ブロックチェーン・仮想通貨のオラクルとは?外部とのやり取りを可能に

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ブロックチェーンのオラクルは、オフチェーンのデータを取得し、スマートコントラクトに送信します。

オラクルが存在することで、ブロックチェーンの外にあるデータにアクセス可能になり、さまざまなスマートコントラクトに応用可能です。

DeFi・BCGの文脈でも活用されており、非常に重要な存在です。

この記事では、そんなオラクルについて概要から種類、利用例などについて解説しています。

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この記事のポイント

  • オラクルはオフチェーンのデータを取得可能にする
  • オラクルには分散型・集中型などの種類がある
  • DeFiやBCGですでに活用されている
  • サードパーティのリスクを生むなどリスクも

仮想通貨・ブロックチェーンのオラクル(Oracle)とは?

仮想通貨のオラクルについて以下のポイントから解説していきます。

  • オラクルの概要
  • オラクルの必要性

仮想通貨のオラクルの大枠をチェックしていきましょう。

オラクルの概要

ブロックチェーンにおけるオラクルとは、ブロックチェーンの外にあるデータをやり取りするための技術やソリューションの総称です。

スマートコントラクトを実装したブロックチェーンでは、さまざまな条件や環境に従って、自動的に契約を実行できます。

しかし、ブロックチェーンやスマートコントラクトは、外部のデータを認識・読み取るができません。

オラクルが外部のデータを提供することで、オフチェーンのデータを参照可能になります。

オラクルの重要性が増しつつある

年々、オラクルの必要性が増している状態です。

さまざまなジャンル・用途に渡って、ブロックチェーンやスマートコントラクトの活用が増える中、オフチェーンのデータ需要は増加傾向にあります。

オラクルを利用すれば、外部データを元にスマートコントラクトを実行するプロトコルといったものが構築可能です。

そのため、ブロックチェーンの用途を実世界やオフチェーンに増やしていく上で、オラクルは必要不可欠な存在です。

オラクルを提供するソリューションも増えつつあり、代表格にChainLinkなどが挙げられます。

ブロックチェーンや仮想通貨のオラクルの種類

仮想通貨・ブロックチェーンで使われているオラクルの種類について、以下のトピックから解説していきます。

  • 集中型
  • 分散型
  • インバウンド・アウトバウンド
  • ソフト・ハード

オラクルの主な種類・違いについてチェックしていきましょう。

集中型

集中型のオラクルは、単一の主体によって運営されているオラクルです。

中央集権的な管理方法で運営されているため、さまざまなポイントで効率的であり、コストも低くおさえやすいです。

一方で、オンチェーンのプロダクト・プロトコルは、分散性が重視されるケースが多くなっています。

集中型のオラクルでは、運営している単一の主体が不正行為を行うことも可能です。

送信しているデータを故意に変更し、市場を操作するといった行為が発生する可能性があります。

そのため、集中型のオラクルについては批判的な指摘が見られることもあります。

分散型

分散型のオラクルも存在しています。

分散型のオラクルといっても、半分散型・完全分散型の2種類があります。

そのため、一概に同じようなシステム・形態で動いていません。

ただし、概ね、扱うデータの取り扱いにおいてコンセンサス・検証を通すという共通点があります。

さまざまな主体が混ざって「このデータは問題ないか?」という点を、クリアにしています。

インバウンド・アウトバウンド

また、オラクルはインバウンド・アウトバウンドという2種類にも分類されます。

インバウンドのオラクルは、主にオフチェーンのデータを取得し、任意のスマートコントラクトに伝えるものです。

インバウンドのオラクルによって、ブロックチェーンとスマートコントラクトは外部の情報を認識できます。

逆に、アウトバウンドのオラクルでは、ブロックチェーン上のデータを外部に流す役割を持ちます。

ソフト・ハード

また、オラクルにはソフトウェア・ハードウェアの2種類が存在しています。

ソフトウェアのオラクルでは、オンライン上にあるさまざまな情報を取得可能です。

身近なものでは、法定通貨の価格といったものが挙げられます。

一方で、ハードウェアのオラクルでは、現実世界で発生したデータをブロックチェーンに送信可能です。

ハードウェアのオラクルは多岐にわたっています。

概ね、現実世界の物事ほぼ全てがハードウェアのオラクルを通して、ブロックチェーンに送信できる可能性があります。

ブロックチェーンや仮想通貨のオラクルの利用例

以下のポイントから仮想通貨・ブロックチェーンにおけるオラクルの利用例について以下のポイントから解説していきます。

  • 価格の取得
  • イベントの取得
  • トリガーとなる現象の取得

オラクルがどのように使われているのか?という例をチェックしていきましょう。

価格の取得

イメージしやすく、もっとも利用が進んでいるのが、価格の取得です。

価格の取得を行えることで、オンチェーン・オフチェーン問わず、資産・商品の価格を取得可能です。

例えば、DEXのGMXは価格を取得する過程でオラクルを使用しており、その価格を元に利用者は取引を行っています。

また、デリバティブ商品を扱うSynthetixについても、各トークンの価格をオラクルを元に価格を調整しています。

また、レンディングプロトコルが担保として利用する資産の評価を行う際にも、オラクルは欠かせません。

資産の取引や運用を扱うDeFiにとって、オラクルは必要不可欠です。

イベントの取得

何らかのイベントを取得する際にも、オラクルは役に立ちます。

よく例えとして用いられるのは、選挙の結果です。

例えば、選挙の結果を元に、賭けを行うプロダクトが存在したと仮定しましょう。

誰が当選したか?というのをブロックチェーンで扱うには、現実世界のデータが必要です。

オラクルを用いることで取得できます。

また、異常気象・災害・事故といったデータをオラクルを通してブロックチェーンに送信できれば、それに応じた保険のプロトコルを構築できる可能性などが指摘されています。

ランダムの取得

BCGの文脈では、ランダム性が要求されることがあります。

例えば、ランダムにレアアイテムを配布するシステムを構築すると仮定しましょう。

しかし、そのランダム性を高いレベルで確保することは困難です。

基本的に、ランダムな状況を生成するコードはオンチェーンに存在していません。

一方で、オフチェーンのコードを信頼する場合、利用者は開発者による不正を検証できません。

このような場面で、オラクルが使用されることがあります。

オラクルによって、ランダムな結果を提供するソリューションが提供されていることが多いです。

検証・コンセンサスが取れているようなオラクルであれば、利用者はランダム性が確保されているとチェックできます。

オラクルの問題・課題

オラクルは必要不可欠な存在ですが、いくつか問題・課題も存在しています。

代表的なものは、そのプロトコルやプロダクトに、サードパーティのリスクを発生させるという点です。

中央集権的なオラクルであれば、そのデータが信頼できるのか?検証されているのか?という点に疑問が発生します。

また、分散型のオラクルであっても、仮に分散型のオラクルがハッキングされると、信頼できないデータが送信される可能性があります。

DeFiなどに応用されていることを考慮すると、オラクルの悪用が経済的な損害を発生させることは想像に難くないです。

そのため、いくつかのプロトコルでは、複数のオラクルを参考にすることで、このリスクを軽減しています。

オラクルについてまとめ

この記事では、ブロックチェーンや仮想通貨におけるオラクルについて解説しました。

オラクルを提供するサービス・プロトコルは、Chainlinkをはじめ、witnet・UMA・Tellorなど複数存在しています。

オラクルに何らかの問題が発生した場合、それを参照するプロトコルについても問題が発生する可能性が高いです。

そのため、利用しているDeFiプロトコルのオラクルなどは予めチェックしておくと良いでしょう。

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