SBIラップの評判は?|手数料と運用実績を公式の数値で確認
SBIラップの評判で論点になるのは、手数料の水準、NISAで使えるかどうか、換金にかかる日数です。
いずれもSBI証券が公表している仕様で説明できます。AI投資コースは年率0.660%(税込)・1万円から申し込めて、NISA・iDeCoの対象外です。
5つのコースの手数料、公表日付きの運用実績、ウェルスナビ・楽ラップとの違いまで分かります。
- 3行要約
①SBIラップはSBI証券の口座で使う投資一任型のロボアドバイザー
②AI投資コースの投資一任手数料は年率0.660%(税込)、1万円から申込可能
③NISA・iDeCoの対象外で、換金は原則6営業日後という仕様
SBIラップの評判を仕様で整理
SBIラップの評判で挙がる論点は、どれも公式の仕様で説明できます。評価される点は手数料率・1万円からの申込・おまかせの運用・ポイント付与の4つで、指摘される点はNISA非対応・評価額の反映の遅れ・換金日数・リスク許容度の選択の4つです。
下の表は、論点ごとに公式の事実と、詳しく扱う見出しを並べたものです。数値はAI投資コースの値で、ほかのコースは5つのコースの比較表にまとめています。
| 論点 | 公式の仕様 | 詳しく扱う見出し |
| 手数料率(評価される点) | 投資一任手数料は運用資産額に対して年率0.660%(税込)、解約時の手数料はなし | SBIラップの手数料 |
| 少額で始められる(評価される点) | 申込は1万円以上、積立は1,000円以上、どちらも1,000円単位 | 申込金額と積立の条件 |
| おまかせの運用(評価される点) | 投資配分の変更は原則月1回で、相場急変時は臨時でも行う | SBIラップとは |
| ポイント(評価される点) | 月間平均運用資産額1,000万円未満は年率0.10%、以上は0.20% | SBIラップの手数料 |
| NISA(指摘される点) | NISA、iDeCoの対象外 | SBIラップのデメリット |
| 評価額の反映(指摘される点) | 投資対象ファンドは米国市場の終値を翌営業日に取り込む | SBIラップのデメリット |
| 換金日数(指摘される点) | 16時までの申込で原則6営業日後に換金 | SBIラップのデメリット |
| リスク許容度(指摘される点) | AI投資コースは運用コースを選ばず、AIがリスクを調整する | SBIラップのデメリット |
評価される点の根拠になる仕様
コストが運用資産額に対する年率で決まり、売買のたびに手数料がかからない点が評価の土台になっています。AI投資コースの投資一任手数料は年率0.660%(税込)で、一部換金や解約のときの手数料はかかりません。
申込金額は1万円以上で、積立は月1,000円から設定できます。月間の平均運用資産額に応じてポイントが付くSBIラップマイレージも、ほかのロボアドバイザーとの違いとして公式が挙げている仕様です。
出典:SBI証券『よくある質問|AI投資コース|SBIラップ』
指摘される点の根拠になる仕様
指摘される点は、投資一任という契約の形から生まれる制約です。NISAとiDeCoの対象外で、換金にも申込から数営業日かかります。
AI投資コースでは運用コース(リスク許容度)を利用者が選ぶ仕組みがありません。相場に合わせてAIがリスクを調整する設計で、自分で守りと攻めの配分を決めたい人には合わない仕様です。
出典:SBI証券『重要情報シート(個別商品編)SBIラップ』
SBIラップとは
SBIラップは、SBI証券が契約の締結を代理し、株式会社FOLIOが投資運用業者として運用する投資一任サービスです。2022年3月31日に提供が始まり、2022年4月7日に運用を開始しています。
FOLIOは関東財務局長(金商)第2983号の金融商品取引業者で、2021年8月末からSBIグループに参画しています。SBI証券の登録番号は関東財務局長(金商)第44号です。
投資一任契約とロボアドバイザーの関係
投資一任契約は、投資判断の全部または一部を投資運用業者に任せ、売買の発注に必要な権限も委ねる契約です。SBIラップでは、銘柄の選定、売買注文、リバランスまでをFOLIOが行います。
そのため利用者が自分で投資信託を個別に売買することは、原則としてできません。契約期間は1年で、その後は毎年自動で更新されます。
出典:SBI証券『重要情報シート(個別商品編)SBIラップ』
SBI証券の総合口座が前提
SBIラップを始めるには、SBI証券の総合口座の開設が必要です。申し込めるのはインターネット取引口座を持つ個人で、法人口座では申し込めません。
総合口座を開く手順や必要書類、開設時のキャンペーンはSBI証券の口座開設キャンペーンの記事で扱っています。
出典:SBI証券『よくある質問|AI投資コース|SBIラップ』
SBI証券版と「SBIラップ×SBI新生銀行」の違い
名前が似たサービスに、SBI新生銀行の店舗で申し込む「SBIラップ×SBI新生銀行」があります。2022年10月に提供が始まり、2026年1月23日時点で預り資産残高が1,000億円を超えました。
こちらはリスク許容度に応じて5つの運用スタイルから選ぶ形式で、SBI新生銀行の店舗での対面相談とSBI証券の金融商品仲介口座を組み合わせています。SBI証券のウェブで申し込むコースとは窓口が違います。
| 比較項目 | SBIラップ(SBI証券) | SBIラップ×SBI新生銀行 |
| 申込の窓口 | SBI証券のウェブサイト | SBI新生銀行の店舗(対面) |
| 口座 | SBI証券の総合口座(インターネット取引口座) | SBI証券の金融商品仲介口座 |
| 運用の選び方 | 5つのコースから選ぶ(AI投資コースはリスク許容度の選択なし) | リスク許容度に応じて5つの運用スタイルから選ぶ |
| SBIラップマイレージ | 対象(インターネットコース) | 対象外 |
出典:SBI新生銀行『投資一任サービス「SBI ラップ×SBI 新生銀行」預り資産残高 1,000 億円突破のお知らせ』
SBIラップの5つのコースの違い
SBI証券で申し込めるSBIラップには、運用の考え方が違う5つのコースがあります。投資一任手数料はAI投資コースが年率0.660%、ほかの4コースは0.715%〜0.770%です。
| コース | 運用の考え方 | 投資助言 | 投資一任手数料(年率・税込) | 実質的な信託報酬(年率・税込) | 申込・積立の下限 | 換金の目安 |
| AI投資コース | AIの予測をもとに8資産の配分を原則月1回変更 | なし(FOLIOが運用) | 0.660% | 平均0.294%程度 | 1万円以上・積立1,000円以上 | 原則6営業日後 |
| 匠の運用コース | 野村アセットマネジメントの戦略でアクティブファンドに投資 | 野村アセットマネジメント | 0.770% | 平均0.695%程度 | 1万円以上・積立1,000円以上 | 概ね7営業日後 |
| レバナビコース | 黄金比ポートフォリオにレバレッジをかけ、倍率を相場に応じて自動で変更 | 大和アセットマネジメント | 0.770% | 平均0.626%程度 | 1万円以上・積立1,000円以上 | 原則7営業日後 |
| レバチョイスコース | 黄金比ポートフォリオにレバレッジをかけ、倍率を5つのスタイルから選ぶ | 大和アセットマネジメント | 0.715% | 0.409%〜0.844%程度 | 1万円以上・積立1,000円以上 | 原則7営業日後 |
| ALL株式コース | 3つの株式戦略で世界株式を上回る成果を目指す | 三井住友DSアセットマネジメント | 0.770% | 0.773%程度まで | 1万円以上・積立1,000円以上 | 原則6営業日後 |
SBIラップのトップページには、この5コースのほかに「Oliveコンサルティング仲介コース限定」のOliveコンサルティングコースも掲載されています。こちらはSBIラップマイレージの対象外です。
出典:SBI証券『サービス概要|SBIラップ』、『SBIラップ』
AI投資コース
AI投資コースは、40種以上のマーケットデータなどからAIが各資産のリターンの予測値を出し、その値をもとに投資配分を決めるコースです。投資先は米国株式・先進国株式・新興国株式・米国債券・米国ハイイールド債券・新興国債券・米国不動産・金の8資産です。
8種類のラップ専用の投資信託を通じて米国上場のETFに投資します。ETFの分配金は投資対象ファンドの中で同じETFに再投資されます。
出典:SBI証券『サービス概要|AI投資コース|SBIラップ』
匠の運用コース
匠の運用コースは、FOLIOが運用し、野村アセットマネジメントが投資助言業者として加わるコースです。2023年7月15日に提供が始まり、同社の「オールウェザー・ファクターアロケーション戦略」でファンドの組み合わせを決めます。
投資先は日本株式、世界株式、国内債券、外国債券、グローバルREIT、J-REITなどのアクティブファンドです。投資一任手数料は年率0.770%(税込)で、投資対象ファンドの信託報酬は0.374%〜1.078%と銘柄ごとに幅があります。
出典:SBI証券『サービス概要|SBIラップ』、『レポート・コラム|匠の運用コース』
レバナビコースとレバチョイスコース
2つのコースは、大和アセットマネジメントが決める「黄金比ポートフォリオ」にレバレッジをかけて運用する点が共通しています。違いはレバレッジ倍率の決め方で、レバナビは相場の変動に応じて倍率が自動で変わり、レバチョイスは5つのスタイルから利用者が選びます。
レバチョイスのスタイルは、初回購入のあとならいつでも変更できます。レバナビと、レバチョイスの5スタイルのうち1つを同時に持つこともできますが、レバチョイスで2つのスタイルを同時に選ぶことはできません。
投資対象ファンドには、純資産総額の概ね3倍相当額の投資を行う「トリプルファンド」が含まれます。公式は、値動きが対象市場より大きくなり得る高リスク商品で、初心者向けではないと明記しています。投資金額を超える損失は発生しない仕組みです。
出典:SBI証券『よくある質問|レバレッジ運用|SBIラップ』
ALL株式コース
ALL株式コースは、米国株式、先進国株式(除く米国)、新興国株式に投資する株式100%のコースです。
三井住友DSアセットマネジメントが投資助言を行い、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)を上回る成果を目指す設計になっています。
投資一任手数料は年率0.770%(税込)で、投資対象ファンドの信託報酬は0.583%です。2025年12月20日に提供が始まった、5コースのなかで新しいコースです。
出典:SBI証券『サービス概要|SBIラップ』、『レポート・コラム|ALL株式コース』
複数コースの同時保有
SBIラップは、1つのコースを契約したあとでも別のコースを追加で申し込めます。すでに契約しているコースがある場合は、ラップサマリー画面のタブから別のコースへ進みます。
購入や積立もコースごとに設定する仕組みで、画面ではコースのタブを選んでから「購入」や「積立」のボタンを押します。複数のコースを持つ場合は、それぞれの手数料率と換金日数が別々にかかる点に注意してください。
出典:SBI証券『はじめ方・操作ガイド|AI投資コース|SBIラップ』
SBIラップの手数料
AI投資コースで利用者が負担する費用は、投資一任手数料と、投資対象ファンドを通じて差し引かれる信託報酬などの2層です。買付や解約の手数料はかかりません。
| 費用の項目 | 料率(AI投資コース) | かかり方 |
| 投資一任手数料 | 年率0.660%(税込) | 運用資産額(現金部分を除く)に対して日次で計算 |
| 投資対象ファンドの信託報酬 | 年率0.1606%(税込) | 信託財産から差し引かれる |
| ETFの経費率 | 年率0.03%〜0.49%程度 | 銘柄ごとに異なり、ファンドの中で差し引かれる |
| 実質的な信託報酬の合計 | 年率0.218%〜0.399%程度(税込) | 8ファンドの組み入れ状況で変わる |
| 解約時の手数料 | なし | 一部換金・全部解約とも |
出典:SBI証券『手数料・ポイントプログラム|AI投資コース|SBIラップ』
投資一任手数料
投資一任手数料は、日々の運用資産額に0.660%を掛けて365で割った額を毎日積み上げる仕組みです。現金部分は計算の対象から外れます。
1か月分の合計は、その月の最終営業日の前営業日に、SBIラップ口座の現金部分から自動で差し引かれます。1円未満は切り捨てです。
出典:SBI証券『手数料・ポイントプログラム|AI投資コース|SBIラップ』
投資信託とETFのコスト
信託報酬とETFの経費率は、投資対象ファンドの中で差し引かれるため、別に支払う費用ではありません。ただし基準価額にはその分が反映されます。
公式が示す実質的な信託報酬の平均値0.294%(年率・税込)は、2012年1月4日〜2022年4月6日のバックテストと、2022年4月7日〜2025年12月30日の実績の投資配分をもとに計算した参考値です。
公式は、将来の運用でこの数値を上回る場合があるとしています。
8つのファンドの実質的な信託報酬は、米国株式・先進国株式・米国債券が0.1906%、米国ハイイールド債券が0.6506%と、資産ごとに差があります。米国ハイイールド債券、新興国債券、金の比率が高い月は、その分だけ実質的なコストが上がる仕組みです。
出典:SBI証券『サービス概要|AI投資コース|SBIラップ』
SBIラップマイレージのポイント付与
SBIラップマイレージは、月間の平均運用資産額に応じてポイントが付くプログラムです。付与率は1,000万円未満で年率0.10%、1,000万円以上で年率0.20%で、JALポイントを選んだ場合は0.05%と0.10%になります。
計算式は「月間平均運用資産×付与率÷365日×その月の実日数」です。公式の例では、平均運用資産額1,000万円の31日の月に1,698ポイントが付きます。
対象はインターネットコースの口座で、ポイントは翌月中旬ごろに付与されます。SBIラップの専用ファンドの残高は、投資信託の投信マイレージの対象外です。
解約・換金に手数料はかからない
一部換金でも全部解約でも、SBIラップを売却するときの手数料はかかりません。換金代金は、費用などを差し引いたうえでSBI証券の総合口座に入ります。
総合口座から銀行口座へ移すには、SBI証券のサイトで別に出金の手続きをします。換金を申し込んだだけでは銀行口座に入金されない点に注意してください。
出典:SBI証券『よくある質問|AI投資コース|SBIラップ』
SBIラップの運用実績
SBI証券は、各コースの運用実績を毎月レポートで公表しています。2026年10月16日公表のレポートでは、AI投資コースの運用開始来(2022年4月7日〜2026年9月30日)の実績は+87.69%、2026年9月の月間は-4.06%でした。
同じ日のレポートで、比較対象として示す「一般的なロボアドバイザー」の運用シミュレーションとの差は+1.81ptです。いずれも過去の実績で、将来の運用成果を示唆・保証するものではありません。
出典:SBI証券『<SBIラップ AI投資コース 2026年9月の実績>』
公表されている数値の読み方
公表値は、運用開始日から投資していた場合の累積の騰落率で、年率ではありません。運用手数料を年率0.66%(税込)徴収し、リバランスでは目標の配分とのずれがない状態を保ったと仮定して計算されています。
投資対象ファンドは米国市場の終値を翌営業日に取り込むため、9月の実績には9月29日までの米国市場の値動きが反映されています。実際の口座の損益は、入金の時期や金額によって公表値と違ってきます。
出典:SBI証券『<SBIラップ AI投資コース 2026年9月の実績>』
利回りを年率で見るときの注意
公表値は1年あたりの利回りではありません。+87.69%は約4年半の累積の値なので、1年あたりの利回りとして比べることはできません。
公式レポートは直近1か月・3か月・6か月・1年の騰落率も載せていますが、いずれも年率ではない期間の値です。他のサービスと比べるときは、同じ期間・同じ手数料の扱いで計算された数値どうしで並べる必要があります。
他のコースの公表状況
ほかの4コースも、2026年10月16日に9月の実績を公表しています。運用開始日が違うため、期間の長さはコースごとに異なります。
| コース | 運用開始日 | 運用開始来の実績(〜2026年9月30日) | 2026年9月の月間 | 公式の比較対象との差 |
| AI投資コース | 2022年4月7日 | +87.69% | -4.06% | 一般的なロボアドバイザー比+1.81pt |
| 匠の運用コース | 2023年7月19日 | +42.96% | -3.39% | 合成指数比+2.96pt |
| レバナビコース | 2025年2月14日 | +21.38% | — | 黄金比ポートフォリオ比+11.08pt |
| ALL株式コース | 2025年12月24日 | +10.84% | -1.59% | 世界株式(円建て)比-1.52pt |
各コースの実績は、それぞれの投資一任手数料(匠の運用・レバナビ・ALL株式は年率0.77%)を徴収したと仮定した計算です。レバチョイスコースはスタイルごとの公表で、1つの数値にまとまっていません。
出典:SBI証券『<SBIラップ 匠の運用コース 2026年9月の実績>』、『<SBIラップ ALL株式コース 2026年9月の実績>』
S&P500と並べるときの前提
AI投資コースは8資産に分散するコースで、米国株式の比率は月ごとに変わります。2026年9月7日のリバランスでは、米国株式を約30%から約40%に引き上げました。
S&P500は米国株式だけの指数なので、株式・債券・不動産・金を組み合わせるAI投資コースとは値動きの前提が違います。公式レポートがAI投資コースの比較に使っているのはS&P500ではなく、一般的なロボアドバイザーの運用シミュレーションとTOPIXです。
株式100%で比べたいなら、ALL株式コースが比較対象に置くMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスの方が前提は近くなります。表示した実績はすべて過去のもので、将来の運用成果を示すものではありません。
出典:SBI証券『<SBIラップ AI投資コース 2026年9月の実績>』
申込金額と積立の条件
SBIラップは、5つのコースとも1万円から始められます。積立は月1回、1,000円から設定できる仕組みです。
申込は1万円以上・1,000円単位
初回と追加の購入は、1万円以上1,000円単位で申し込みます。購入の締切は毎営業日16時で、原則として申込日の夜に総合口座からSBIラップ口座へ購入代金が振り替えられます。
新規契約の締切は毎日13時で、契約手続きは原則として申込日の翌日の朝に完了します。契約が終わったあとで、管理画面から購入の手続きをすると運用が始まります。
出典:SBI証券『サービス概要|AI投資コース|SBIラップ』
積立の下限額
積立は1,000円以上1,000円単位で、毎月20日(休日の場合は翌営業日)に総合口座から積立金が振り替えられます。毎月19日の23時55分までに設定を終えると、その月の20日から反映されます。
5つのコースとも、公式FAQの積立可能額は1,000円以上(1,000円単位)です。積立日に購入や換金の注文が処理中だと、その月の積立は行われません。
出典:SBI証券『サービス概要|AI投資コース|SBIラップ』、『よくある質問|ALL株式コース』
入金と積立の引落し方法
SBIラップ口座への入出金は、SBI証券の総合口座との間の振替で行う仕組みです。購入代金も積立金も、総合口座の残高から振り替えられます。
積立資金を銀行口座から用意したい場合は、SBI証券の「銀行引落サービス」で引落対象に「SBIラップ積立」を選びます。銀行口座から総合口座への入金の反映には約2週間かかるため、初回の積立日から逆算して設定してください。
出典:SBI証券『はじめ方・操作ガイド|AI投資コース|SBIラップ』
SBIラップのデメリット
SBIラップのデメリットは、商品の仕組みから決まる制約です。NISAが使えないこと、評価額の反映と換金に時間がかかること、コストが保有中ずっと続くことが主な点になります。
NISA口座では使えない
SBIラップは、NISAとiDeCoの対象外です。運用益には通常の課税がかかるため、非課税の枠を優先して使いたい人は、先にNISAで投資信託を買う方法も検討してください。
ロボアドバイザーでもNISAに対応する仕組みを持つサービスはあり、その例としてウェルスナビのNISAの仕組みを別の記事で解説しています。
出典:SBI証券『重要情報シート(個別商品編)SBIラップ』
評価額の反映にタイムラグがある
AI投資コースの投資対象ファンドは、米国市場の終値を翌営業日に取り込んで基準価額に反映します。米国市場で大きく動いた日の結果は、日本の翌営業日まで評価額に表れません。
購入後の残高も、約定結果がサマリー画面に反映されるのは申込から3営業日後が目安です。売買のタイミングを日単位で選びたい人には合わない仕組みといえます。
出典:SBI証券『<SBIラップ AI投資コース 2026年9月の実績>』、『はじめ方・操作ガイド』
換金は原則6営業日後
AI投資コースの換金は、金額指定売却を毎営業日16時までに、解約を毎日16時までに申し込むと、原則6営業日後に行われます。海外市場の休場日をはさむと6営業日を超えることもあります。
匠の運用コースは概ね7営業日後、レバナビとレバチョイスは原則7営業日後と、コースによって日数が違います。代金は総合口座に入るので、銀行口座へ移すには出金の手続きがもう1つ必要です。
急な出費に備えるお金は運用に回さず、預金で分けておくと換金日数を気にせずに済みます。
出典:SBI証券『よくある質問|AI投資コース|SBIラップ』、『よくある質問|匠の運用コース』
AI投資コースはリスク許容度を選べない
一般的なロボアドバイザーは、リスク許容度に応じた複数のコースから1つを選ぶ形式です。AI投資コースにはこの選択がなく、相場に合わせてAIがリスクを調整します。
自分でリスクの水準を決めたい人は、5つのスタイルから選べるレバチョイスコースが該当します。ただしレバレッジを使うコースなので、価格変動の大きさを理解したうえで検討してください。
出典:SBI証券『よくある質問|AI投資コース|SBIラップ』
手数料は運用資産額に対して毎年かかる
投資一任手数料は売買のたびではなく、運用資産を持っている間、毎日計算されて毎月差し引かれます。AI投資コースで100万円を1年間持ち続けると、投資一任手数料だけで6,600円になる計算です。
これに実質的な信託報酬が加わるため、長く持つほど費用の総額は大きくなります。重要情報シートでは、SBI証券が扱うバランス型投資信託のなかに、SBIラップより費用の少ないものもあると説明しています。
出典:SBI証券『手数料・ポイントプログラム|AI投資コース|SBIラップ』、『重要情報シート(個別商品編)SBIラップ』
SBIラップの税金と口座区分
SBIラップの利益は、通常の公募株式投資信託と同じく課税の対象です。NISAの非課税は使えないため、デメリットの章で触れたとおり税引き後の金額で考える必要があります。
SBIラップの利益にかかる税率20.315%
投資対象ファンドの売却益は申告分離課税の対象で、税率は20.315%(所得税及び復興特別所得税15.315%、住民税5%)です。SBIラップでは特定口座を使えます。
投資一任手数料は、必要経費として算入できます。特定口座と一般口座の違いや、源泉徴収あり・なしの選び方は特定口座とNISA口座の違いの記事で扱っています。
出典:SBI証券『重要情報シート(個別商品編)SBIラップ』
リバランス時の売却と課税のタイミング
リバランスでは投資対象ファンドの売却も行われるため、利益が出ていればその時点で譲渡益が生じます。匠の運用コースの公式レポートは、実績の計算に分配金やリバランス時の譲渡益にかかる税金を含めていないと明記しています。
公表される運用実績は税引き前の数値なので、手取りで考えるときは税金の分を差し引いて見てください。
出典:SBI証券『<SBIラップ 匠の運用コース 2026年9月の実績>』
ウェルスナビ・楽ラップとの比較
同じ投資一任型のサービスとして、ウェルスナビと楽天証券の楽ラップを並べました。手数料率はSBIラップのAI投資コースが年率0.660%、ウェルスナビが年率1.1%(税込)で、申込の下限はいずれも1万円です。
| サービス | 提供会社 | 投資一任手数料など(年率・税込) | 申込の下限 | 公式サイト |
| SBIラップ(AI投資コース) | SBI証券(運用はFOLIO) | 0.660% | 1万円 | 公式サイト |
| ウェルスナビ | ウェルスナビ株式会社 | 1.1%(通常の口座。3,000万円を超える部分は0.55%) | 1万円 | 公式サイト |
| 楽ラップ | 楽天証券 | 固定報酬型は合計0.715%まで | 1万円 | 公式サイト |
ウェルスナビとの違い
ウェルスナビの通常の口座の手数料は預かり資産の年率1%(税込1.1%)で、3,000万円を超える部分は年率0.5%(税込0.55%)です。このほかにETFの保有コストが年率0.05%〜0.12%程度かかります。
運用対象の持ち方も違います。ウェルスナビはETFで運用し、SBIラップは専用の投資信託を通じてETFに投資します。ウェルスナビには「おまかせNISA」があり、手数料が枠によって変わる仕組みはウェルスナビのNISAの記事で扱っています。
楽ラップとの違い
楽ラップは楽天証券のラップサービスで、1万円から始められます。手数料体系は固定報酬型と成功報酬併用型の2つから選ぶ形式です。
固定報酬型は投資顧問料と運用管理手数料の合計が運用資産の年率0.715%(税込)まで、成功報酬併用型は年率0.605%(税込)までに加えて運用益の積み上げ額の5.50%(税込)がかかります。
出典:楽天証券『1万円からはじめられる自動運用「楽ラップ」』
SBIラップの始め方と解約方法
SBIラップは、総合口座を持っていればウェブ上で申込から購入まで進められます。手続きは「契約」と「購入」の2段階に分かれています。
契約と初回購入の操作
SBI証券にログインし、SBIラップの申込画面でコースを選んで規約同意の画面へ進みます。表示される書面を確認して同意のチェックを入れ、「次に進む」を押します。
次の画面でも書面を確認して同意し、「同意して申込む」で申込が完了します。契約が締結されて取引できるようになると、「重要なお知らせ」で通知が届きます。
契約完了後は、ラップサマリー画面の「購入」から金額を入力し、取引パスワードを入れて「注文発注」を押します。総合口座をまだ持っていない場合は、SBI証券の口座開設の手順から始めてください。
出典:SBI証券『はじめ方・操作ガイド|AI投資コース|SBIラップ』
一部換金と全部解約の手順
一部だけ現金にするときは、ラップサマリー画面のメニューから「金額指定売却」を選び、コースを指定して金額を入力します。売却できるのは1万円以上1,000円単位で、資産残高の95%未満かつ売却後の残高が1万円以上になる金額です。
この条件を外れる金額を換金すると、解約(全売却)の扱いになります。解約するとSBIラップ口座は閉鎖されます。相続や海外居住となった場合も、解約として全額が換金されます。
出典:SBI証券『はじめ方・操作ガイド|AI投資コース|SBIラップ』、『重要情報シート(個別商品編)SBIラップ』
SBIラップのよくある質問
SBIラップは元本保証?
元本保証はありません。運用資産の時価評価額は相場や為替で変動し、投資元本を割り込むことがあります。契約後にクーリング・オフで解除できる仕組みもありません。
出典:SBI証券『重要情報シート(個別商品編)SBIラップ』
一部だけ出金できる?
できます。金額指定売却で1万円以上1,000円単位の一部換金が可能で、条件は「一部換金と全部解約の手順」で説明したとおりです。
複数のコースを同時に持てる?
持てます。契約済みのコースがあっても、ラップサマリー画面のタブから別のコースを申し込めます。レバチョイスコースのスタイルは1つしか選べない点は「レバナビコースとレバチョイスコース」で説明しています。
SBI新生銀行から申し込んだ場合の窓口は?
「SBIラップ×SBI新生銀行」は、SBI新生銀行の店舗で対面で申し込むサービスです。SBI証券のウェブで申し込むSBIラップとの違いは「SBI証券版と『SBIラップ×SBI新生銀行』の違い」の表にまとめています。
SBI証券そのものは安全?
SBI証券は関東財務局長(金商)第44号の金融商品取引業者です。行政処分や不正アクセスの補償など、会社としての安全性はSBI証券はやばいのかを検証した記事で扱っています。
まとめ
SBIラップの評判で挙がる論点は、手数料率、申込の下限額、コースの仕様で確かめられます。AI投資コースは投資一任手数料が年率0.660%(税込)で1万円から申し込め、積立は1,000円から設定できます。
一方で、NISAとiDeCoの対象外で、換金は原則6営業日後です。非課税の枠を優先したい人や、すぐに現金化する予定のあるお金を運用したい人には向きません。
運用実績は2026年10月16日公表の+87.69%(AI投資コース・運用開始来・年率ではない)で、これは過去の実績であり将来の運用成果を保証するものではありません。
1万円から、積立なら月1,000円から運用を任せて、配分の見直しまでFOLIOに預けられるのがSBIラップの仕組みです。
そのために必要なのはSBI証券の総合口座で、SBI証券の公式サイトから開設を申し込めます。開設の手順やキャンペーンはSBI証券の口座開設キャンペーンの記事で確認できます。





