デビットカードはおすすめしない?デメリットと向いている人
デビットカードをおすすめしないと言われるのは、口座残高の範囲でしか使えず、ガソリンスタンドや高速道路料金など支払えない取引があるためです。
分割払いができないこと、還元率が0.20%の銘柄もあること、不正利用の補償に上限や対象期間があることも理由に挙がり、当てはまる範囲は銀行ごとに違います。
理由ごとの公式規定と対処、デビットカードが向く人・向かない人の判断基準がわかります。
- 3行要約
①おすすめしない理由は残高・使えない支払い先・一括払いと還元率・補償・信用情報の5系統
②不正利用補償の上限は楽天銀行・三菱UFJ銀行で年間100万円、りそな銀行で年間150万円
③残高の範囲で使う人向き、ガソリン代や分割払いを使う人には不向きなカード
デビットカードをおすすめしないと言われる理由
デビットカードをおすすめしないと言われる理由は5系統に分かれます。残高と即時引き落としの仕組み、使えない支払い先、支払い方法と還元率、補償とセキュリティ、信用情報に履歴が残らない点です。
ただし、5系統すべてがどの銀行のデビットカードにも当てはまるわけではありません。使えない支払い先や補償の上限は銀行ごとの規定で決まっていて、同じデビットカードでも差があります。
おすすめしない理由の検証表
よく挙がる理由を、公式規定で確認できる事実と当てはまる範囲に分けました。「一部の銀行」の行は、銀行の選び方で避けられる不便です。表の内容は2026年9月29日時点で各銀行の公式サイトに載っている規定です。
| 言われている理由 | 公式規定で確認できる事実 | 当てはまる範囲 | 対処 |
| 残高不足で使えない | PayPay銀行は取引金額が普通預金残高を超えると原則利用不可 | 全銘柄に共通する仕組み | 使う前に口座へ入金する |
| 1日の利用上限がある | 初期設定は楽天銀行が1日100万円、ドコモSMTBネット銀行が1日3万円 | 主要な銀行で設定あり(金額は銀行で違う) | アプリや会員サイトで変更する |
| ガソリンスタンドで使えない | 三菱UFJデビット(Visa)は利用不可、楽天銀行は残高1万円以上が条件 | 一部の銀行 | 条件付きで使える銀行を選ぶ |
| 高速道路料金を払えない | PayPay銀行・ソニー銀行・三菱UFJデビット(Visa)は利用不可 | 一部の銀行 | 別の支払い方法を用意する |
| 分割払い・リボ払いができない | 楽天銀行・みずほ銀行とも1回払いのみ | 全銘柄に共通する仕組み | 分割したい買い物は別の方法で払う |
| 還元率が低い | 三菱UFJデビット(Visa)は0.20%、楽天銀行デビットカードは1% | 一部の銘柄 | 還元率と対象外の取引を確認する |
| ETCカード・家族カードがない | 楽天銀行はどちらも発行不可、ソニー銀行はファミリーデビットカードを発行 | 一部の銀行 | 必要な機能がある銀行を選ぶ |
| 不正利用の補償が弱い | 楽天銀行・三菱UFJ銀行は年間100万円まで、りそな銀行は年間150万円まで | 上限額と対象期間は銀行ごとに違う | 利用通知と限度額を設定する |
| 信用情報に履歴が残らない | CICの信用情報はクレジットやローンの契約・申込みに関する情報 | 全銘柄に共通する仕組み | 仕組みの違いとして理解しておく |
| 海外で手数料がかかる | 三菱UFJデビット(Visa)の海外事務手数料は消費税込3.05% | 円から換算する場合(料率は銀行で違う) | 使う前に料率を確認する |
出典:楽天銀行『デビットカードで支払できない場合』、三菱UFJ銀行『三菱UFJデビット(Visa)』、PayPay銀行『Visaデビットカードが利用できない』
「いらない」と言われる場合
デビットカードがいらないと言われやすいのは、すでにクレジットカードやスマホ決済を同じ口座から払えるようにしている場合です。支払い手段が1枚増えるだけで、できることが変わらないためです。
一方、クレジットカードを持たない人や、支払いのたびに口座残高で管理したい人にとっては、現金以外の支払い手段になります。いらないかどうかは、手元にある支払い手段と使い方によって変わるでしょう。
残高と即時引き落としで起きる不便
デビットカードは、使った金額が口座から原則その場で引き落とされる仕組みです。その裏返しとして、残高・利用限度額・引き落としのタイミングに関わる不便があります。
口座残高が足りないと決済できない
デビットカードは、口座の普通預金残高を超える支払いには原則使えません。PayPay銀行は、取引金額が普通預金残高を超えている場合は原則利用できないとしています。
注意したいのは、後から引き落とされる支払いです。楽天銀行では、一部の店舗で後日請求になった支払いが残高不足で引き落とせないと未清算となり、デビット機能の利用に制限がかかります。
未清算が続くと、デビット機能とキャッシュカード機能がともに停止になる場合もあります。未清算金には遅延損害金が加わることがあるため、継続払いに登録した口座は残高を切らさない管理が欠かせません。
出典:楽天銀行『デビットカードで支払できない場合』、PayPay銀行『Visaデビットカードが利用できない』
1日・1か月の利用限度額
残高が足りていても、銀行が設定した利用限度額を超える支払いはできません。初期設定の金額と変更できる範囲は銀行ごとに違い、2026年9月29日時点の国内ショッピングの値は次のとおりです。
| 銀行・カード | 初期設定 | 変更できる範囲 | 変更方法 |
| 楽天銀行デビットカード | 1日100万円 | 1,000円単位で任意に設定 | ログイン後の画面 |
| 三菱UFJデビット(Visa) | 1回・1日50万円、1ヵ月1,000万円 | 1回・1日0〜200万円、1ヵ月0〜1,000万円 | 会員専用WEBサービス |
| ドコモSMTBネット銀行 デビットカードPoint+ | 1回・1日3万円、1ヵ月30万円 | 1回・1日0〜200万円、1ヵ月0〜1,000万円 | WEBサイト・アプリ |
ドコモSMTBネット銀行のデビットカードPoint+は、国内ショッピングの初期設定が1日3万円で、海外ショッピングの初期設定は0円です。家電などの高額の買い物や海外で使う前には、限度額を引き上げておく必要があります。
反対に、限度額を低く設定しておけば不正利用の被害額を抑える手段にもなります。設定の使い方は「被害を防ぐための設定」で扱います。
出典:楽天銀行『デビットカード 安心セキュリティ機能』、三菱UFJ銀行『三菱UFJデビット(Visa)』、ドコモSMTBネット銀行『商品概要説明書:デビットカードPoint+(Mastercard)』
仮売上と確定額の差・返金のタイミング
デビットカードの引き落としは、利用時に届く利用情報と、後日届く売上確定情報の2段階で処理されます。2つの金額が違うと、売上確定情報が届いた時点で差額が引き落とされるか返金される仕組みです。
楽天銀行は、ガソリンスタンドなど一部の加盟店では即時引き落としにならず、売上確定情報が届いた時点で引き落とす場合があるとしています。売上確定情報の到着には数日かかる場合があります。
返品やキャンセルをしても、すぐに口座へ戻るとは限りません。楽天銀行は、返金までにMastercardで31日、VisaとJCBで61日かかる場合があるとしています。
ソニー銀行のSony Bank WALLETも、売上確定データが届かない場合は引落日から45日経過後の返金になることがあります。キャンセル分が戻る前に同じ店で買い直すと、一時的に二重に引き落とされた状態になる点にも注意してください。
返金を急ぐときは、店舗にキャンセルの情報をカード会社へ送るよう依頼する方法を楽天銀行が案内しています。海外で使った場合は、為替レートの違いによる差額も後日精算されます。
出典:楽天銀行『デビットカードの利用から引落までの流れ』、ソニー銀行『お引落・返金』
使えない支払い先と使いにくい場面
デビットカードは国際ブランドの加盟店で使えますが、加盟店のマークがあっても支払えない取引があります。どの取引が対象になるかは、銀行ごとの規定で決まっています。
デビットカードが使えない加盟店・取引
高速道路料金・ガソリンスタンド・機内販売は、複数の銀行が利用できない取引として挙げています。2026年9月29日時点の各銀行の公式規定の記載を並べると次のとおりです。
| 銀行・カード | 利用できない取引 | 条件付きで使える取引 |
| 楽天銀行デビットカード | JCBでの高速料金、オンラインカジノ等の一部の海外加盟店、楽天Edyへのチャージ登録 | ガソリンスタンド(普通預金残高1万円以上が条件) |
| 三菱UFJデビット(Visa) | 東日本・中日本・西日本・本州四国連絡の各高速道路会社、ガソリンスタンド、飛行機の機内販売、FX関連取引業者や仮想通貨 | ― |
| PayPay銀行 Visaデビットカード | 高速道路料金、航空機の機内販売、仮想通貨等の金融商品を扱う加盟店 | ガソリンスタンド(残高1万円以上、個人は原則3日間で3回まで) |
| Sony Bank WALLET | ガソリンスタンドや高速道路など | ― |
| Oliveフレキシブルペイ(デビットモード) | ガソリンスタンド、一部ホテル、航空会社での機内販売 | ― |
楽天銀行は、ガソリンスタンドでの給油は利用時点ではなく後日の売上確定情報で引き落とすため、残高1万円以上を条件にしていると説明しています。支払いの時点で金額が決まらない取引ほど、デビットカードには制限がかかりやすいと言えます。
公共料金や月額サービスの一部にも、デビットカードを受け付けない請求先があります。詳しくは「デビットカードで公共料金やサブスクは払える?」で扱います。
出典:楽天銀行『デビットカードで支払できない場合』、三菱UFJ銀行『ご利用いただけない加盟店一覧』、PayPay銀行『Visaデビットカードが利用できない』
ホテル・レンタカーの保証金(デポジット)
楽天銀行は海外のホテルやレンタカーの例として、デビットカードで保証金を払うと利用料と保証金の合計額がその場で口座から引き落とされると案内しています。差額はチェックアウト後、数日から2週間程度で返金されるため、それまでは残高が減ったままになります。
ETCカード・家族カードの発行
楽天銀行はクレジットカードとの比較表で、デビットカードではETCカードと家族カードの発行が不可としています。楽天銀行デビットカード(JCB)は高速料金の支払いにも使えないため、ETCを使うならクレジットカードなど別の手段が必要です。
家族カードには例外もあります。ソニー銀行のSony Bank WALLETは、生計をともにする配偶者・親・子どもを対象にファミリーデビットカードを発行できます。
出典:楽天銀行『デビットカードとは』、ソニー銀行『Sony Bank WALLET 商品詳細説明書』
海外利用の手数料
海外で使うと、円に換算する際に手数料が上乗せされる銘柄があります。三菱UFJデビット(Visa)は、Visaの基準レートに消費税込3.05%の海外事務手数料を上乗せしたレートで円に換算します。
一方、Sony Bank WALLETは対象10通貨の外貨預金から払う場合、海外ショッピングの手数料が無料です。料率や条件は銀行ごとに違うため、海外で使う前に確認しておきましょう。
出典:三菱UFJ銀行『三菱UFJデビット(Visa)』、ソニー銀行『Sony Bank WALLET 商品詳細説明書』
支払い方法と還元率の制約
支払い回数と還元率は、クレジットカードと比べたときに差が出やすい部分です。
支払いは一括のみ
デビットカードの支払いは1回払いのみで、分割払いやリボ払いは選べません。楽天銀行は、利用代金がその場で引き落とされるため分割払いやリボ払いを選択できないと説明しています。
みずほJCBデビットも、支払回数を1回払いのみとしています。高額の買い物を分けて払いたい場合は、デビットカード以外の方法を考えることになります。
出典:楽天銀行『デビットカードとは』、みずほ銀行『みずほJCBデビット(デビットカード)』
ポイント還元率の水準
Visaデビットのポイントやキャッシュバックの率は、同じブランドでも銀行によって違います。楽天銀行デビットカードは還元率1%、三菱UFJデビット(Visa)は0.20%です。
| カード | 還元の内容 | 条件 |
| 楽天銀行デビットカード | 利用額100円につき楽天ポイント1ポイント(還元率1%) | 楽天会員リンク登録が必要 |
| Sony Bank WALLET | 国内ショッピングの利用額の0.5%〜2.0%をキャッシュバック | 優遇プログラム Club S のステージで率が変わる |
| 三菱UFJデビット(Visa) | ショッピング利用金額の0.20%をキャッシュバック | 翌月25日に決済口座へ入金 |
還元の対象外になる取引もあります。楽天銀行は、電子マネーやプリペイドカードへのチャージ、金券や宝くじの購入などには楽天ポイントを進呈しません。
銀行別の還元率を並べた一覧は、デビットカードの還元率を銀行別に比べた一覧にまとめています。
出典:楽天銀行『楽天銀行デビットカードの特長』、ソニー銀行『Sony Bank WALLET 商品詳細説明書』、三菱UFJ銀行『三菱UFJデビット(Visa)』
キャッシング機能がない
デビットカードで使えるのは、口座の残高と利用限度額の範囲までです。ドコモSMTBネット銀行は、デビットカードPoint+の商品概要説明書で当座貸越は利用できないと明記しています。
海外ATMで現地通貨を引き出せる銘柄もありますが、これは借り入れではありません。PayPay銀行は、海外ATMでの引き出しは自分の口座からの引き出しで、キャッシングとは異なり金利は発生しないと案内しています。
出典:ドコモSMTBネット銀行『商品概要説明書:デビットカードPoint+(Mastercard)』、PayPay銀行『海外ATMでの引き出し』
口座直結ゆえの不正利用リスク
デビットカードの不正利用は、口座の預金がそのまま引き落とされる形で起きます。補償の制度はありますが、上限額と対象期間は銀行ごとに違います。
不正利用補償の上限額
主な銀行の補償の上限と、さかのぼって補償される期間を2026年9月29日時点の公式規定で並べました。
| 銀行・カード | 補償の上限 | 補償の対象期間 |
| 楽天銀行デビットカード | 1口座あたり年間100万円 | 通知を受理した日の30日前から60日後までの91日間 |
| 三菱UFJデビット(Visa) | 年間100万円 | 連絡を受けた日から60日前まで遡った日以降 |
| ドコモSMTBネット銀行 デビットカードPoint+ | 年間100万円 | 連絡を受けた日から所定日まで遡った日以降 |
| Sony Bank WALLET | 1日あたり利用限度額の範囲 | 通知が行われた日の30日前の日以降 |
りそなデビットカードは、年間150万円を限度に補償しています。ゆうちょデビットにも補償制度がありますが、被害時の状況によっては補償できない場合があるとしています。
補償の対象外になるケースにも注意が必要です。楽天銀行では、暗証番号や3Dセキュアで認証された取引や、最初の引き落とし日から30日を超えて申告した取引は補償されません。
家族を含む第三者にカードを貸したり、譲ったりしたことによる不正利用も楽天銀行の補償の対象外です。
出典:楽天銀行『デビットカード 安心セキュリティ機能』、三菱UFJ銀行『三菱UFJデビット(Visa)』、りそな銀行『りそなデビットカードのメリット』
口座から直接引き落とされることの影響
デビットカードは利用と同時に口座から原則即時に引き落とされるため、不正に使われた分も口座の残高から直接減ります。
楽天銀行の補償は、所定の審査のうえ相当と認めた損害について、全部または一部を補償する方式です。申告してから補償が決まるまでは、減った残高で生活費や他の引き落としに対応することになります。
残高が減ると、公共料金やほかのカードの引き落としにも影響が出るでしょう。被害に気づくのが遅れるほど影響が広がるため、早く気づける設定をしておくことが大切です。
被害を防ぐための設定
楽天銀行は、利用通知メール・1日の利用限度額の変更・デビット機能の一時利用停止を用意しています。海外での利用だけを止める設定も、ログイン後の画面から行えます。
身に覚えのない利用に気づいたときは、次の順番で対応します。
- アプリや会員サイトでデビット機能の利用停止を設定する
- 銀行の紛失・盗難の窓口へ連絡する(楽天銀行は24時間・年中無休で受け付け)
- 銀行が求める書類を出して補償を申請する
楽天銀行は、正当な理由なく遅滞なく銀行に届け出なかった場合や、所轄の警察署に届け出なかった場合も補償しないとしています。気づいた時点ですぐに連絡してください。
信用情報に利用履歴が残らない点
CICが保有する信用情報は、クレジットやローンの契約や申し込みに関する情報です。契約の内容や支払い状況は「クレジット情報」として、契約期間中および契約終了後5年以内の期間保有されます。
デビットカードの支払いは口座から即時に引き落とされる仕組みで、後払いのクレジット契約ではありません。そのため、デビットカードを使っても、支払い実績がクレジット情報として積み上がる仕組みにはなっていません。
CICは、クレジットの契約がない人の審査について、各クレジット会社が信用情報がないことも一つの参考資料として総合的に審査していると回答しています。審査への影響は各社の基準によるもので、デビットカードの利用だけで結果が決まるわけではありません。
出典:CIC『CICが保有する信用情報』、『クレジットカード|よくあるご質問』
それでもデビットカードが選ばれる理由
ここまでのデメリットは、同じ仕組みを別の面から見ると長所にもなります。
口座残高の範囲でしか使えない仕組み
残高を超えて使えない仕組みは、使いすぎを防ぐ仕組みでもあります。楽天銀行は、普通預金残高の範囲内で支払い、その都度即時に引き落とされるため使いすぎを防止できると説明しています。
引き落とし日を待つ必要がないので、あといくら使えるかは口座残高を見ればわかります。クレジットカードのように翌月の請求額を別に管理する手間もかかりません。
信用情報の照会を伴わない発行
デビットカードは後払いのクレジット契約ではないため、クレジットカードのような支払能力の審査を前提にしていません。PayPay銀行はクレジットカードとの比較で入会時の審査を設けていないと示し、みずほ銀行も申込時の審査は原則行わないとしています。
申込年齢は、楽天銀行が16歳以上、ソニー銀行と三菱UFJ銀行、みずほ銀行が15歳以上です。三菱UFJ銀行とみずほ銀行は中学生を除き、楽天銀行は20歳未満や学生でも親権者の同意は不要としています。
中高生が口座とあわせて作る場合の条件は、高校生の銀行口座で詳しく解説しているので参考にしてください。
出典:PayPay銀行『Visaデビットカード』、みずほ銀行『みずほJCBデビット(デビットカード)』、楽天銀行『デビットカードとは』
利用通知とアプリで支出を追える
楽天銀行・三菱UFJ銀行・ゆうちょ銀行は、いずれもデビットカードを使うたびにメールで知らせる仕組みを用意しています。三菱UFJデビットは、口座の入出金明細に加盟店名も表示されます。
明細に加盟店名が出るので、どこでいくら使ったかを口座の明細だけで追えます。家計簿をつける手間を減らしたい人に役立つ仕組みです。
出典:三菱UFJ銀行『三菱UFJデビット(デビットカード)の使い方』、楽天銀行『楽天銀行デビットカードの特長』、ゆうちょ銀行『セキュリティについて』
デビットカードが向く人・向かない人
向く人と向かない人の違いは、使いたい支払い先と支払い方で分かれます。
向く人
デビットカードが向くのは、口座残高の範囲で支出を管理したい人です。使うたびに残高が減るので、使える金額をいつでも口座で把握できます。
クレジットカードを持たないと決めている人や、15歳・16歳から自分名義のカードを持ちたい学生にも向いています。還元率が1%の銘柄もあり、現金払いと比べてポイントやキャッシュバックを受け取れる点も長所です。
向かない人
向かないのは、ガソリン代や高速道路料金をカードで払いたい人です。利用できない銀行や残高の条件を設けた銀行があり、ETCカードを発行できない銀行もあります。
ホテルやレンタカーの保証金を払う機会が多い人は、返金まで残高が減るため不便を感じやすいでしょう。高額の買い物を分割払いにしたい人や、還元率を重視する人にも向きにくいカードです。
クレジットカードとの使い分け
本記事で挙げたデメリットがクレジットカードではどうなるかを並べました。仕組みの違いを知っておくと、2枚の使い分けを決めやすくなります。
| 項目 | デビットカード | クレジットカード |
| 支払いのタイミング | 利用時に口座から即時引き落とし | 後払い |
| 使える上限 | 普通預金残高と利用限度額の範囲内 | カード会社が審査で決めた限度額 |
| 支払い回数 | 1回払いのみ | 1回払い・2回払い・分割払い・リボ払い・ボーナス払いなど |
| ETCカード・家族カード | 楽天銀行は発行不可 | 発行可能 |
| 申込条件 | 楽天銀行は口座を持つ16歳以上 | 楽天銀行の比較表では安定した収入のある18歳以上 |
| 信用情報への登録 | 後払いの契約ではない | 契約の内容や支払い状況が登録される |
ガソリン代・高速道路料金・保証金・分割したい買い物はクレジットカード、日々の買い物はデビットカードと分ければ、それぞれの不便を避けられます。
出典:楽天銀行『デビットカードとは』、CIC『CICが保有する信用情報』
デビットカードのデメリットに関するよくある質問
デビットカードのデメリットについて、よく検索される4つの質問に答えます。
三井住友銀行のデビットカードのデメリットは?
三井住友銀行のデビットカードの申し込み先はOliveフレキシブルペイで、デビットモードでは決済口座から即時に引き落とされます。デビットモードでは、ガソリンスタンド・一部ホテル・航空会社での機内販売で支払えません。
すでにSMBCデビットを持っている場合も、高速道路料金や機内販売、ガソリンスタンド、電気・ガス等の公共料金などに使えない場合があります。Oliveフレキシブルペイの不正利用補償は、紛失・盗難の届け出日から60日前までの損害が対象です。
※記載のスペック情報は2026年9月29日時点の情報です。
出典:三井住友銀行『Olive 一般|フレキシブルペイの年会費・ポイント還元、特典など』、『デビットカード』
デビットカードは危ない?
危ないかどうかは、補償の上限と対象期間、防ぐ設定を使っているかで変わります。補償の上限は楽天銀行で1口座あたり年間100万円など銀行ごとに決まっていて、「不正利用補償の上限額」で比べています。
利用通知を受け取り、利用限度額を低めに設定しておけば、被害に早く気づき、1日に使われる金額も抑えられます。
デビットカードで公共料金やサブスクは払える?
払える場合と払えない場合があります。楽天銀行は公共料金の引き落としにもデビットカードを使えるとしながら、一部で利用できない場合があると案内しています。
三菱UFJデビット(Visa)の利用できない加盟店一覧には、ひかりTVやUQ WiMAXなどの通信・動画サービスも含まれます。登録する前に、請求元がデビットカードを受け付けているかを確かめておきましょう。
支払えた場合でも、還元の対象外になる取引がある点は「ポイント還元率の水準」で触れたとおりです。
出典:楽天銀行『デビットカードが使える場所』、三菱UFJ銀行『ご利用いただけない加盟店一覧』
持っているデビットカードは解約したほうがいい?
年会費が無料のデビットカードなら、使わずに持っていても費用はかかりません。一方、楽天銀行ゴールドデビットカード(年会費5,500円)のような有料の券種は、デビット機能を利用停止にしても年会費の引き落としが続きます。
キャッシュカードと一体になったデビットカードは、解約の方法を確認してから手続きしてください。三菱UFJ銀行の一体型キャッシュカードはデビット機能だけを解約でき、手元のカードを引き続きキャッシュカードとして使えます。
解約すると手元のデビットカードは使えなくなるため、定期的な支払いに登録している場合は支払い方法の変更が必要です。残すかどうかは、年会費と使う頻度で判断するとよいでしょう。
出典:楽天銀行『デビットカード 安心セキュリティ機能』、『楽天銀行デビットカード』、三菱UFJ銀行『デビットカード・デビット機能の解約』
まとめ
デビットカードをおすすめしないと言われる理由は、残高と即時引き落とし、使えない支払い先、1回払いのみ、還元率、補償の上限などです。どれも公式規定で確認でき、当てはまる範囲は銀行ごとに違います。
残高の範囲で使いたい人には向き、ガソリン代や高速道路料金、保証金、分割払いを使いたい人には向きにくいカードです。クレジットカードと使い分ければ、それぞれの不便を補えます。
銀行別に還元率と手数料を比べて選ぶなら、デビットカードのおすすめ比較を参考にしてください。


