の金融システム)とWeb3(ブロックチェーン)の2つの技術レイヤーが連携 しています。

この仕組みがあることで、利用者は特別な意識をしなくても自然とオンチェーン資産を扱えるようになっています。

ここでは、技術資料をもとに、Web2とWeb3がどのように役割分担しながら動いているのかをわかりやすく解説します。

Web2レイヤー(円の世界)が担う役割

Web2レイヤーとは、従来からある金融インフラのことで、クレジットカード・銀行・決済ネットワークといった仕組みの総称です。HashPortカードの決済部分は、このWeb2レイヤーが完全に担当しています。

技術資料では、Web2側の流れが次のように説明されています。

決済 → Visaネットワークで円建て処理
請求 → Nudgeのクレジットカードシステム
引き落とし → 銀行システム

Visaネットワーク

加盟店での支払いは、一般的なクレジットカードと同じくVisaネットワークで処理されます。
そのため、店側はHashPortカードを「普通のVisaカード」として扱えます。

銀行システムとの連携

日本円での返済を選んだ場合は、銀行口座からの自動引き落としが行われる仕組みです。

利用者が意識する必要がない部分

  • 暗号資産が決済プロセスに関わることはない
  • 店舗側がWeb3を対応している必要はない
  • カード決済はこれまでどおり円建てで完結

このように、日常のカード利用は100%Web2の世界で動いています。

Web3レイヤー(JPYCの世界)が担う役割

Web3レイヤーは、ブロックチェーンを基盤とした仕組みで、JPYCの送受信・還元・オンチェーン管理がこのレイヤーで行われています。HashPortカードのもう一つの特徴的な側面がここにあります。

技術資料では、Web3側の構造として次が説明されています。

還元 → HashPort WalletにJPYCを送付
JPYC返済 → ユーザーがブロックチェーン送金
返済確認 → HashPort/Nudge側がチェーン上の入金を監視して判定

HashPort Wallet

ユーザーがJPYCを受け取ったり返済に使ったりする際の中心となるのがHashPort Walletです。ウォレットは暗号資産を保管するデジタル財布のようなもので、JPYCの履歴や残高を管理します。

オンチェーン還元

JPYCの還元はブロックチェーン上で行われるため、履歴がチェーンに記録され、透明性が高い点が特徴です。

JPYC返済の自動判定

JPYCで返済する場合、ユーザーはウォレットからJPYCを送金します。その後、HashPort側とNudge側のシステムがブロックチェーンを監視し、

  • 誰が
  • いくら
  • どのチェーンで
  • いつ送金したか

をチェックして返済処理を完了させます。

この仕組みは、従来のクレジットカードにはないWeb3ならではの“公開台帳を利用した自動判定”の仕組みです。

円は追跡不可だがJPYCは追跡可能

HashPortカードの構造を理解するうえで、日本円とJPYCの「追跡性の違い」は非常に重要なポイントです。

日本円は「オフチェーン」

銀行やカード会社の内部システムで管理されるため、ユーザーは、

  • カード明細
  • 請求書

のような形でしか履歴を見ることができません。

技術資料でも次のように述べられています。

JPYCは「オンチェーン」

ブロックチェーン上に存在するため、すべての履歴が公開されています。

この違いが生むメリット

  • 還元や返済の透明性が高い
  • JPYCの移動は不正があれば即座に確認できる
  • 利用者自身が資産の流れを完全に把握できる

一方で、暗号資産の扱いに慣れていない人にとっては、オンチェーン資産の公開性が新鮮に感じられるかもしれません。

二層構造が橋渡しを実現する

日本円=オフチェーン
JPYC=オンチェーン

この構造こそが、技術資料の言う “Web2とWeb3の橋渡し” を可能にしています。

ユーザーは普段どおり円で買い物をしつつ、裏側ではWeb3が静かに動いていること。これがHashPortカードの最大の価値と言えます。

HashPortカードの審査基準

HashPortカードは、従来のクレジットカードと同じく「審査」を通過してから利用できます。

名前にWeb3やステーブルコインといった要素が含まれるため、暗号資産に関連した特別な審査が行われるイメージを持つ人もいますが、実際には一般的なクレジットカード審査に近い仕組みです。

まず押さえておくべきなのは、HashPortカードの審査を担当しているのはHashPortではなく、Nudge(ナッジ)株式会社であるという点です。公式の技術資料でも、次のように明確に説明されています。

HashPortカードの審査はWeb3ではなく、従来の金融領域の枠組みで理解するほうが正確と言えます。

Nudgeが行う基本的な審査内容

Nudgeは若年層にも利用されているVisaカードを提供しており、審査は「一般的なクレジットカード+AIによる柔軟な審査」の組み合わせで行われています。

公開されている情報や複数の解説によると、Nudgeカードでは次のような項目が重視されます。

申込者の基本情報

Nudgeカードは18歳以上で本人確認書類があれば申し込み可能で、高校生も利用できます。

信用情報(クレジットヒストリー)

カード会社は信用情報機関(CICなど)に照会し、過去の支払い遅延や金融事故の有無を確認します。
Nudgeも同様に信用情報を参照するとされています。

収入や生活状況

NudgeはAIを活用した審査モデルを採用しており、従来のカードよりも柔軟に判断が行われます。
解説記事では、次のような要素が審査に影響する可能性があると説明されています。

  • 年齢
  • 銀行口座の動き
  • 収入の安定性
  • 過去の延滞や金融トラブルの有無

つまり、HashPortカードの審査基準は「暗号資産を扱うカード」というよりも、Nudgeが提供する一般的なクレジットカードの審査基準に準じていると理解するのが正しいです。

暗号資産の保有状況は審査に影響するのか

ここは多くの人が気になるポイントですが、結論は次のとおりです。

暗号資産(JPYC、ETHなど)の保有量が審査に直接使われる仕組みは確認されていません。

また、Nudgeの公式リリースや外部メディアの記事でも

  • 暗号資産残高を参照して審査する
  • ウォレットの履歴をスコアリングに使う
  • 暗号資産を担保に限度額が変動する

といった説明はないので、審査基準は一般的なクレジットカードと同様に企業秘密になっていると考えられます。

一部サイトの「暗号資産担保型カード」説について

調査の結果、比較サイトの中には「暗号資産を担保に限度額が変わる」と書かれたものも見つかりました。

しかしこれは最新の技術資料の内容と矛盾しています。HashPortもNudgeもそのような発表をしていません。

Web3には“暗号資産担保型クレジットカード”という別の概念があるため、情報が混ざってしまった可能性が高いです。公式資料の立場から見れば、HashPortカードは暗号資産担保型のカードではないと断言できます。

暗号資産保有量が関わる可能性はあるのか

暗号資産の保有量が審査に直接使われることはありませんが、銀行口座の動きや収入の種類によっては、間接的な影響が出る可能性があります。

例えば:

  • 暗号資産取引所からの入金・出金が銀行口座に記録される
  • 収入源がWeb3関連のプロジェクトである
  • 入出金パターンが一般的な利用者と異なる

といった要素は、クレジットカード審査における「属性情報」「収入の安定性」の一部として扱われる可能性があります。

ただしこれは、「暗号資産だから」審査に影響するというより、銀行の取引履歴や収入の種類として扱われるというだけであり、HashPortカード特有の影響ではありません。

まとめ

HashPortカードの審査内容を整理すると、次のようにまとめられます。

  • HashPortカードの審査はNudgeが担当している
  • 暗号資産の保有量は審査に利用されない
  • クレジットカードとして一般的な審査項目(信用情報・収入・属性情報)が中心
  • AIを活用した審査により、従来より柔軟な判断が行われる可能性がある
  • 「暗号資産担保型」ではないため、ウォレット残高やJPYCの量で枠が変動することはない

HashPortカードはWeb3と円をつなぐユニークなカードですが、利用開始までのハードルは従来型クレジットカードと大きく変わりません。

返済や還元でJPYCを扱うという独自性を持ちながらも、審査面では安心して利用できる仕組みと言えます。

HashPortカードは、日本円での決済という使い慣れた体験を保ちながら、返済や還元の場面でJPYCというオンチェーン資産を自然に扱えるように設計されたユニークなクレジットカードです。

決済は従来のVisaネットワークで処理されるため日常利用に特別な操作は必要ありませんが、還元や返済ではブロックチェーンが静かに動き、Web3の利点である透明性と資産の自由度をそのまま享受できます。

日本円とJPYCが別々のレイヤーで管理される二層構造は、従来金融とWeb3の橋渡しとして機能し、利用者は意識しなくても新しい金融の形に触れることができます。

審査はNudgeの基準による一般的なクレジットカード審査であり、暗号資産の保有量は影響しない点も安心材料です。

日常の支払いをきっかけにオンチェーン資産が自然と蓄積されていく仕組みは、これからの金融サービスのあり方を感じさせるものであり、新しい選択肢としての価値を十分に備えています。

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